リンとの奇妙な同居生活を続ける秋俊でしたが、リンがここに腰を落ち着ける以上、それ相応の用意が必要になります。実際、この日の朝、秋俊はうっかりリンが入っているトイレのドアを開けて(しかし、間違えて風呂場のドアを開けるというシチュエーションならお約束ですが、トイレというケースは珍しいかも・・・)変態呼ばわりされることになりましたので、こちらの世界の習慣に完全に馴染んでいるわけではないリンと一緒に暮らすには、色々と道具が必要になりますね。

 というわけで、今日はリンを連れて買い物に行くことにした秋俊でしたが、リンは例によって居候のくせして遠慮が無く、あれが欲しいだの、これが欲しいだの、好き勝手に要求してくれまして。秋俊もほとほと疲れてしまったのですが、そうこうしているうちに、日も暮れて辺りは夕闇に包まれることに。後は枕を買ってそれで終わりにするつもりだった秋俊でしたが、そこへ現われたのが、クマの着ぐるみです。この着ぐるみ、これまでも何度か見かけたことがあったのですが、今回はどういうわけか、リンに宣伝用の風船を渡そうとして、渡さずにおちょくってくれまして。こんな風に人に馬鹿にされることが嫌いなリンは、たちまち怒り出したのでした。

 で、たまたま用事があってメグのところへ電話していた秋俊は、離れた場所からこの二人を見ていて、明らかに着ぐるみの動きが不自然であることに気づき、慌ててリンの下へ駆け寄ったのですが、時既に遅く、リンは逃げ出した着ぐるみを追って走り出しておりました。それで、まんまと人気の無い路地裏に誘い込まれたリンの前で着ぐるみが正体を現すことに。この着ぐるみ、実はゆらぎが変装した姿で、どうもリンを狙って罠にかけたようですね。

 もっとも、リンさえ本調子なら、これはかえって獲物が自分で姿を見せてくれたわけで、むしろ好都合だったでしょうが、あいにく今のリンは魔法が使えず、戦士としてのコスチュームを身にまとうことさえ出来ない有様だったのです。それでも、剣を出して着ぐるみゆらぎと戦うリンでしたが、そんな程度でどうにかなるような相手ではなく、結局は負けてしまうことに。秋俊は何とかしてリンの力になろうとしましたが、単独では何も出来ない秋俊には、どうすることも出来ませんでした。

 こうして、リンは触手に捕らえられ、秋俊もゆらぎにやられて、二人とも絶体絶命の大ピンチ。このままでは二人ともここでゆらぎに殺されて終わっていたでしょうが、そこに突如現われたのが、前作のヒロイン愛でした。彼女、どうやら魔力を失ってしまったリンの後釜として、異世界から派遣されたようですね。

 で、ゆらぎの方は愛の圧倒的な力の前に、たちまち切り刻まれてただの残骸と化し、戦いは呆気なく終わってしまうことに。まあ、このゆらぎは例によってリンをいたぶることに夢中になっていて、周囲への警戒を怠っていたもので、こうなったのも無理は無いのですが、にしても、愛の方も前作よりかなり腕を上げているような感じです。まあ、あれから3年も経ってますし、その間、愛は愛でゆらぎとの戦いを続けていたのでしょうから、腕が上がっているのも当然かも知れません。


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