とりあえず、理緒と友達になった主人公ですが、すぐにこの子が普通の学園生活を送っている子ではないことが、判明しました。というのも、この理緒、普通の学生からは考えられないほど、各種のアルバイトに精を出しているのです。
駅前でティッシュ配りのバイトをしていた理緒に出くわした主人公は、彼女が普段放課後に4つものバイトを掛け持ちしていることを聞かされて呆れ顔。なぜそこまでしてバイトをするのか、尋ねる主人公ですが、理緒は返答に詰まっており、主人公から欲しい服とか靴とかがあるのかと言われて、そんなところと曖昧に笑ってごまかす始末です。もしかすると高価な品物が欲しいのかも知れませんが、それにしても、これはちょっとやり過ぎかも。
その後も理緒のバイトは続きまして。とにかく、バイトに関係しない事柄で主人公に出会うこと自体が、ありません。テスト期間中、バイトの合間に駅前で勉強している理緒に出会った主人公は、テスト期間にも関わらず、いくつものバイトを掛け持ちしている理緒に呆れつつも、勉強の面倒を見てやります。そこで
「私、頭が悪いから・・・」
と自嘲する理緒を誰にでも取り柄はあるのだから、他人を羨むのではなく、自分の取り柄で勝負すればいいと励ます主人公。すると、理緒は
「そうですよね。貧乏だからって、人のものを欲しがっちゃいけないんですよね」
と答えてから、慌てて
「いや、あの、その・・・。がっ、学力やセンスが貧乏でも、それでも偉くなった人はいるってこと」
と言い直す始末です。この理緒の返答、日本語の使い方としては、明らかな誤用ですが、幸い主人公は深く考えなかったようですね。
そうこうしているうちに、テストも終了し、春休み。無論、休みだろうとなんだろうと、理緒のバイトは続いてまして。外出した主人公は、偶然引越しのバイトをしている理緒に出くわしました。そこでは理緒が運んでいた箱の中から、客のペットらしいイグアナが逃げ出して、一騒動。爬虫類大っ嫌いの理緒は、イグアナにとびつかれて、半べそをかいております。やれやれ・・・。
というわけで、イグアナを捕まえてやって、理緒に感謝された主人公ですが、ペットをこんな箱に入れて送っちゃ駄目ですよね。面倒でもペットはそれ専用のケースに入れて、できれば飼い主が自分で運ばないと。それを手を抜くから、こんな事故が起きるわけです。
まあ、それはともかく、この種のギャルゲーで、女の子がバイトをするイベント自体は、別に珍しくもありませんが、この理緒ほど極端なケースは、ちょっと珍しいですよね。どうやら家が貧乏なようですが、それにしても、高校生とは思えない働きぶりです。こんな状態で、よく主人公に告白できたものですよね。もし主人公がOKしたら、一体どうするつもりだったのでしょうか?
「おはよう、理緒ちゃん」
「あっ、おはよう藤田君」
「ねえ、今日の放課後って、暇かな?実は映画のペアチケットが手に入ったんだけど、一緒にどう?」
「あっ・・・御免なさい。今日はバイトがあるから、ちょっと・・・」
「ああ、それじゃ仕方ないね。んじゃ、明日の放課後はどうかな?」
「・・・・・・御免なさい。明日もバイトがあって・・・」
「そう、じゃああさってでもいいや。どう?一緒に」
「・・・・・・・・・・御免なさい。その、あさってもバイトが・・・」
「・・・・んじゃ、しあさってはどうかな?」
「・・・・・・・・・・・・・・・その日もちょっと・・・」
「・・・・・じゃ、その次の日は?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・御免なさい。その、あの・・・」
「・・・・・・・じゃ、その次の日。土曜日だけど・・・」
「御免なさい」
「それじゃ、日曜日。いくらなんでも、この日くらいは」
「駄目なの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ねえ、暇な日って、いつ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・もしかして、無い?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「さよなら」
てな話になったはずですよね。恐らく、速攻で振られる羽目になったことでしょう。
にも関わらず、主人公に告白した理緒の無謀さには、頭が下がりますが、この主人公は不幸な女の子を見ると捨てて置けない性分なのです(あかりのストーリーだけは、例外でしたが・・・)。従って、案外こういう状況でも、うまく付き合えるかも知れませんな。
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