ギャルゲーの主人公は、異世界ではともかく、現実世界においては、さほどの地位にあるわけではありません。なら、次に彼らの人間的な魅力について考察して見ましょう。今は単なる学生でも、彼らが魅力あふれる人間だと言うのであれば、これは女の子にモテて当然でしょうから。
そして、まず考えて見たいのが、主人公の容姿です。別に人間の価値は、その美醜で決まるものではありませんが、それでもハンサムで格好いい男というのは、それだけで大いにモテるものなのです。実際、ギャルゲーに出て来るヒロイン達は、皆結構な美少女ばかりなのですから、彼女達と恋をする主人公も、当然、それに釣り合ったかなりの美形揃いである方が、自然というものでしょう。
それで、主人公の容姿なのですが、実を言うとこれは非常にデリケートな問題なのです。当初、「ときメモ」を始めとするギャルゲーでは、主人公の顔を見せないのが普通でした。これは下手に主人公の顔を描写してしまうと、その分、プレーヤーイコール主人公、という図式が崩れてしまうためなのですが、この「顔を見せない主人公」は、その後のギャルゲーにおいても、最も一般的な主人公となっているのです。
ただ、中には「ダブルキャスト」を始めとする「やるドラシリーズ」のように、全編アニメと止め絵で構成したという、どう考えても主人公の顔無しでは、やばそうなゲームもありまして。普通、主人公の顔が出て来ないアニメなど存在しないわけで、こうなるともう顔を出すより他に手が無いかと思いきや、このシリーズでは、わざわざ主人公を遠くから写したり、二人が抱き合ったシーンで、ヒロインの顔だけをアップにしたりして、とうとう主人公の顔を出すことなく、ゲームを終わらせてしまいました。作った方はさぞかし大変だったろう、と思いますが、そこまでしてでも、主人公の顔を出さないのが、ギャルゲーのポリシーなのかも知れません。
もっとも、さすがにアニメで主人公の顔を出さないのは、苦しいらしく、「続初恋物語」や「ファーストKiss物語」といった、他のアニメムービーを盛り込んだ作品では、潔く主人公の顔(ちなみに、どちらの主人公もかなりの二枚目として描かれております)を出しておりますが、こういった作品は、むしろ例外です。ほとんどのギャルゲーにおいて、主人公の顔は、まるで出て来ないか、せいぜいその一部が、イベントによっては垣間見られる程度。彼らがどのような容姿なのか、ゲームをプレイしただけではわからないのが、普通なのです。
ただ、それなら、ギャルゲーの主人公の容姿は、全く不明なのかと言えば、実はそうとも限りません。ゲーム中、第三者の台詞という形で、何気に主人公の容姿に言及されることが、よくありまして。そして、その場合、主人公の容姿に関しては、なかなかいい評価をされるケースが、多いのです。
例えば、「To Heart」の主人公藤田浩之の場合、ヒロインのひとり長岡志保の台詞で、かなりいけてる方だということがわかります。また、「幻想のアルテミス」の主人公日下部恭一は、捜査のため潜入した学園の女講師から、かなりモテそうな外見だけど、うちの生徒に手を出したら承知しませんからね!と釘を刺されてますし、あるいは「プリズムコート」の主人公おおたのように、女の子のファンが何人もいて、初めて彼を見た他校の女生徒から、「格好いいわねぇ」と、驚かれるような人物も存在します。
このように、ギャルゲーの主人公は、はっきり顔の描写こそ無いものの、つぶさに見ていくと、美形とまではいかないにしろ、少なくとも女の子に嫌われるような容姿でないことは、わかります。実際、イベントCGで、主人公の姿を見ても、でっぷり肥った奴や、背の低い奴は、全くと言っていいほどおらず、少なくともスタイルだけなら、標準以上。中にはヒロインと抱き合ったシーンから見て、かなり背が高くて、スマートだとわかる主人公も多いのです。
まあ、考えて見れば、多くのヒロインに恋される男なのですから、これが不器量な奴では、いくら何でも、話の整合性が、とれなくなるなるでしょう。ギャルゲーの主人公は、なかなかの二枚目揃いと見て間違いなさそうですね。
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