梨奈と仲良く(?)なった淳ですが、彼女、姉の玲奈に言われて、お助け同好会へ入会することになりました。これで新橋三姉妹が、一つの部に勢揃いしたわけですが、梨奈は運動神経抜群ですので、何かと役に立ちそう。特に今回は梨奈狙いですので、こういう展開は、好都合ですね。
ただ、同じ同好会へ所属することになったとしても、梨奈に対する淳の態度は、以前と何も変わりません。つまり、相変わらず梨奈を玩具にして遊んでいるのですが、この悪戯が、ちょっと洒落にならない事態に。夏休み、皆で山に合宿(と、言うか旅行)に行った淳は、梨奈をからかってやろうと、肝試しをすることにしたのです。無論、事前に他の連中とは打ち合わせが出来ていて、会場になった古寺に行った遼太郎、聖、美奈の3人は、順々に姿を消すことに。こうして、梨奈を怖がらせたところで、最後に淳も姿を消し、ひとりっきりにされた梨奈が怯えるのを見て楽しもうと言う寸法ですね。
ところが、幽霊の類いが大嫌いだった梨奈は、淳からこの古寺にまつわる出鱈目話を吹き込まれて、すっかり怯えてしまいまして。3人が姿を消した時点で、もう泣きそうになって、淳にすがりついているのです。これを見た淳は、何だか梨奈が可哀想になり、そこでネタばらしをすることに。無論、騙されていたことを知った梨奈は怒りましたが、反面、最後まで悪戯を実行出来ず、しきりに謝っている淳に感謝もした様子です。
そして、この一件がきっかけになって、梨奈とほんの少しいい関係になれた淳ですが、そこへ思いがけない事態の発生。前述した通り、淳の父親の芳夫は、もう10年も前に妻を亡くし、今はやもめ暮らし。で、新橋三姉妹の母親である京子も、何年も前に離婚していて(ちなみに夫は離婚後ほどなく死亡した模様)、今は女一人で孤閨を守る寡婦。芳夫はこれでも生物学者で、日本を代表する遺伝子工学の権威。京子は三人の子持ちには、とても見えない(て、言うか、この人、まだ30代の半ばなのです・・・)美人で、しっかり者。この両者が、くっつけば何だかうまく行きそうな感じ、それならくっつけばどうでしょう?そう、愛の天使がささやいてくれたのか、この二人、本当に結婚することになったのでした。
というわけで、淳は新橋三姉妹と本当の兄妹になってしまい、うろたえることしきり(笑)。まさかこんなことになろうとは、誰も予想していなかったため、淳&菜々の神田兄妹も新橋三姉妹も、相当に混乱したようですが、まあ、仕方ないですね。
もっとも、菜々は素直で可愛い子だったため、すぐに京子や新橋三姉妹に気に入られ、本当の娘&妹みたいに可愛がられることになりました。菜々の方も京子や新橋三姉妹(京子が結婚して苗字が神田に変わっているため、本来、神田四姉妹の上三人と言う呼び方をすべきなのでしょうが、煩雑になるので、この名称で通します)に懐いていて、この点は問題無し。父親の芳夫も、元々、のんきな性格をしているため、新橋三姉妹から気に入られ、これまた問題無く、家族として一体化出来たようですね。
そして、残る淳ですが、これまた問題無く、京子&新橋三姉妹と、家族になることが出来ました。で、それに伴い、淳と梨菜との関係も変化することに。これまで淳は名前で呼ばれことを嫌がる梨奈を小新橋と呼んで、新橋とだけ呼んでいた美奈と区別していたのですが、ここからは「梨奈」と名前で呼ぶことになり、また、梨奈の方は、「神田先輩」から「お兄ちゃん」に呼び方を変更することになったのでした。
ただ、環境が変わっても、淳の梨奈に対する態度に変化は無く、二人は相変わらず、寄ると触ると喧嘩ばかり。無論、喧嘩と言っても、仲の良い兄妹がじゃれ合っている程度のものに過ぎませんが、そうこうしているうちに、いささかおかしなイベントが発生しまして。実はお助け同好会に、科学部から文化祭に出品する機械のモニターの依頼があり、梨奈がそれを受けたのですが、何度目かのモニターで、梨奈がおかしな夢を見たらしいのです。ちなみに、この機械、何でも深層心理に潜む願望を夢と言う形で、見せてくれる機能があるそうですが、とにかく夢を見た梨奈は、淳の顔を見るや、どぎまぎどぎまぎ。何だかいつもの活発さが、どこかへ消えてしまったのでした。
そして、この夢がどう作用したのか、それからの梨奈は、不気味なほど淳に対して好意的に振舞うことに。放課後、一緒に帰ろうと、わざわざ淳を誘いに来たり、淳に勧められたテレビドラマを一言の反論も無く素直に観ることにしたり、そうかと思うと早起きして淳のためにお弁当を作ってくれたり・・・・。淳はこれまでいい玩具くらいにしか思っていなかった梨奈の突然の変化に首を傾げておりますが、これは一体・・・?
それで、ほどなく淳の疑問は、ある意味、最悪な形でその回答をもらうことになりました。何と、梨奈がいきなり淳を屋上へ呼び出し、そこで、私、お兄ちゃんのこと好きなの!と告白して来たのです。淳は面くらい、出来れば冗談であって欲しいと思ったようですが、あいにく梨奈の目は真剣そのもの。とても冗談を言っているような雰囲気ではなかったのでした。
無論、梨奈は美人揃いの新橋三姉妹の中では、スタイルの点では姉二人に遅れをとっているものの、顔そのものは綺麗ですし性格も明るくて好感の持てるかなり魅力的な娘なのです。これが淳と全く縁の無い他人だったなら、あるいは彼も考えたかも知れませんが、あいにく淳と梨奈とは血縁関係こそ無いものの、れっきとした兄妹でして。淳はこれまで梨奈を、からかい甲斐のある妹として、好意を持って見ていたものの、恋愛対象として見たことは、ただの一度も無かったのでした。
というわけで、淳は梨奈の告白を、すげなく断ることに。当然といえばあまりにも当然の結果で、梨奈自身、こうなることは予測していたようですが、それにしても、いきなり何を言い出すことやら・・・。何だか困った事態ですな。
新橋梨奈その3・・・梨奈とハッピーエンドへ進む
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