一時的にマユを追い払った秋俊達でしたが、それにしても気になるのは、小池が死ぬ前に言い残した言葉です。一体、メディカとは何か?狩りとは何か?変態男のたわ言と無視してしまうには、あまりにも重要そうなキーワードですよね。
それで、小池の言葉を吟味した秋俊は、メディカと言うのが、医療関係の企業が集まって開かれるイベントであることを思い出しました。何でも各企業がそれぞれブースを設け、自分とこの新商品やら何やらを宣伝するのだそうで、会場は海に面した多目的イベントホール。で、言うまでも無くメディカにはあのアルケーも参加しているのですから、これは何か起こらない方が、不思議ですな。
というわけで、大急ぎでメディカ会場に駆けつけた秋俊達でしたが、時既に遅く、会場にはゆらぎ化した人間が集まっていて、それが鵜飼の合図を機に、一斉に正体を現してしまいました。さすがの秋俊達もこれだけ敵の数が多くては手の打ちようが無く、ここは逃げるより他にすることがありません。それでも、会場でメグと美景の姿を見つけた秋俊は、愛と融合してメグを助け出しましたが、もう一人、美景の方を助けようとしたリンは、あと少しのところで失敗してしまったのでした。
それで、とにもかくにも会場の外へ逃げ出した秋俊達でしたが、ゆらぎは誰も彼らを追おうとはせず、それぞれ狩りに夢中になっております。ちなみに、この狩りとはゆらぎが人間を狩ることではなく(無論、会場に居た普通の人間達は、ほとんど皆、ゆらぎに殺されてしまったようですが・・・)、もっぱらゆらぎがゆらぎを狩ること。つまり、ここまでアルケーの薬でゆらぎと化した人間全てを一箇所に集めて殺し合いをやらせ、最後に生き残った最も力の強いゆらぎを使って、何かとんでもないことをやろうと言う趣旨のようですね。
それにしても、シンが考えたのか瑠璃男が考えたのか、いずれにせよ無茶苦茶な話ですが、このバトルロイヤルの結果はさておき、問題なのはメグをどうするかです。助け出したとは言え、彼女は正気ではなく、何だか子供みたいな我がままを言って泣きわめいているだけで、全然、頼りになりそうにありません。それどころか、放っておいたらまたぞろ無茶なことをやらかしそうで、これには愛もリンも頭を抱えてしまったのです。全く、何が鬼神だと突っ込みたくなりますが、そんなメグを正気に戻したのは秋俊で、この男、何といきなりメグにキスしまして。これにはさすがのメグも驚いたようですが、ここで秋俊に姉として好きだと言われたメグは、何だか正気に戻ったのでした。
しかし、たかがキス一つで元に戻るとは、何とも易い洗脳があったものですが、とにかくこれでメグの方は落ち着きました。次は会場に取り残された美景を何とかせねばならず、秋俊は単身、会場へ戻ったのです。すると、辺りはとんでもない惨状で、ただ、生きているゆらぎの姿はどこにも無く、どうもバトルロイヤルは、相討ちで幕を閉じたよう。これは話が早くて助かりますが、反面、こんな状況下で、美景が生きていられるはずは無いですな。
こうして、大量に散乱した肉片の中から、美景のものを捜していた秋俊は、そこに現われた美景を見て、びっくり仰天することに。この状況下で生き延びるとは何とも運の強い話ですが、秋俊が美景を見て仰天したのは、死んだと思った彼女が生きていたからではありません。彼女、全身血みどろだったのです。それも明らかに彼女自身のものとは違う別な血で・・・。
で、背後からゆらぎ化した鵜飼に襲われた秋俊は、美景の体にはねた血の意味を知らされることになりました。美景は触手を伸ばして鵜飼の触手を切断し、たちまち鵜飼をバラバラにしてしまったのです。ちなみに、触手と言っても美景のそれは何だか色合いが美しく、彼女自身の美しさとも相まって、決して不快な印象は受けないのですが、それにしても彼女がゆらぎ、それも並みのゆらぎなどとはレベルが違う恐ろしく強いゆらぎであることだけは、間違いないですね。
しかし、前作ではゆらぎ化してもちゃちな触手しか持たず、愛に子供扱いされていた美景が、今回は随分強くなったものですが、これは無論喜べる話ではありません。もっとも、美景はゆらぎと化しても自分の意思はちゃんとありますので、本来の意味でのゆらぎとは少し違いますが、何にせよ彼女は今の自分の姿に、もう全てを諦めたよう。秋俊に最後だからと、ずっとあなたに憧れてたの、と何だか告白めいた打ち明け話をした後、突如出現した瑠璃男に飲み込まれてしまったのでした。
