アジアの影絵人形

吉本 早苗 (日本人形劇切手趣味の会)
JPS#P-186597


 アジアの人形劇切手には、伝統的な民俗芸術としての影絵を題材としたものが多い。
             (現在、手許コレクションの集計では約1/3ある)
 この事実は、人形劇の歴史を考える上で、たいへん興味深い。

 人形は動物の皮をなめし、着色し、あるいは光が透過するよう油に浸し、こまかい細工を施して作る。何よりもそのデザインが、民族により、地域によって特色をもち、芸術性も高いので、切手の図柄として各国郵政にとりあげられている。


1.中国(皮影系) ……………………………  6点
2.
インド(ゴンベヤータ系) ………………  1点
3.
タイ(ナン系) …………………………… 12点
4.
インドネシア(ワヤン・クリ系) ……… 18点
5.
トルコ(カラギョーズ系) ………………  7点

計44点(総計64点)

(注)#はスコット・カタログ番号、続く( )内は該当数/セット数
配置は国別、発行年月の順     [ ]内は参考資料名

◆ まとめ
 アジアの伝統的な影絵人形劇は、中国系とインド系の二大潮流として
 それぞれ独自の展開をしめした。大雑把に表にくくれば、こんな形になるか。
 それにしても、日本にその流れがみられないのは、なぜだろう。

 ┌ 中国→→→→→→(シルクロード)→→→→トルコ  [水平式、色透過]
 └ インド →→東南アジア諸国 →→ジャワ→→(アラブ) [垂直式、不透過]

〔後記〕 これは(財)日本郵趣協会スタンプショウ委員会主催の第25回スタンプショウ'01、ワンフレーム展(2001.4.28〜4.30 於東京・浅草)に出品したものに、その後の入手分を追加補遺したものです。[2001.6.12]

[参考資料]
(財)日本郵趣協会・切手帳
平凡社・百科事典'63
松本亮 小学館・日本大百科全書'85
松本 亮「ワヤンを楽しむ」めこん'94、「ワヤン人形図鑑」めこん'82
宮尾慈良「アジアの人形劇」'84三一書房
メティ・アンド「カラギョーズ―トルコの影絵劇」'75(祖山慶一・藤原玄洋訳:日本ウニマ年鑑'86)
今井修・江波戸昭「世界切手地図」(株)日本郵趣出版'97
David Currell 「The Complete Book of Puppetry」Pitman Publishing '74
Rosalyn Thiro「THAILAND」Dorling Kindersley'97
以上、敬称略