というわけで、無謀にも格闘技で綾香に挑戦する羽目になった主人公ですが、こうなってはやれるだけやるしかありません。正直な話、綾香よりも弱い葵相手でさえ、やられまくっている主人公が、綾香に勝てるはずもないのですが、主人公のお節介が面倒事を引き起こすのは、このゲームのパターンですから。ここは彼の根性に賭けるしかないですね。
それで、まずは初日です。期間は一週間ですが、途中日曜日が挟まりますので、実質的に挑戦できるのは、6回だけ。これだけチャンスがあれば、なんとか一発くらいパンチを当てることはできそうな気もしますし、実際、主人公は
「お前は天才かも知れねえが、本気になったオレは、はっきり言って怖ぇーぜ」
などと豪語しているのですが・・・。果たしてどうなることでしょう?
そして、綾香と立ち合った主人公は、事前に作戦を練りまして。素人の自分が勝つには奇襲しかない。それは誰が考えてもわかること。それなら綾香も奇襲で来ると考えているはずだから、その裏をかいてやろうと実に巧妙な戦術を考案。試合開始と同時に綾香めがけて突進し、奇襲をかけると見せかけて、フェイントし、綾香の計算外の方向から、パンチを見舞いました。
この作戦自体は成功し、綾香はまんまとフェイントに引っ掛かってくれたのですが、そこが素人の悲しさ。戦術に技術が伴っておりません。せっかくのパンチもかわされ、逆にカウンターの一撃でKOされてしまいました。おやおや・・・。
というわけで、初戦は主人公の完敗です。綾香は主人公の作戦そのものは誉めてくれて、ただ素人のままじゃちょっとと、パンチの基本について教えてくれました。敵に物を教えてもらってりゃ世話はないのですが、こっちは素人ですので、これは仕方ないですね。綾香から
「『本気になったら怖い』ってせりふ、ちゃんと証明して見せてよね」
と笑われて、なんか悔しいですし・・・。
そして、その次の日。主人公は性懲りもなく、また挑戦です。遅れてやって来た綾香から
「待った?」
と聞かれて、
「いや、べつに。いまちょうど、具体的な勝利のパターンを考えてたところだ」
などと、大きなことを言っている主人公ですが、綾香は楽しげに笑うばかり。果たして、主人公のビッグマウス、ちゃんと形になるのでしょうか?
それで、今回は短期決戦ということで、試合開始と同時に正面から突っ込み、そのまま右方向へ回りこんで、パンチを連打しました。こうやってインファイトで打ち合ってれば、そのうち一発くらい入るだろうという作戦ですが、綾香の実力は、そんなに甘いものではありません。パンチはことごとくかわされ、逆に相手のパンチはことごとく入って、そのままKOされてしまいました。なんともはや・・・。
というわけで、2戦目も主人公の完敗です。綾香は主人公の目論見自体は誉めてくれて、今度はフットワークの基本について、教えてくれました。なんだか、綾香のいい遊び相手にされてるようですが、彼女を励まそうとした主人公の気持ちが、なんでこんなことになっちゃったんでしょう?
まあ、この主人公は根性だけならちょっとしたものなのです。2回負けたくらいで諦めるはずもなく、翌日には3回目の挑戦。主人公の戦意は極めて旺盛で、綾香から
「そろそろ私の強さがわかってきたんじゃない?」
と、言われて
「強い敵はそのぶん経験値が高ぇーからな。倒しがいがあるぜ。お前を倒せばいっきにレベルアップだ」
などと、答えております。すでに綾香に3回KOされていながら、こんな太平楽を並べられるとは、この主人公、よほどの大物か、さもなきゃよほどの馬鹿ですな。
それで、今回の作戦は防御に徹して、綾香の隙をうかがい、攻撃に出て来たところに一発入れるというものです。挌闘ゲームの対戦では、こういうガードからのカウンター狙いは、嫌われる作戦ですが、今はそんなこと言ってられる状況ではありませんね。
しかし、この作戦も圧倒的な手数でパンチを入れてくる綾香の前では、所詮絵に描いた餅に過ぎません。一方的に攻められつつ、それでも綾香のパンチを左で流して、勝負をかけた主人公ですが、相手の反撃の方が速く、そのままKOされてしまいました。とほほ・・・。
というわけで、3戦目も主人公の完敗です。綾香はこのゲームがすっかり気に入った様子で、実に楽しげに倒れた主人公を介抱して、今日は防御の基本を教えてくれました。どうも主人公、この調子ではとても勝てそうにありませんね。
ですが、主人公はまだ諦めません。かつては委員長にあれだけの罵声を浴びせられても、最後まで耐えた男です。こんな敗北などどこ吹く風。翌日には4回目の挑戦です。今回は今までとにかく一発当てれば勝ちだということにこだわり過ぎていたことを反省し、余計な作戦などは考えず、とにかく基本通りに闘うことにしました。
この狙いは良く、綾香も多少てこずったみたいですが、結局は無理。綾香の誘いを見破って、攻撃を控え、逆に出て来た彼女と打ち合ったのは正解でしたが、善戦もそこまで。主人公、またしてもKO負けです。やれやれ・・・。
というわけで、4戦目も主人公の完敗です。綾香は主人公とこうして闘うのが楽しくて仕方ないという感じですが、その度にKOされてる主人公の方は、たまったものではありません。まあ、綾香を励ますという目的は、少しは達成されてるのかも知れませんが、こんな調子じゃ体の方が持ちませんよね。
でも、主人公は女の子のためなら、冗談抜きで命を賭けることだって、できる男なのです。綾香の相手くらい、琴音の時に比べたら、なんてことないはず。日曜日を挟んで、月曜日。主人公はまたしても綾香に挑戦しました。今回はもう作戦などは考えず、自然体で勝負です。実際、何度も闘っているうちに、綾香の癖やパターンをある程度、読めるようになった主人公は、今日こそ勝てそうな気がするほど、冷静に闘いました。
が、所詮、勝てるような気がしたのは、あくまでも気がしただけ。結果はいつもの通り、主人公のKO負けです。やはり、主人公の力量で綾香に一発当てるなど、不可能なのかも。
というわけで、連戦連敗の主人公ですが、綾香を励ますつもりが、こんな結果になっては、仕方ないですよね。一体、この男、なんのために綾香と闘って、やられまくっているのでしょう?まあ、綾香の方は、主人公とのゲームを心から楽しんでいる様子ですので、芹香に似た美人と遊んでいると思えばいいのかも知れません。少々、痛いですけどね・・・。
来栖川綾香その4・・・勝利のキスへ進む
To Heart(PS)へ戻る