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Che bella giornata !!
ああ、凄すぎるゾ

1999年2月17日、サンシーロでインテルvsパルマ・コッパイタリア準決勝・第1回戦が行われた。カンピオナートと違って一発勝負のトーナメント。ここ最近、インテルはホームでの得点は5点ぐらいが当たり前。一方のパルマは、鉄壁を誇っていた守備陣が、やや鈍り気味。一体どんな試合になるのか、ワクワクしながらサンシーロへ向かうのだった。


バカにするな!!

コッパ戦はテレビ中継もあるため、観客数は比較的少なめ。この日も準決勝でインテル×パルマという好カードにも関わらず、普段に比べたら、はるかに閑散としたスタジアム前。なのにダフ屋はいる、チケットを余裕で窓口で買えると言うのに…

ちなみにコッパ戦のチケットはお手頃価格。一階メインスタンドが100,000リラ、一階の他のエリアは一率50,000リラ。二階はすべて30,000リラ。三階は販売なし。

しかし、ボクが日本人だからか、とにかくダフ屋が寄ってくる。適当にあしらっていたのだけど、その内の一人がボクに二階のチケットを、なんと120,000リラで売ろうとしたのだ!まったく足下見やがって(怒)もちろんそんなのは無視。足早にパルマ席(アウェー応援席)専用のチケット販売窓口へと向かう。

インテル戦の場合は、一階・青(プリモ・ブル)のメインスタンド側のコーナーが、アウェー席。チケット売場は警官隊に囲まれているので、すぐに分かるハズ。この時はパルマウルトラスが到着する前だったので、特に混乱もなし。警官達の顔にも、まだ余裕が漂っていた。

チケットは20,000リラだった、うーん格安。ゲートをくぐって身体検査、アウェー側だからか、普段よりかなり念入りにチェックされた。もちろん問題ナシでした(笑)さらにスタジアム内に入る所でチケットを提示。階段をちょっと登ると(やっぱ一階席は楽だ)グランドが見えてくる。やっぱりテレビ放送があるからか場内はガラガラ。唯一、インテル・ウルトラス席だけが盛り上がり気炎を上げていた。


うーん、興奮してきたゾ

パルマ席には人陰もまばら、なんだか寂しい。人数的に圧倒的に優位なインテリスティ諸氏に罵倒されまくるのかな?なんて不安になっていたら、やってきましたパルマ・ウルトラスの面々。あー良かった。ここでちょっと驚いたのが、アジア人でパルマ席に入っているなんてボクぐらいだろう、と思っていたら、どうやら日本人らしき女の子が一人で前の方に座っていた。まったく度胸があるというか、何と言うか…正直、女の子一人でアウェー席に入るのは、オススメできません。さすがにちょっと危険です。

なんだかんだでパルマ席にも300人ぐらいは入ったでしょうか(この日は全体で約二万人の観客)、間もなく選手紹介。ブーイングの嵐の中、パルマの選手が紹介されていき、パルマ側からは「オー」の連呼。アスプリージャの紹介の時には(この日が久し振りのスタメン)軽いどよめきも起こっていた。 で、お約束の発煙筒。何にも見えない状態で試合開始のホイッスルが鳴っていた。


試合中は…

試合開始後は、ひたすらに応援歌を歌いまくる、もちろん立ったままで(^^;前半は、ややパルマが優位に見えたが、かといってインテルが押されまくっているワケでもナシ。両者決定的なチャンスがないまま(あったかもしれないけど、応援に夢中で内容を良く覚えていない(^^ゞ)ハーフタイム。

ナゾだったのは、ハーフタイム直前の44分にインテルのミラネーゼが交替した事。後で知ったのだけど、インテルのルチェスク監督が時間を勘違いしていたらしい。まだ、前半は15分は残っていると思ってしまっていたとか(^^;;;それにしても、ミラネーゼ交替時のインテル側からのブーイングはスゴかった。確かにこの日の彼のプレイ内容は、お世辞にも良かったとは言えないけど…そういえば彼はパルマ所属でもあったな、彼のアグレッシブ過ぎるプレイスタイルは、見ていて「オイオイ」と思う事もあったっけな。

そして後半開始。相変わらず両者キッカケがつかめないまま、時間が過ぎていく。インテルが攻め上がっても、要所要所でカンナヴァーロやブッフォンの好守に阻まれてしまう。その度にパルマ席からは「ジィジィー」「グランデ・ファービオ」の歓声があがる。もちろんサルトル、チュラムも好調、この日のパルマ守備陣を突破するのは、ロナウド、バッジョ、サモラーノを欠くインテルにはツラいか?

一方、インテル守備陣は、ややミスが目立つ。コロンネーゼ、ミラネーゼと交替したジルベルトが、やや安定感がなかった。しかしパルマ攻撃陣もイマイチ、ゴールを奪うまでは至らない、歯がゆい。まわりのパルメンセ達も同じ気持ちなのか、ベンチのキエーザが見えると、盛んに「エンリコ!エンリコ!」とエンリコ・コール、相変わらずキエーザは人気者。バルボ、アスプリージャ、負けるな!決めてくれ!!

