アメリカ合衆国 ユタ州

前回までのあらすじ
フィレンツェでの3ヶ月の滞在を終えて、日本へ帰国。その前に大学時代の友人を訪ねてアメリカ・ユタに行く事に。ミラノを出発し、アムスを経て、さらにソルトレークシティへの経由地、ミネアポリスに到着。初めてのアメリカ、気分は高まるのだが…

俺、もしかしてピンチ?!

ミネアポリスの空港で入国審査を受ける為の列に並びながら、頭の中でもう一度答えるべき事を考えていた。(観光目的、ユタまで行く、滞在日数は8日間など)やがてボクの番になって、機内で書いた入国カード、パスポート、持ち込み物に関する書類などを係官に渡す。やっぱりお決まりの質問ばかりなので、特に問題なく答えたつもり。係官も特に問題なさそうにパスポートを返してくれたのだけど、同時になんかの書類も渡してくれた。ま、確かここで一度荷物を引き取るから、それに関する書類なのかな?なんて特に気にもとめずに「やった!これでアメリカだ!」なんて浮かれながら先に進んでいったのだが…

ゲートを過ぎ、何歩か歩いた所で職員らしき人に呼び止められた。「何だろう?」と思っているとボクの持っている書類を指差している、それでも良く分からずにいると、どうやら「あっちに行け」と言っているようだ、指差す方向は何かの待ち合い室。とりあえず荷物を引き取ってからそこに行くと、そこは荷物のチェックを『個人的に』受けるための待ち合い室だったのだ。そう、ボクは要注意人物って事になっていたってワケ、思えば渡された書類は黄色かった、イエローカードってわけね(トホホ)

そこはなんだか暗いところで、まわりはいかにも怪しそうなヤツらばかり、「ア〜、オレもこいつらと一緒なわけか…」なんてガックリしてたけど、思えば「ヒゲ、長髪、バックパッカー、短パン、ヨーロッパに長期滞在、でオランダ経由」といかにもボクは怪しいですと言っている様な風貌。まっしょうがないか(^^;;;

番号フダを取って順番を待っていたのだが、まわりにはずっと麻薬捜査犬がうろうろ。「やましい物は持っていないんだから平気だよ」と思っていても、やっぱり気分は滅入っていく。おまけに初めてのアメリカ、英語だってペラペラ喋れるわけじゃないし… 待ち合い室からも、取調室はガラス張りだから、中の様子は全部見える、ずいぶん執拗に調べられている様だ。

そして尋問

やがてボクの番、日本人だからって事なのか、幸い個室の中でって事にはならなかった。そして取調官も東洋系の人だったから、少しは気が楽になった。でも英語で話さなきゃいけない事には変わらないのだけど…

空いていたカウンターで尋問開始。まずはイタリアに長期滞在していたのは留学目的だった事を説明。次に今回アメリカに来た理由は観光、今後の目的地はユタ、その後日本に帰国、滞在ホテルは友人の家、などを説明。多少「友人」って事がひっかかったみたいだけど、「なんの友人」と聞かれるぐらいで、それ以上深く聞かれる事はなかった。

一通りの尋問が終わった所で、次は持ち物検査。まずはサイフから、中身を全部出してチェック、特に怪しい物はないので、次は所持金チェック。ただこの時点でまだイタリアのお金しか持っていなくて、取調官もお札のゼロの多さにビックリ(笑)「何だコレ?」「お前ちょっと計算しろ」って事に。で、いざ計算してみたら、たったの100ドルしかない事が判明、さすがに「ちょっと少なすぎないか?」とツッコミ、クレジットカードを見せて「これ使うから」って事で、一件落着。

次はリュックかな、と思っていたら、意外にもそれは開けなくてもイイとのこと。かなり気は楽になった。しかしウエストバッグは開けろと… とりあえず中身を全部出す、それからバッグを逆さにしてユサユサ、ほんとに全てを出す気らしい。中身は本やらチケット、カメラにフィルム等、そんな中、取調官の気に止まったのはシステム手帳だった。やはりサイフにしろシステム手帳にしろ、普段身に付けている物にクスリを隠しているのが多いって事なんでしょうね。

とにかく丹念に調べていた、ページの間も、手帳の中に入っていた物もすべてカウンターに並べられた… 結局、怪しい物は何一つ出てこなかった、当然の事なのだが。という事で尋問終了、なんだかんだでホッとしました。そして彼が立ち去る時に一言「ようこそ、アメリカへ!」… まったくいきなりの歓迎でした(笑)

まだまだユタは遠い

荷物をまとめて、税関を後にするが、すでに多くの人が移動してしまっていたので建物の中はガランとしていた。店もやっていない、とりあえずトイレへ。そこで初めてほんとにホッとしたって感じ。いきなりの出来事で夢中だったが、時計を見ると到着してから、かれこれ1時間近くが経っていた、次の便にはとりあえず間に合うが、慣れない場所、とっとと移動しなくちゃ

空港の案内図を見ると、ここは到着専用の建物で、出発はまた他の建物らしい。という事で建物の外に出る事に…

外に出ての第一印象。やっぱアメリカはデカい!広い!とにかくダーっと広い。それまでの3ヶ月間をフィレンツェというすごく小さい街で過ごしていたから、余計に広さを感じる。時差の関係でミネアポリスの空はまだ明るい、そのだだっぴろい青空が妙に虚しく感じた。

ここでやっと一服、ウ〜ンうまい!!遠くに出発用の建物らしき物が見える、どうやってそこまで行くのか案内図を見るとシャトルバスがあるらしい。バス停でしばし待っていると、やがてバスが到着。バスの中で待っていると、さっき取り調べ室の中で見かけた顔も何人か乗ってきた。君達も潔白だったのね。

やがてバスが出発、結構な距離を走っている。やっぱりアメリカは広いな〜、なんて感心している内に到着。出発ターミナルはやっぱり活気がある。とりあえず搭乗手続きをしなくちゃ。

さすがに疲れる、1日3フライト

搭乗手続きを済ませたら、ホッとしたのか喉が乾いてきた、そういえば飲まず食わずだったな。クレジットカードでキャッシングをして、とりあえず100ドルの現金を調達、適当に飲み食いして一休み。タバコが吸いたくなったのだが建物内は全館禁煙らしい、やっぱアメリカだ。で、喫煙所を探すがそれすらない、まったく徹底してるね、ミネソタ州。

とりあえずタバコは我慢。そうしたらフッと友人と直接連絡が取れていなかった事を思い出し、急に不安に。そこでもう一度電話をかけてみる事に。しかし誰も応答しない、ますます不安になるばかり… あと数時間でユタに到着するっていうのに。

しかし出発の時間はやってくる。不安な気持ちのまま本日3本目、約3時間のフライトの時間に。それにしてもアメリカは広い、国内便なのに3時間のフライト!!もうこうなったら開き直るしかない、友人に今日、会えなくてもまた改めて連絡すればイイし、それこそレンタカーでも借りてボクから訪ねていってもいいわけだ!もう疲れた、とっととユタに着いてくれ!!

ユタ到着

しばらく飛んでいると、さすがに空も暗くなってきた。機内も暗くなって、すっかりオヤスミモード。もうすぐ着陸というアナウンスに起こされて、外を見てみるとチラチラと街の灯が、ポッカリと真っ暗になっている所にソルトレークがあるのだろう。ついにユタに着いたんだ!

飛行機は無事着陸、気分は嫌が応にも盛り上がってくる。はたして友人には会えるのだろうか?!

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