春休みが終わって、新学期。相変わらず忙しそうな理緒ですが、主人公との仲は順調に進展しているみたいです。この辺りは、彼女にとって、不幸中の幸いなのかも知れませんね。

 それで、図書室で居眠りしている理緒を見かけたり、一緒に帰って雨に降られたりして、だんだん理緒と仲良くなる主人公ですが、どうも彼女は単に物欲しさでバイトしているだけではないようです。友達に占ってもらった結果、自分の前世はマリー・アントワネットで、その時贅沢した報いで今こんなに不運なのだと、信じているみたいですし・・・。この前世占いの真偽は別として、そんな悲観的な占いを信じてしまうところに、今の彼女を取り巻く厳しい状況が、垣間見えます。

 そんなある日のこと。購買部に行くのが遅れた主人公は、いつも買っているカツサンドをGETできずに、意気消沈。やむなくレタスサンド(しかし、カツサンドがいきなりここまでレベルダウンするとはねえ。個人的にはハムサンドやツナサンド、それが無理でもせめてタマゴサンドか、やきそばロールくらいは確保してもらいたいところですが・・・)とウィンナーロールを買って、退散する主人公ですが、途中、理緒に会いまして。一緒に屋上で昼ご飯と洒落こむことになりました。

 というわけで、屋上へとやって来た二人ですが、そこでいきなりカラスの襲撃です。狙われたのは理緒。彼女は時々、カラスに襲われるそうですが、これはあまり気分のいいものではありませんよね。この前のイグアナといい、どうも理緒は動物達にとびつかれる何かを持っているみたいです。

 まあ、カラスは主人公が追い払いましたので、一安心。気を取り直して、弁当を取り出す理緒ですが、なんとそのおかずはおでんです。実に女の子らしくないおかずですが、どうもこのおでん、彼女の手製のよう。本人は恥ずかしがっていますが、主人公は格好悪いと思うどころか、むしろ理緒を羨ましがる始末です。確かに昨晩作ったおでんを、朝(あるいは昼)に食べるのはとても美味しいものですので、主人公の気持ちも理解できますね。

 そして、理緒に勧められて、二人の弁当を交換した主人公は、理緒のおでんに大満足です。理緒の方も、どうやら普段あまり食べたことの無さそうなパンに、満足している様子。これはお互い悪くない取り引きだったようですね。

 そんなこんなで、理緒と親しくなる主人公ですが、話の方はいつまでも明るくわいわいと、進んでくれません。というのも、やはり理緒のバイトには、深刻な理由があったのです。

 主人公がそれを知ったのは、日曜日、雅史と一緒に外出した時のこと。駅前でネズミの着ぐるみを来て、子供達にちらしをまいている理緒を見かけた主人公は、そこで彼女から、バイトのわけを聞かされまして。なんでも理緒の家は母子家庭で、そこへ持ってきて、今母親が病気で働くことができず、そればかりか治療費までかかって来る始末なのだそうです。おまけに家には良太を始め、複数の小さな弟(妹?)がいるというのですから、こりゃ大変。生活保護だけではやっていけず、理緒が頑張らざるを得ないのも当然ですか。

 そんな絵に描いたような不幸な身の上話を聞かされた主人公は、しゅんとしてしまいまして。むしろ理緒の方が、明るく元気に振舞っている有様です。理緒はこうして主人公と話ができるだけでも、嬉しいみたいですが、確かに惚れた男と親しくできるというのは、今の彼女にとって、弟たちを別にすれば、数少ない心の慰めのひとつなのかも知れません。

 まあ、この主人公は、不幸な女の子を幸せにするのが、得意中の得意なのです。今回も彼のこの特技にかけて見るしかありませんね。うまくすれば、理緒の運命にも、良い影響があるかも・・・。


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