サラ・ムーンのミシシッピー・ワン

Mississipi One

(’91 フランス )
監督:サラ・ムーン  出演:デヴィッド・ロウ/アレクサンドラ・カピュアノ



アレクサンドラ・ウルフは歌手の母親と二人暮らしの少し大人びた少女。父親は小さい頃に死んだと聞かされている。母親がいつも不在なのでアレクサンドラはひとりで遊んでいる。ある日、回転木馬に乗って遊ぶ彼女に近づく一人の男がいた。

ほら これでもう一回お乗り


彼の名はデヴィッド。精神病で入院していた男であり、いつも薬を飲み続けている。彼はかけっこをしながら彼女を車に押し込め、誘拐する。車の中で泣き叫び、母を呼ぶアレクサンドラ。しかし、彼女は男の優しさに次第に微笑み、ふたりの旅が始まる。

        走れる?

        いいわよ待って・・・



国境で見せた彼のパスポートには、デヴィッド・ウルフという名前が。彼はアレクサンドラの父親らしい。しかし彼女はそれを知らない。


いやよ やめて!やめて お願いよ

髪を切ると僕のおばあさんに似てる
そっくりだ 奇妙だな。


彼は彼女の髪をむりやり切る。そして逃亡計画を練った。街を避け、車の中で寝る逃避行が続く。人気のない場所、海辺、無人の工場。時が経つにつれ、孤独な二人の心は通い合うようになる。しかし、二人の世界では時は止まったように、現在も未来もない。アレクサンドラの質問に彼は口を閉ざし、答えはない。「なぜわたしを選んだの?」という問いかけにも。この旅行はデヴィッドにとっては逃避行、アレクサンドラにとっては冒険だった。



どうして私を選んだの?


       今日は…僕の誕生日だ
  
       踊りましょ



ある日、デヴィッドがドイツ人女性と親しげにしてるのを見て嫉妬したアレクサンドラは、カミソリで自分の額を傷つけ、彼を心配させる。ついに彼はアレクサンドラを母親の元に帰すことを決意するのだが、彼女は帰るのを拒み、彼のところへ戻ってきてしまう。

      なぜ あんなことを?
 
      死ぬと思った? 心配した?

      お別れだ 行けよ
 
      なんでもあなたの好きにして



秋が深まり、寒さが忍び寄ってくる。通りの遊園地から聞こえてくる音楽がアレクサンドラの心をとらえる。やがて彼らの旅に終わりがやってくる。車が故障してしまい、二人はある町で足止めを食う。車を置いたまま宿に泊まり、次の日行ってみると車は滅茶苦茶に壊されていた。デヴィッドはアレクサンドラにはその事を告げず、車が直るまで宿に留まると言った。しばらく二人でゲームをして過ごすが、隠れていることに飽きたアレクサンドラは、遊園地の音楽に誘われて外へ出て行く。デビッドはひとり壊された車に向かい、隠してあった銃で自殺する。

        好きなものはないの?

        きみと話すこと

        私ばかり話してるわ

        きみの話をきくこと


もう遊びはいや




ねえ見て 何が変わったと思う?

私のことよ
5秒で答えて


ミシシッピー5 ミシシッピー4 ミシシッピー3…
ミシシッピー0




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