何とかみことを守ってやろうとする主人公ですが、これがなかなか一筋縄でいくようなことではないのです。とにかく、誰が彼女を狙っている犯人なのか、さっぱりわからないのですから・・・。主人公は例の人影の行方を確認しようと、その時、たまたまホールの近くに居た小山田まおに話を聞いたのですが、収穫無し。それどころか、彼女からはホールから誰も出て来なかったという、おかしな証言を聞かされてしまいました。

 もし、このまおの証言が正しいのなら、犯人は主人公に追われて外へ逃げたのではなく、ホールの中に身を潜めていて、主人公をやり過ごしたことになります。一体、どこに隠れていたんだ?という気がしますが、何にせよ、これで唯一の手がかりも無くなり、事態はますます混迷することに。こんな調子でみことを守るなんて出来るんでしょうか?

 ただ、そんな折、非常に気になる事実の発覚です。主人公が理事長室へ赴いた際、偶然、江里子が学園の学長村岡と口論している場面に出くわしまして。その口論の内容が、税務署の監査請求がどうのこうのというものだったのです。これを聞いた主人公は、改めてこの学園の状況について調べ、なんとこの生駒アクトレススクールが、かねて黒い噂の的になっていることを知りました。どうも江里子は、相当無茶な性格の女らしく、脱税や横領をしているという噂があり、さらには暴力団とのつき合いまであるみたいなのですよ。おいおい・・・。

 まあ、芸能プロダクションというのは、堅気の人間がやるような商売ではありませんので、実際、こんな話は日常茶飯事です。とり立てて、江里子だけが特別というわけでもないのでしょうが、それにしても気になる話であることは事実。どうも主人公、とんだ食わせ物に雇われたみたいです。

 もっとも、その話と今回の件は、とりあえず関係は無さそう。主人公はみことから、かなり頼りにされているらしく、深夜、彼女の方から主人公の部屋に忍んでくるくらいなのです。無論、色っぽい話など何も起こりませんでしたが(笑)、みことは主人公に自分の不安を打ち明けて、その上で頑張ります!と決意を新たにしてくれました。

 そして、本番に向けて着々と準備が進んでいったわけですが、主人公はさらさから話を聞いて、彼女が血糊をかぶせられた時の状況を再確認しまして。どうも天井に仕掛けられたバケツが、ヒューズが切れると同時に落下したらしいと見当をつけました。つまり、犯人はあらかじめ天井に仕掛けを作っていたことになりますが、これだと犯人がその場に居なくても、ターゲットを襲撃出来るわけで、ますますみことを守るのは、困難になりますよね。

 そんなこんなしているうちに、ついに「アルテミスの階段」を上演する日がやって来ました。主人公はその前夜、みことから私を守って!と泣きつかれていて、命にかえても彼女を守る!と悲愴な覚悟を固めております。が、その決意とは裏腹に、具体的な手段となると、皆目見当がつかない有様でして(笑)。本当、こんな調子で大丈夫なんでしょうかね?

 まあ、何にせよ、みことは主人公にしがみついて、泣きながら、守って欲しいと訴えたのですから、主人公も彼女を守ってやらなければなりません。ところが、そんな折、とんでもない情報を入手することに。何と、みこと、かおる、リカの3人は、近々、他のプロダクションに移籍することが決まっていたというのです。何でも生駒健太郎が、死ぬ前に、他のプロダクションとそういう契約を交わしたらしいのですが、これは一体・・・。

 そこまで考えて、主人公もようやく事の真相に気づきました。ミュージカルの上演中、舞台の天井に上った主人公は、案の定、仕掛けの施されたライトを発見。ちなみのこのライト、舞台の明かりが消えると同時に通電してヒューズが切れ、落下するという仕掛けになっておりまして。無論、明かりが消えるシーンで、みことが立つ位置に合わせてあったのです。つまり、みことは暗い中でライトの直撃を食らい、良くて大怪我、悪けりゃ死ぬところだったわけですね。

 で、間一髪、仕掛けの作動に気づいた主人公は、辛うじてライトを支えることに成功しました。無論、重いライトを手で支えるのは大変ですので、本来、みことを逃がしてから、落下させればそれでいいわけです。が、今は大事な彼女の晴れ舞台の真っ最中。それをこんなことで壊せません。

 というわけで、主人公は必死に重いライトを支え続けることになりました。下ではみことが機嫌良くダンスなど踊っておりますが(笑)、主人公の方はもう必死。全く、彼女を守ってやると約束した手前、いい加減なことが出来ないとはいえ、この男も大変ですな。

 ただ、これだけでは済まない事態になりまして。ライトを必死で支える主人公の前に、全てを仕組んだ犯人、すなわち生駒江里子が現れたのです。彼女、どうやらあまりにも酷い乱脈経理を繰り返していて、夫の健太郎から愛想を尽かされたみたいでして。彼はこの学園を解散するつもりで、その前に一番目をかけていた可愛い3人の教え子たちを、信頼出来る別のプロダクションへ移籍させようとしたらしいのです。そして、夫の死後、それに気づいた江里子は、激怒のあまり、他の事務所で活躍などさせるものかと、3人を芸能界から抹殺しようと計画。まずは事業に失敗して、借金を抱えていたリカの父親をヤクザに脅迫させて(きっと、お前の借金は娘の体で払わせるとでも言わせたのでしょう)、リカを学園に居られなくし、次はかおるを脅迫して、学園から追放(もっとも、彼女はあくまで抵抗して、弾みで屋上から転落してしまったのですが)、そして、最後にみことを舞台で叩きのめして、再起不能にするつもりだったわけですね。

 結局、さらさが襲われたのは、みことを主役にすると同時に、本番の仕掛けのテスト、そして、主人公が雇われたのは、そのいかにも頼りなげな所が買われて、これなら被害者を装うカモフラージュに丁度いいと思われたからだったみたいです。そうとも知らず、頑張って捜査を進めていた主人公こそ、いい面の皮ですが、結局、この男の力量は、江里子の予想を上回り、彼女の計画をご破算にしてしまったわけ。策士策に溺れるとはこのことで、本当、あまり複雑な作戦は、何かが少し狂うと、すぐにこういう結果につながりますよね。やっぱり、アメリカみたいに、ひたすら物量で圧倒するような単純な作戦の方が、成功する見込みは高いようですな。

 まあ、それはさておき、この状況は危険極まりありません。江里子はこうなったら主人公を殺して、全てを闇に葬るつもりのよう。抵抗しようにも主人公は両手が塞がった状態ですので、これは文字通り打つ手無し。などと、洒落を言っている場合ではなかったのですが、運良く良子が手配した警察が駆けつけてきてくれたため、何とか助かりました。ふう・・・。

 というわけで、江里子が逮捕され、事件は解決することに。主人公は当然のことながら、報酬をもらえませんでしたが、そんなものはどうでもいいのです。何しろ、主人公に感謝したみこととステディな関係になれたのですから・・・。これは何物にも換え難い報酬なわけで、本当、主人公うまくやりましたよね。この点では、江里子に感謝しなくてはいけないのかも知れません。


生駒良子・・・良子とハッピーエンドへ進む

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