さて、ゲームの開始です。冒頭、いきなり主人公の岡島秋俊が妙な夢を見ておりましたが、その夢、何だか不埒な行為をしたらしい女の子がメグという名前らしい何者かに倒され、んでもって、死ぬ前にメグに向かってキスして下さい、と訴えていると言うものでして。全く持ってわけのわからない夢ですが、秋俊はこの夢をもう何度も見ているようですね。
まあ、この主人公が妙な夢を見るところからゲームが始まるのは、前作も同じでした。で、あの時は高校生だった秋俊ですが、あれから3年経って、今は立派な浪人生。しかも二浪中だと言うのですから、これはちょっと肩身が狭い話で、もし秋俊に両親が居れば、情けなくて顔向け出来なかったことでしょう。
もっとも、秋俊は幼い頃に両親を失っていて、現在天涯孤独の身。高校の頃は、同居同然に暮らしていた大見家の人たちとも別れて、今は予備校のある街で下宿しております。つまり、誰に遠慮する必要も無いのですが、ただ、この男、どういうわけか女に好かれる体質を持っておりまして。今も同じ予備校に通う望月紫と言う元気な女の子にまとわりつかれて、色々とにぎやかに過ごしている様子です。ちなみに、この紫は予備校に通っていると言っても秋俊とは全然立場が違っていて、現在高校3年生。しかも成績は極めて優秀で、ただでさえハイレベルな志望校を、さらにアップさせても平気かな?などとうそぶく始末なのですから、何ともうらやましい話です。
それに引き換え、秋俊の方はと言うと、このままでは今年の受験も駄目かも知れない、と言う何とも暗い状況。まあ、今はまだ7月8日で、受験までは間があるのですが、秋俊はどうも勉強に集中することが出来ないのです。それと言うのも、3年前、彼が住んでいた町で大きな地震があり、その時、彼の親友が犠牲になりまして。その時以来、何か大切なことを忘れてしまったような気がして、勉強だけではなく、どんなことにも集中出来なくなってしまったのだそう。そもそも彼が二浪なんかしているのも、元はと言えばこのわけのわからない喪失感のせいだったようですね。
しかし、あの時、秋俊の記憶を封印した愛の思いやりが、こんな形で尾をひくとはねぇ。全く愛も罪なことをしたものですが(笑)、とにかく3年前の事件のことは、全て地震のせいにされていて、ゆらぎとの壮絶な戦いに関して何も覚えていない秋俊にとって、封印された記憶を取り戻すすべはありません。全く困った話ですが、どっこい彼が忘れていても、記憶を封印した当の魔法戦士達は、秋俊の存在を忘れていなかったようなのですから、これは何と言うべきか・・・。
それで、秋俊はいきなり自分のアパートに越して来た加賀野メグと名乗る女性を見て、息を呑むことになりました。彼女、顔立ちもスタイルも完璧で、滅多にいそうにない美人だったのですから、当然と言えば当然。で、メグはそんな容姿とは裏腹に、快活で優しいため、秋俊はいっぺんに彼女のことが好きになってしまいました。
というわけで、同じアパートにえらい美人が越して来たおかげで、何だかにやけてしまう秋俊ですが、これは単なる偶然の出会いではありません。この秋俊と言う男、彼単独では何の力も無い一般人に過ぎませんが、ひとたび異世界から来た魔法戦士と一緒になると、彼女達のパワーを普段の何倍にも高めることの出来る特殊な能力を発揮するのです。前作では愛が彼のこの力を利用して、本来、彼女一人では勝ち目が無かったはずの強力なゆらぎを倒したりしてましたが、メグも彼の力を利用したことでは同じで、こちらはゆらぎとの戦いに敗れて瀕死の重傷を負った身を、秋俊の体内に移し、彼の力を利用することで、復活を遂げておりました。つまり、秋俊は魔法戦士達にとっては大いに利用価値のある人間なわけで、特に強力なゆらぎと戦う必要が生じた場合、秋俊をうまく利用出来れば、戦いが大いに有利になるはずですね。
もっとも、だからこそ、前作のラストで愛が秋俊の記憶を封印したわけで、今回メグが秋俊の力を利用するために、わざと同じアパートに越して来たとすれば、いささか問題がある話かも。で、秋俊は運送屋が持ってきた荷物を抱えて、う〜ん、重くて持てないわあ、などと白々しい芝居をしていたメグにころりと騙され、荷物を彼女の部屋まで張り切って運んだりして、すっかりメグの虜になっておりますが、メグの方はなにせ子供の頃から3年前までずっと秋俊の体内に居候しておりましたもので、何だか秋俊のことを弟か何かのように思っているようですね。
というわけで、メグに親切にされて、いっそう感激する秋俊でしたが、ほどなくそんなことよりもっと大変な出来事が起こりました。メグと会った翌日。予備校から帰っていた秋俊は、途中通った公園で、何やら妙な衣装を身に着けた少女が、腕から触手を伸ばした化け物みたいな男と戦っている場面に遭遇したのです。一瞬、呆気にとられ、次は映画か何かの撮影か?と慌てて周囲を見回したりした秋俊ですが、これは夢でも映画でもなく、本当の戦いでした。で、化け物と戦う少女の姿を見ていて、一瞬愛のことを思い出しかけた秋俊でしたが、目の前の少女も愛と色こそ違え基本的に同じようなコスチュームに身を包んでおりますので、愛のことが脳裏に閃いたのも無理はないですね。
ただ、問題の戦いの方は、愛が秋俊の前でやったものとはかなり様相が違っていて、何だか少女の方が、化け物を弄んでいるような感じなのです。この少女、相手の化け物を完全に馬鹿にしていて、わざと相手の攻撃を誘って、それをさらりと回避して遊んでいる始末。化け物は馬鹿にされて激怒し、やたらと触手を振り回しておりますが、少女にはかすりもせず、どうも両者の実力差は、相当なもののよう。で、やがて遊ぶのに飽きた少女は、さっさと手に持った妙な形の剣で、化け物を突き殺してしまいました。
というわけで、化け物はあっさりと倒されてしまったのですが、その後、化け物の死体を始末した少女は、続けて秋俊の方に向かって来ることに。無論、秋俊は慌てて自分は怪しい者じゃない!と弁解したのですが、少女の方も改めて秋俊を見て驚いていて、どうも彼女、人間が入れないよう周囲に結界を張っていたらしいのです。にも関わらず、秋俊はそれをあっさりと破っており、なら何か特別な存在なのかと思えば、どう見たってただの人間・・・。少女がまごついたのも無理はないですな。
で、秋俊をどうしようか考えていた少女ですが、結局、面倒くさいので記憶を封印して終わりにすることに。前作で愛もやったことですが、今回も秋俊に彼女の術は効かず、彼はしっかり事の一部始終を覚えたまま、家に帰ったのですから大笑い。全く、この秋俊ほどアンバランスな能力を持った主人公も珍しいでしょうが、この少女との出会いが、秋俊を3年前と同じ運命に導くことになるのですからねぇ。やっぱり、この男、ゆらぎとの腐れ縁があるんでしょうね。
2日目・・・リンとの同居へ進む
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