こうして、美景は敢え無い最後を遂げ、瑠璃男はと言うと、もはやゆらぎとも呼べない巨大な花に似た化け物と化すことに。どうも瑠璃男は、この姿になるために最強のゆらぎの力を必要としており、今美景を飲み込んだことで、必要な力の入手に成功した模様です。で、秋俊は激怒して瑠璃男に襲いかかったのですが、無論、そんなことをしてもどうにもならず、ようやく会場に駆けつけた愛と融合して、そのまま愛の体を乗っ取り、狼狽する愛を無視して、さらに攻撃をかけてもどうにもならず、触手で吹っ飛ばされてはいお終い。何だか締まりの無い話ですが、この主人公は戦闘力をまるで持たないため、戦闘に直接関わるといつもこんな風に味方の足を引っ張ることしか出来ないのです。これで物語を盛り上げるのは困難ですが、そもそもの設定が設定ですので、仕方ないですね。
それで、こちらの方も気になりますが、ここで別な戦いの発生。例のマユが再登場し、今度こそリンを殺そうとかかって来たのです。何でもマユはリンの血を浴びることで羽化し、本当の意味での体を入手出来るらしく、リンに随分と執着しております。無論、リンはマユを迎え撃ち、猛烈に戦ったのですが、両者の実力差は明らかで、戦況は極めて不利。ちなみに、リンは星の仔とあだ名をつけられたほどの魔力を持っているようで、潜在能力を活かし切れば、愛どころかメグさえしのぐほどの力を発揮出来るらしいのですが、現時点ではまだ潜在能力を活かし切れていないようですね。
ただ、圧倒的に優勢なように見えたマユにも泣き所があり、実は彼女の体はまだ完成しておらず、こちらもその力を十分に発揮出来る状態ではなかったらしいのです。しかも、マユは精神的に未熟で、リンから挑発されるやあっさりとそれに乗ってしまいまして。何だか魔力を集中して恐ろしい攻撃呪文を唱え始め、これにリンも対抗して、ありったけの魔力を集中。で、両者の魔法が激突した結果は、辛うじてリンの勝利と相成ったのでした。
それにしても、正面から魔法合戦など挑まず、あのまま触手を使って戦っておれば勝てたはずなのに、何とも情けない奴ですが、それでもマユはシンのためにリンを殺そうと、最後の力を振り絞ることに。無論、リンの魔法をもろに浴びせられたその体は、機能のほとんどを失っていて、結局、リンを殺すどころか、その足元にたどり着くのが精一杯。で、マユはそのままリンに抱かれ、安らかに消滅することになりました。
こうして、シンが作り出した異形は最後を遂げたわけですが、肝心要のシンはどういうつもりか、メグの前にちらりと姿を見せただけで、全然、事態に介入しようとしませんでした。もっとも、メグは今度こそシンと戦うつもりのようでしたので、彼女がこの場でシンを倒したと解釈出来なくもないのですが、はっきりそうだと語られたわけでもなく、何だかかなり中途半端。もしかして3作目を作るつもりで、今から伏線を張ったのでしょうか?
もしそうだとすると、手回しのいいことですが、何にせよシンが出て来ないと言うことは、瑠璃男さえ倒せばそれでOKと言う意味。つまり、このガキが変形した巨大植物がラスボスと言うわけで、何だか風格に欠ける変なラスボスです。この辺り、前作のラスボスだったすけべイチョウといい勝負ですが、本当にエロゲーと言うものは・・・。
まあ、風格は無くとも瑠璃男が化けた巨大ゆらぎは、恐ろしいパワーを持っておりますので、はっきり言って愛や秋俊では勝ち目はありません。秋俊は美景を殺されたせいもあって、すっかりやけを起こし、愛に向かって泣き言をいっぱい並べ立てておりますが、愛はそんな秋俊を責めたりせず、逆に弱い秋俊を愛しく思った模様。秋俊は優しく自分を慰めてくれた愛を見てすっかり毒気を抜かれてしまい、結局、愛に励まされて瑠璃男と戦うことを決意したのですから、単純な奴ですな(笑)。
もっとも、瑠璃男と戦うと言っても秋俊は基本的に愛の中にこもっているだけで、ほとんど何をするわけでもなく、戦いそのものは全て愛が単独でやらなくてはならないのですから、大笑いです。全く、格好つけても全然さまにならない主人公ですが、とにかくこの男の力を利用した愛は、普段の何倍にもパワーアップしているわけですし、途中からリンも戦いに加わったため、これなら何とかなりそう。二人は協力して、何やら巨大な魔法円を作ってその中に瑠璃男を閉じ込め、最後は愛が異世界への扉を開いて、そこから抽出したと思われる膨大なエネルギーを瑠璃男に浴びせかけ、これを粉砕しました。
こうして、瑠璃男は焼け焦げたわずかな残骸だけを残して消滅し、戦いは終わることに。ちなみに、瑠璃男に食べられたはずの美景は、なぜだか生きていてメグが救出してくれたもので、これで万事OK。もっとも、愛達はこの街のゆらぎ騒動が片付いたのを機に、元居た世界に還らなくてはならず、秋俊とずっと一緒に居るわけにはいきませんが、それでもハッピーエンドはハッピーエンドですね。
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