リンをさらわれてしまった秋俊と愛ですが、彼女を救出しようにも手がかりが全く無いのですから、どうしようもありません。以前、瑠璃男が美景を連れに来た事から、何となくアルケーが怪しいことだけはわかるものの、それだけでは話にならず、二人とも頭を抱えることに。ちなみに、秋俊は何とか美景と連絡をとって、力を貸してもらおうと試みたものの、肝心の美景に関するデータが、アルケーから抹消されていたため、たちまち行き詰まってしまったのでした。
こうして、打つ手が無く、途方に暮れる秋俊達でしたが、そんな二人に救いの手を差し伸べてくれたのが美景でして。彼女、捕われのリンに同情して慰めに行ったのですが、リンは自分のことなど顧みず、むしろ瑠璃男らに利用されている美景の方に同情して、いつもの調子ではっぱをかけたのです。ちなみに、美景はすでに体内にゆらぎを移されているようで、本人はもう後戻りは出来ないと諦めていたようですが、リンから励まされて、何だか気を取り直したようですね。
というわけで、美景はこっそり秋俊にリンがアルケーの健康管理センターだか何だかに監禁されていることを伝え、秋俊と愛は早速そこへ向かうことに。無論、今回は相当な激戦が予想されるため、二人とも例の合体を済ませた状態での侵入でしたが、いざ現地へやって来ると大笑いなことに、二人を待っていたシンが、自分で案内役を務めてくれたのです。わざわざ敵を自分から施設の最重要部分へ案内する奴もいないでしょうが、これはすでに二人が来ようが来まいが、事態に何の変化も無いからでして。実はリンはその潜在能力の高さから、かねてシンに目をつけられており、シンはリンの体を母体にして、何らかの生命体を作り出すつもりだったのです。で、その前準備のために、リンの体に何かの仕掛けを施し、おかげで彼女が一時的に魔法を使えなくなっていたわけですが、この度めでたくその仕掛けが実りまして。リンは異形の生命体を生み出すことになったのでした。
それで、リンを助けようとした二人は、リンの体内から出て来た黒いゲル状の物体を見てさすがに仰天することになりましたが、リンの方はこの出産(?)のせいで、著しく体力と魔力とを消耗し、半死半生の有様に。ちなみに、リンはもう少しで死ぬところだったようで、彼女が何とか気合で頑張れたのは、懸命に自分を励ましてくれた秋俊のおかげだったようですが、この種の物語では珍しく、戦闘シーンで活躍の場の無いこの主人公も、こういう細かいところで、ちょこちょこと役に立っておりますな。
で、大切な仲間を、こんな化け物を生み出すために利用されたことで、愛の怒りが爆発することに。彼女、まっすぐシンめがけて襲いかかり、行く手を阻もうとした2匹のゆらぎを一瞬で真っ二つにすると同時に、シンめがけてロッドを叩きつけたのです。その一撃はさすがに秋俊のおかげで力を普段の何倍にも増幅しているだけのことはあり、恐ろしく鋭いものだったのですが、シンはかわそうともせず平然としておりまして。で、愛が突き出したロッドは、横から伸びてきた触手に押さえられてしまったのでした。
しかし、これほどの攻撃を止めるとは、一体誰の触手?と思えば、何とついさっきリンが生み出したゲル状の物体が、女の子に姿を変えていたのです。いえ、正確に言うと女の子ではなく、かと言ってゆらぎだとも言えない、何とも形容し難い異形の生物でして。愛のロッドは、この異形が伸ばした触手に押さえられたわけですが、こうなるとシンよりも先に、こいつの方を始末しなくてはいけませんな。
というわけで、ターゲット変更。まずはこの女の子もどきを攻撃することにした愛でしたが、この女の子、無邪気な顔と声のくせに無茶苦茶強く、今の愛の力を持ってしてさえ、そう簡単に勝てる相手ではなかったのです。もっとも、こ奴は力はあっても頭の方は弱いようで、モニターでメグの姿を見るや、わーい!わーい、メグ姉さまだ!と喜んで、そちらの方へ行ってしまいましたので、結果的には試合放棄により、愛の不戦勝。で、改めてシンを攻撃する愛ですが、当然、シンの実力は桁外れのもので、それを察知した秋俊は、逸る愛を押しとどめ、この場はいったんリンを助けて引き揚げることにしたのでした。
こうして、シンを攻撃すると見せて、素早くリンの方へ跳び、彼女を助けて一気に脱出した愛でしたが、シンは後を追おうともせず、そのまま二人を見送ったのです。これには愛も秋俊も拍子抜けしましたが、どうやら例の女の子が生まれたことにより、もうリンに用が無くなってしまった模様。で、リンに用が無くなると言うことは、その仲間である秋俊や愛にも用が無くなると言う意味ですので、二人を追うだけ体力の無駄だと判断したのかも知れません。
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