2000年の 愉
1月26日(水)
いも焼酎を切らしたので、仕事帰りに有楽町の『かごしま遊楽館』へ行ってきた。
知ってる人は知ってるとおり、銀座・有楽町には熊本(『銀座熊本館』)・鹿児島・沖縄(『銀座わしたショップ』)のアンテナショップがある(最近北海道のもできたが)。マニアは3軒とも足繁く通っているが、熊本・沖縄のやつは閉店が早いのが玉に傷。その点『かごしま遊楽館』は夜8時まで開いているのでありがたい。
さて、ここの焼酎の品揃えなのだが、さすがに市場でプレミアがつくような銘柄(「森伊蔵」「伊佐美」「魔王」「村尾」など)はお目にかかれない(入荷することもあるみたいなんだが、きっとあっという間に売れてしまうんだろう)。その代わり、よそでは見かけないレアな銘柄が多数揃っている。
マニアも一時マスコミ受けしている焼酎ばかり追っかけていたこともあったが、それじゃあカップ酒マニアの名が廃るというもんだ。最近は最低価格帯のものを意識的に選ぶようこころがけている。なにせ焼酎は安いよね。いもなら900mlで税抜き824円。日本酒なら三増酒に付ける値段である。それでそんなにスカを引かされることはないのだから嬉しいってもんだ。今日は悩んだ末「伊佐大泉」(大山酒造)を選んでみた。『焼酎全蔵元全銘柄』(主婦と生活社)には典型的ないも焼酎≠ニ紹介されている。楽しみ。
それにしても、だ。最近アンテナショップはどこも大繁盛だな。『銀座わしたショップ』なんかの週末の賑わいは半端じゃないもの。もちろん東京人の地方に対するノスタルジーみたいなものが足を向けさせているというのもあるだろうが、県産品ショップゆえの品揃えの一貫性が消費者の心をつかんでいるのも大きな要員ではないか。翻って、街の酒屋さんで品揃えにしっかりとしたポリシーを持っているところがどれだかあるか。全国の地酒を総花的に揃えりゃいいってもんじゃなかろうに。地酒を揃える酒屋さんが増えたのは確かにありがたいが、なんかどこも同じような品揃えでつまらない。生酒しか置かない≠ニか純米酒しか置かない≠ニか三増酒しか置かない=iこれは勘弁)なんて個性的な店があってもいいじゃないか。
2月11日(祝)
埼玉県熊谷市・カップ酒捜索激斗篇〜コンビニに奇蹟は起きた(おおげさ)〜
久し振りの中休み、ここんとこカップ酒マニアの名が廃る生活を送ってきたので、とにかく少し遠出してカップ酒の新規開拓を目指すことにした。ターゲットは埼玉県熊谷市。
手元の『'99日本酒全国蔵元名鑑』(フルネット)によると、埼玉県内の自治体で蔵元が最も多く存在するのが深谷市と熊谷市(各4軒)。特に熊谷市には「直実」という、30年ものの古酒で名を馳せる、しかし首都圏にはほとんど流通されていないためのその実態はベールに包まれている酒の蔵元がある。ならばこの目でその姿を確かめてこようじゃないか、ついでにカップ酒もゲットできれば言うことなし、といったところである。
さて、世間的には3連休かつ『たにがわ』はガーラ湯沢行きとあって車内は満員。大宮からは座れない人も出た。しかし新幹線は速い。東京から40分で熊谷に到着。
ちょうど昼飯どきにつき駅構内に何かあるかと探したところ、在来線コンコースに自然食<堰[メンの店を発見。素材にこだわった店らしい。早速入り、自然食ラーメン定食(ラーメン+有機米のご飯+切干大根・きんぴら・漬物が少しずつ)550円を注文。
ラーメンのスープにはπウォーターを使用しているそうだ。塩としょう油をベースにしたスープはとても美味、麺も具も結構いける。そしてご飯も旨い。これで550円は大掘り出し物です。
こういう店が駅構内にあるとはねえ。神奈川県民のマニアが千葉県や埼玉県を羨ましく思うのは、こういう駅内食文化≠ニでも呼ぶべきものがしっかり存在していること。ここ熊谷もそうだし、千葉駅構内の食い物の充実度なんかも凄いしね(ときどき無性に、千葉駅の目玉焼き載せ焼きそばが食いたくなる)。それにひきかえ我が神奈川県内の駅で誇れるものといえば、思いつくのは相鉄横浜駅のさぬきうどんくらいかな。あとはどれも似たり寄ったり。JR横浜駅のような大ターミナルに(工事中とはいえ)立ち食いそばやの一軒もない。
さてさて、駅前の熊谷直実像のお出迎えを受け、マニアが最初に向かうは熊谷のランドマーク(本当かよ)八木橋デパート。なんか名前からして古き良き百貨店の趣を残しているよな。
