さて、ここで話はティの方へ移動したのですが、こちらは初回プレイと同じ第9話になりました。で、またレーニエの方へ戻り、今度はまだ見ぬ第10話。主役はパレルモの仲間の一人シエナで、彼女が行きつけのバーで酒を飲んでいる場面からスタートしました。
それで、一人酒を楽しんでいたシエナに、横に座った紳士が話しかけてきたのです。相手はワイスと名乗るイギリス人で、なかなか知的で会話も上手。普段、バーで男に声をかけられても無視するシエナも、ワイスの知的な雰囲気が気に入ったようで、彼の話につき合いまして。これが思いのほか楽しく、ついいつもより酒量を過ごしてしまったくらい。無論、シエナの立場では、ワイスとこれ以上仲良くなることは出来ず、相手の住所も電話番号も聞かずに別れたわけですが、それにしても結構楽しい一時を過ごせたわけで、ラッキーでしたね。
ただ、それ以外の点で、となるとあんましいい状況ではなく、と言うのも、パレルモ達がニコラからの依頼で、一仕事済ませたのですが、この仕事が「ヴェーロ・イタリア」のメンバーを拉致することだったのです。この組織に関してはこれまでも度々名前が出て来ておりますが、最近になって急速に名を売って来たテロ組織で、警察だけでなく、他の犯罪組織からも目の敵にされている、色んな意味で問題の多い組織。ここの連中はイタリアの闇の世界では孤立してしまっているような印象を受けるのですが、ほとんどのテロ組織が政治目的と言いつつも、実は金目当ての犯罪を主眼としている中、純粋に政治目的だけを追求すれば、邪魔者扱いされるだけ、と言うことですか。
もっとも、連中もただやられっぱなしになっているわけではなく、今回は拉致された仲間の奪還に向け、何やら行動を起こしているような気配があるそうで、これはパレルモ達も他人事ではありません。事実、シエナと一緒に買い物に出かけたパレルモは、そこで何者かに尾行されることになったのですから、なかなか剣呑な話ですね。
それで、尾行に気づいたパレルモ達は、何とかしてまこうとしたものの、相手もそれなりのレベルにあるらしく、とてもまくことは出来ませんで。結局、その日はホテルに泊まって、相手をやり過ごすことになりました。つまり、今夜はパレルモとシエナ、ホテルの一室で二人っきりと言うわけですが、シエナはパレルモが自分に何もしないことを知っておりまして。無論、これは彼女に女としての魅力が欠けているせいではなく、恐らくは過去の手痛い失恋が原因になって、パレルモ自身が恋愛沙汰に無関心になっているせいでしょう。
で、朝になるやすぐにホテルを脱け出して無事に家へ戻ったパレルモとシエナでしたが、尾行騒ぎのせいでせっかく買った食料品
やら何やらを全部ホテルに置き捨てることになり、改めて買い物に行かなくてはならなくなったのです。それには今は暇なシエナといつも暇なレーニエとが適任。ちなみに、シエナはレーニエのことを妹みたいに思っていて、一緒に居ることを好むため、別な意味でもこの二人は適任ですね。
ただ、この二人の仲の良さが意外な事態を招くことになりました。それと言うのも、一緒にお風呂に入っていたレーニエが、シエナの手首に残る傷痕に気づいてしまったのです。無論、シエナが嫌だと言えば、レーニエもそれ以上深くは聞かなかったわけですが、シエナはどういうわけかレーニエに対して、傷痕の由来、つまり自分の過去を打ち明けることに。前回のパレルモといい、今回のシエナといい、どうもレーニエには、人を多弁にさせる何かがあるみたいですね。
それで、シエナの過去ですが、こちらはパレルモの過去より酷く、彼女、元々は両親に幼い妹の4人暮らしで、とても幸せに暮らしていたのです。ところが、父親は何が気に入らなかったのか、そのうち家族を虐待するようになりまして。今でいうところのDVってやつですが、耐え切れなくなった母親は妹を連れて離婚。父の元に残されたシエナは、毎日のように虐待されてとうとう頭の中の何かが切れまして。医者だった父親の部屋から毒薬を持ち出し、それで父を殺してしまったのでした。
そして、父が死んだのを確認したシエナは、今度は自分も死のうと手首を切ることに。ただ、彼女の場合は偶然やって来た同じアパートのおばさんに発見されて、命をとりとめることになり、その後は表の世界で暮らせなくなって、ニコラに拾われ、かくのごとし。何とも悲惨な過去ですな。
まあ、何の過去も無いまっとうな人間なら、最初から闇の便利屋稼業なんてするはずもありませんが、今回はこの稼業のせいで、シエナとレーニエが、危険な目に遭わされることになりました。買い物に出かけた二人が、そこで「ヴェーロ・イタリア」の連中に拉致されてしまったのです。ちなみに、連中の指揮をとっていたのはあのワイスで、こ奴はずっとシエナをマークしていて、バーで近づいたのも偶然ではなく、計算ずくでのこと。それに気づかなかったシエナも迂闊ですが、こうなっては仕方ないですね。
もっとも、ワイスは好きでこんなことをしたわけではなく、なんでも娘を人質にとられて、やむを得ずシエナ達を拉致した模様。後は彼女達と交換で、捕われた仲間を奪還するわけですが、ただ、ワイスの完璧な計画に一つだけ大きな計算ミスがありまして。言わずと知れたレーニエの存在で、彼女、フランチェスカからずっと追われているのです。で、今回もフランチェスカはレーニエを追って、その監禁場所も突き止めまして。それを仲間を誘拐されて怒り心頭のパレルモ達に教えたのですからたまりません。
こうして、ワイスと彼の手下どもはパレルモとエリチェの奇襲攻撃を受け、あえなくKOされてしまいました。全く情けない話ですが、まさか人質の監禁場所がその日のうちにあっさりばれるなどと普通は思いませんから、これは不可抗力。で、人質交換どころか、ニコラの手を通して警察に突き出される羽目になったワイスは、シエナと別れの挨拶を交わし、そのまま連行されることに。悪事の報いで仕方がないですが、哀れと言えば哀れですね。
第11話 絵の中の希望へ進む
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