BLUFF/ FX Schmid

ブラフ(BLUFF)はドイツ語で「はったり」を意味する言葉で、その名の通り運と度胸のはったりで勝負するゲームです。また非常にシンプルなルールでありながら奥の深さも申し分なく、ボードゲームが初めての人がプレイしてもすぐに馴染める名作ゲームです。
ルールを簡単に説明すると、各プレイヤーは5つのサイコロを他の人に見られないようにダイスカップの中で振り、その出た目をこっそり確認します。(あえて見ないという戦法もあるが) そして他のプレイヤーのサイコロも合わせて、一体どの目がいくつ出ているのかを順番に当てていくというものになっています。こう書いてしまうと、期待値通りに答えればいいただの数当てゲームのように感じられてしまいますが、そうはなっていない所がこのゲームの凄い所。もし自分の手許のサイコロが3の目が5つというものだったら、当然3が出ている数が多いと予想できるます。しかしひょっとしたら他の人は3を一つも出していないかも知れない・・・。ここでそれぞれ相手の手札を顔色や手番での行動で読み取ろうとする心理戦&情報戦が始まるのです。
さて、ゲームの概要を説明したところで、順を追ってもう少し突っ込んだルールの説明をします。
まずこのゲームの目的は、予想を外すごとにサイコロが一つ没収されていく中、最後まで生き残ること。サイコロが一つも無くなってしまったプレイヤーから脱落していくことになります。
ゲームは各プレイヤーがサイコロをカップの中で振る所から始まります。その後時計周りに手順が回ってくるのですが、その時にできることは次の3つの中の一つ。・全体でサイコロのどの目が何個で手いるかの予想の、個数か目の数値を上げる。
・上と同じに予想を行い、なおかつ自分のカップからサイコロを一つ以上取り出してから残りを振り直す。
・手順が前のプレイヤーがした予想が間違っていると宣言する。トランプゲームのダウトと同じで、ゲームのポイントとなるのは3つ目の予想が間違っているといった時になります。この時に宣言通り予想が間違っていれば、その予想をしたプレイヤーからサイコロが一つ没収されます。また予想した目のサイコロの数が予想した数よりも多ければ、間違っていると宣言したプレイヤーの判断ミスですから、ペナルティーとしてその人から一つサイコロが取られる。そして最後は予想がピッタリと一致していた時! ここが一番の盛り上がり所になるのですが、その予想をしたプレイヤー以外の全員がサイコロを一つ没収されるという大波乱の展開になります。このルールがあるために、自分の手番で無いプレイヤーも常に盤上を注目していなければなりませんし、他の人の手番の時にも緊張感が持続するわけです。
さて、ダウトをやったことのある方ならば思い付くかも知れませんが、この手のゲームの場合絶対に自分の予想が間違えていると分かってしまう場合があります。こんな状況を回避する為のルールが、先程上げた3つのうちの2つ目、振り直しのルールです。
つまり、自分の前の人の予想がどう考えてもピッタリ当たっていると思える時。予想を上げても、間違っていると宣言してもサイコロを取られてしまいます。こんなときに自分のサイコロの一部を場に公開することによって、残りを振り直せるのです。こうやると自分の手許の情報量は減っていくのですが、サイコロを取られるという最悪の事態は避けられます。
また、こうやって次々とプレイヤー達が命拾いをしていくと、全体のサイコロの9割以上が一つの目に偏るといった劇的な展開も起こるのです。このような演出もゲームをいっそう面白くしてくれます。

ゲームに使うボード・カップ・サイコロ
最後にこのゲームの一番の面白みである「はったり」、つまり「ブラフ」について話そうと思います。
このゲームでは相手の手の内を探ることが重要であることはすでに述べました。そんな互いが互いを伺いあっている状況で上手く立ち回るには、相手に上手く偽の情報を掴ませる技術が重要になるのです。例えば誰かが「3が8つある」という予想をすれば、その人は3を沢山持っているのだろうと推測できます。この真理を逆に取って、自分の手許に5の目が4つ出ているにもかかわらず「3が8つ」と予想するのです。こうすれば相手は自分が3を持っていると勘違いしてくれるわけです。しかし嘘をついているのがバレてしまえば、間違えていると宣言され自分が窮地に追い込まれることに・・・。
相手が嘘をついているのか、いやいや今度こそはホントなのか、といった読み合いこそがこのゲームの真骨頂。普段正直な人が実は詐欺師並みに嘘が上手かったりするなど、意外な面白みがあるかもしれません。
サイコロの目を当てるという簡単なルールにもかかわらず高度な心理戦が楽しめるこのゲーム、大人数でわいわい楽しむのも少人数でガチンコ勝負をするにも一度プレイしてみる価値有りです。