八木橋に至るまでの道のり、いかにも地方の商店街らしい佇まいを楽しんでいたが、いつの間にやら風俗店密集地に入りこんでいた。といっても休日の昼下がり、一応営業している店もあるようだが実にのんびりしたもので、看板などみても都会のそれとはまったく異なるのどかな雰囲気がある。
八木橋デパートに到着、早速地下酒売場をチェック。おっと、「直実」の大吟醸がありますねえ。さすがに古酒は置いてないか。あ、「熊谷桜」という銘の権田酒造(「直実」の蔵元)の普通酒は1,600円なのに三増じゃないぞ。これでこの蔵元が良心的な酒造りを行っていることは確認できた。もうこうなったら蔵元まで行くしかありませんね。
権田酒造の最寄駅は一応秩父鉄道大麻生駅になろうか。しかし、実は駅から徒歩30分くらいのところにある。今日は暖かい日だったので歩くのも苦にならなかったが、これ寒かったら辛かったな。
のどかな田園地帯を歩きつつたどりつきました権田酒造。いかにも歴史のある蔵構えだが、表札などはまったく出ていない。自販機があったので一瞬喜びいさんだが、残念ながらビールのみ、日本酒は売られていない。直売所もあったがカップ酒ありますか?≠ニ訊くのも恥ずかしいしねえ。肩を落とし蔵を後にし、JR籠原駅に向かう。
蔵元の周辺には酒屋はまったくなかった。一応籠原駅までの道中にある酒屋・酒ありスーパー・酒ありコンビニは全部チェックするつもりではあったが、どうも空振りに終わりそうないやな雰囲気になっていた。
『デイリーヤマザキ十六間店』も見かけはごく普通のコンビニ。前身が酒屋だったわけでもないようだし、どうせあるのはナショナルブランドだけだろうとたかをくくって入店したのだが…
あったのだよ、「直実」のカップ酒が!
値段は税抜き194円(上撰と表示)、もちろん糖類無添加。いやあ、嬉しいっすよ。ここまで苦労した甲斐があったってもんだ。もちろん即ゲットです。
3月11日(土)
静岡まで酒の買い出しに行ってきた。
とりあえず今日買ってきたものを列挙しておきます。
(1)「賀茂鶴 マイカップ」―金谷町内のコンビニにて
「カモツルカップ」はカップ酒の名品として知られる(でも高い)ところだが、その廉価版。税抜き200円で糖類無添加、アルコール分も下げてない。このあたりはさすがである。広島でも見たことのないアイテムだったのでわざわざ金谷まで買いに出向いたのだが(何ヶ月か前発見したので)今日静岡駅ビルの酒屋にも置いてあるのを発見。ガックリ。
(2)「亨和東鶴」吟醸―蔵元前の自販機にて
「東鶴」といえば静岡酒の中でも最も入手困難な銘柄のひとつ。とにかく静岡市内でも置いてある酒屋はほとんどない、完全なる地元消費型銘柄。実は私もここのラインアップは全然把握できてないので、三増酒を造ってるのか否かも不明。
しかし、自分にとって同時に、これまで飲んできた数ある日本酒の中で最もショックを受けたのがこの「東鶴」なのである。話し出すと長くなるから細かくは書かないが、昨年の今頃今回と同じく蔵元前の自販機で買い求めた「東鶴 大吟醸生原酒(1年古酒)」は本当に旨かった。しかも値段が1,500円!どうみても5,000円の価値のある絶品だった(おそらくこの値段はわざわざ蔵元まで買いにきてくれた人へのサービス価格と思われる。市場価格はいくらなんでもも少し高いだろう)。
今回自販機に置かれてたのは(たぶん)火入れの吟醸。加水もしている。スペック的にはあまり面白くないが、値段はそれでもビックリの900円。普通本醸造につける値段ですよね。
ここの蔵元,多々良酒造場のある静岡県大井川町は、名前は派手だが観光資源的にはとりたてて語るものもない地味な町である(昨年某事件の容疑者の故郷として少し脚光を浴びたが)。それゆえ観光ずれしていない田舎の味わいがあるので、一度は訪れてみるといいですよ。東京からなら東名ハイウェイバスに乗り『東名大井川』で降りると蔵元までは歩いて10分もかからない。
この蔵元と道路をはさんだ向かいには古タイヤやら不燃廃棄物やらが山積みにされており、ちょっとした地獄絵図を思わせる。それと対照的に蔵元の素朴なたたずまい。なんとも不思議な気分にさせられる。ちなみにここの自販機で4合瓶を買い求めると、お金を投入したときにフルボリュームで『いらっしゃいませ』との音声が発せられるので結構慌てる。