そして後半32分、この日最大の問題シーン。インテル陣内でコウエとヴァノーリがボールを奪い合いながら、もつれあう様に転倒。ホイッスルは鳴っていない、主審は両手を前に振っている。しかし一瞬インテルの選手の動きが止まる。こぼれたボールにアスプリージャが反応、右サイドを上がっていたヴェロンにクロスをあげる、オフサイドはなし、クロスをヴェロンが絶妙に合わせ、かなり深い角度だったがボールはパリュウカを迂回する様にゴールへ吸い込まれていった。

遂に均衡が破れた、興奮のるつぼと化すパルマ席。みんな最前列へと雪崩の様に駆け下りて行く。選手達もアウェー席の前に集まって喜んでいる、ファビオがこれ以上ないってぐらいの笑顔でコーナーフラッグを振っていた。


やっぱり、荒れてきたゾ

ゴールの興奮を周りのパルメンセ達と飛び跳ね、手を叩きあって喜んでいて気がつかなかったが、グランド上では主審とインテルの選手達がもめていた、この時は良く分からなかったが、コウエとヴァノーリのシーンに対する抗議だった。

かなり執拗な抗議、場内もブーイングで満杯、パルマ席に対する罵声、物の投げ込みも激しい、花火が打ち込まれたり、小銭の雨。その混乱の中で一気にベルゴミ、コロンネーゼ、サネッティの三人が退場処分。

約4分の中断の後、試合再開。インテルは入れたばかりのピルロを下げ、ヴェストを投入。コウエ、ヴェスト、ガランテ、シメオネ、ジルベルトの5バック、中盤にジョルカエフ、トップはヴェントラのみ、インテルの非常事態ぶりが伺える。しかし11対8という人数差はどうしようもない、一方的なパルマペース。

後半42分、サルトルがゴール前のスタニッチにパス、それをスタニッチが技ありのヒールキックで右に流し、上がってきていたオルランディーニ(フゼルと交替)が再度センタリング、これをバルボがヘッドで合わせて2点目。またしても沸き上がるパルマ席。

と、なんだか急に空気が変わった。ふと見ると興奮したインテリスタの集団がパルマ席に向かってきて、警備にあたっていた警官隊と衝突!それでもメゲずに物を投げ込んでくる。パルマ・ウルトラスも負けじと手当たり次第に投げ返し、こちらにも警官隊が向かってきて、一瞬あたりは騒然とした状況に。

パルマ・ウルトラスの連中も、すっかり戦闘モードの服装になっている。ちなみに戦闘モードの服装とは、パーカーを被り口許はマフラーを巻いて隠す。ベルトを外してムチ変わりに。あと、基本はMA-1系のミリタリーファッションとジーンズ、足元はゴツい靴って感じでしょうか。たまたまこの日はボクもこの格好(^^;;;とりあえずフードは被りました(笑)

その混乱が収まる頃には試合も終了、選手はさっさと控え室へ戻っていく。しかし選手の入退場口が、ちょうどインテル応援団の真下なので、退場していく選手や審判めがけて、物の投げ込みの雨嵐。テレビで見たら、靴まで投げ込まれていた、裸足で帰るのは寒かっただろうな。


アウェー席のお約束

サンシーロでアウェー席に入ると、ここからが長い。周囲の安全が確保されるまでスタジアム内で待機していなくてはならないのだ。しかも今日は結果が結果だけに、余計に警官隊も真剣かつ慎重になっている様だった。

昼間ならいいが、夜はさすがにツラい。小一時間も経った頃、ようやく外に出る事ができた、この時も列になって周囲を警官隊がグルっと囲んで歩いていくのですが…パルマ席の観客のほとんどが、バスツアーでやってきているため、バスの駐車場へ向かう。途中、まだ残っていたインテルファンが突撃してきたが、さらに周りを警備していた警官隊に阻まれていた。

ボクは歩いて帰りたかったので、なんとか列から逃れようとしたが、警官が認めてくれない。結局みんなと一緒にバスの所まで歩いていった。どうしようかと迷っていたら、次は車で来た人でグループになって警官隊に囲まれ駐車場に向かいはじめた、ボクもついていく。最後のグループが車に乗り込んだ所で、ボク一人が残った。歩いて帰る旨を伝えると、「インテリスタのフリをしろ」とアドバイスを頂いて(笑)ようやく解放。しかし内心はかなりビクついていたけど(^^;;;

ちょっと歩いたら、運良く家の近所まで行くバスがやってきた、急いで飛び乗る。車内は普通の人達だけ、ほっと一安心。と、次のバス停で二人のインテリスタが乗ってきた。あちゃー、もちろんパルマグッズは全部隠していたけど、なんだか二人の視線を感じる。ま、なんとか家の近所のバス停に到着、そそくさと下車して家まで急ぐ。マンションの門をくぐって、やっと一安心。家の玄関に入って、やっと本当に安心、長かった試合が、ようやく終わった様に感じた。


ビデオチェック

ホッとするのも束の間、さっそく録画しておいた中継をチェック。もちろん後半32分のコウエとヴァノーリのシーンだ。結果から言って、主審の判断は正しかったと思う。確かにヴァノーリが押していたがコウエも押し返していたし、最終的に倒れた時はコウエが完全にヴァノーリを押していた。ま、公平に見ているつもりだが、やっぱりパルマ寄りに見てしまっているかもしれないので、日本でこの試合が放送された時に、色々みなさんの意見を聞いてみたいところです。

こうして、またもや荒れてしまったサンシーロ・アウェー席観戦。たまにこういう刺激を味わうのも面白い。ただし、怪我をする可能性も高いので、自分で責任を持って行動しないと、それなりの代償を払うハメになるかもしれません。なにしろ小銭や花火の雨が降ってきますので(^^;;;

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