ムルギー
創業昭和26年
渋谷の怪しいベルギーカレー

 「けったいな所だな。」
 これがムルギ―に初めて足を踏み入れたときの感想。今から、7年前のことで、そのころ、カレー屋といえば、「カレー壱番館」とか「ココイチ」しか知らなかったんですよ。

 渋谷駅から109の脇から道玄坂を駒沢公園方面へ5分ほど行くと、右手に、「渋谷百軒街」という門看板がかかっている路地あります。
 そのあたりは、渋谷の風俗店がひしめく、道玄坂の入り口にあたります。
 そして「百軒街」の路地を入って、つきあたりを左におれるとレンガの門のエンジの建物が目に入ってきます。
 そこが、今回紹介する一風変わったカレー屋、「ムルギ―」。
 趣のある扉をあけると、まず、風合いのある木製のパーテーションと年季のはいったテーブルセットが目に入ります。
 店員は年配の女性たちだけ。正直言って、この点がいいの。
何故かと言うと、こんな雰囲気のお店で、かしこまった男性の店員サンなんかがいたら、こちらはもう、圧倒されてしまいます。
 ちょっと、他とは違う店の作りと内装、そして、リラックスできるおばちゃん。絶好のバランスをたもっている。
 
 メニューは、写真にあるとおり。
 カレーといっても、「ムルギーカリー」と「ハヤシカリー」のみ。
 サイドメニューで、「ガドガド」、「サッテ」がある。たしか、ガドガドはサラダだったと記憶していますが、サッテはさて、何だったっけ?ハハ。
 とにかく、最初は「ムルギーカリー」です。さいふに余裕のある方は、「玉子入り」。
 これこそムルギ―の特徴。「三角すい」にもられたライスに、ムルギ―特製のルー。一度食べたら忘れられない味。夢にまで出てきます(マズイという意味ではありません)。
 味は、他に例えようのない、ムルギーだけのもの。食卓に上るような甘いものではなく、すこし苦味がきいているカリーです。その味は麻薬的に、定期的に食べさせられるような力があります。
 そして、三角すいのライスはどのようにして盛り付けているのか、見てみたいものです。
 
 個人的な事情で、レコード屋によくでかけますから、渋谷にはよくいますが、なかなか、これぞという食べ物屋はそれほど無いような気がします。だいたい、渋谷なんかにいるときは、なにか目的があってそういったものを追いかけたり、人ごみの中に入たりで往々にして疲れています。
 そんなときに、僕だったら、落ち着いた「ムルギ―」にいって、リフレッシュをかねて、スパイシーなカリーを口に運ぶようにしています。
 もし、みなさんが渋谷で「ムルギ―」に匹敵するようなお店を知っているのなら、僕にこっそり教えてくれませんか?

お店に贈りたい1枚
Bob thiele & Gabor Szabo
/Light My Fire
「ムルギー」
渋谷駅から徒歩10分弱。
道玄坂通りから路地に折れるのですが、
路地の入り口に「渋谷百軒街」の看板があります。
金曜休み、営業時間は19:00まで。注意されたし。
 安易にカレー=インド、っていう図式は正しくないんじゃナクテ?
ムルギーはベルギーカリーよ。
 シタールというインドの楽器だって、ただ、ラーガものといって片付けらないと思ったのがコレ。ソフィスティケイテッド・ジャズ、ポップス。グル―ヴ感もバッチシで、踊り出したくなっちゃうようなレコードだけど、繊細さも兼ね備えているから、ゆっくりと部屋でも聴き入れられます。さすがは『Impules』。ヘンテコジャズの宝庫のレーベルだね。