(3)「高砂 山廃純米ひやおろし」―伊勢丹静岡店にて
伊勢丹はさすがに県内の銘柄をよく揃えている。化粧箱入りの高価格酒も廉価な純米・本醸造クラスの酒も分け隔てなくリーチインに置かれているのも好感が持てる。ここから歩いてほどないところにかの有名な『ヴィノスやまざき』という酒屋があるが、正直最近の品揃えは硬直化していて面白みがない。「磯自慢」「喜久酔」「初亀」買いたい人はともかく、そうでない人には伊勢丹の方がおすすめできる。
4月16日(日)
昨日突発的に過去の日記を清算≠オてしまったのだが、いざ一晩寝て起きてみると『早まったか?』との思いも。いつも拙サイトを見てくれている方からも、内容が酒の話だけになってしまうことを危惧する旨をやんわりと伝えるメールをいただいた。うーん、ちゃんと見てくれる人は見てくれてるんだよね。1日何件アクセスがあるかなんかより、たとえ1人でも毎日きちんと見てくれる人がいる方がよほど重要であることを思い出させてくれたよ。まあ、一度清算してしまった過去を振り返るのはやめよう。今後はあまり肩肘はらずに硬軟織り交ぜた内容のものにしていこうと改めて思う。
で、今日は伊豆をぶらついてきた。本当は久々に伊東温泉競輪場に出陣するつもりだったんだが、伊東の駅を降り立ったら相当強い雨が降っていたので競輪打つのはやめた。いえ、別に雨降ってもレースが中止になるわけじゃないんだが、雨の中場内をうろつくのはやはりしんどい。とにかく雨が嫌いなもんで。
そこでとりあえず駅前の商店街をぶらつく。僕が伊東の街を好きなのは、観光地でありながら地元の人の暮らしの息遣いがちゃんと聞こえるところ。それに商店街を中心とした地元の人たちが一丸となってこの街を盛り立てていこう≠ニいう姿勢を示しているところ。同じ東伊豆でも最近凋落が伝えられる熱海に比べて伊東の街が寂れた印象を受けないのはそのあたりの差なのではないだろうか。
もう一つ特筆すべきは、伊東駅周辺の酒屋が観光地にしては驚くほど充実しているところ。著名なのは商店街のど真ん中にある『今井酒店』、「磯自慢」を置いてあることで有名だが県外の銘柄も結構充実、最近は焼酎もかなり気合入れて揃えている。その手の酒屋さんにしてはかなり入りやすい雰囲気なのもいい。しかし同店よりも繁盛しているのが駅前にある『谷口酒店』、見た感じごく普通の酒屋さんなのだが、前者に比べるのは酷だがそれでもそこそこの品揃えである。ここの目玉商品は大島の島酒(麦焼酎)「御神火(3年古酒)」だろう。ここの蔵元は(有)谷口酒造というので、おそらく親戚筋なのだろう。マニアも買い求めました(500ml税抜き710円)。で、ここが繁盛している理由はもちろん地の利もあるだろうが、もう一つは…奥さんが美人なところかな(子供いるけど)。
伊東駅周辺には他にも一見コンビニ風の店構えながら「国香」なんて置いてある酒屋もあったりして侮れない。そういえば温泉街には由緒あるバーなんかもあるし、酒呑みにはこたえられない街ですね。
伊東からバスで修善寺へ、それから電車で伊豆長岡、さらにバスで沼津に抜けた。かつて『伊豆にはまともな酒屋がない』と評した人もいたが、伊東の各店だけでなく修善寺駅前にある『エスポア某』という酒屋では「満寿一」をプッシュしていたし、結構どこも頑張っている。それよりも沼津。市街地の外れには有名な酒屋がいくつかあるものの、駅周辺の酒屋がダメ。1軒だけまともな品揃えの店があったが(長崎屋の隣の店)あとは全滅。大体駅前にデパートが2つも(『富士急』と『西武』)あるのに、どちらも酒売場が全然ダメだもんな。もっと冷蔵スペースを増やしてくれ。一応伊豆地方の中核都市なわけなのだから、も少しがんばってほしいなあ。
5月5日(祝)
きのう書けなかった大阪カップ酒探し(2日目)の話を。
前日泊まった泉大津から南海でなんばへ、そして地下鉄で梅田へ。
個人的にはもろ関西のミナミよりも一見スノッブ、しかしその中身はディープなキタの雰囲気のほうが好きである。あと、いつも大阪に来ると思うのは、もし新幹線の駅が現在の新大阪の地ではなく大阪駅のある梅田の地にできていたら、梅田はもっと無機質な街に変貌してしまったのではないかということ(全国の新幹線停車駅の駅前が軒並みそうであるように)。
今朝はJR大阪駅コンコース内のイタ飯屋で『スープセット』を食べたのだが、サラダもスープも本格的で飲み物にはカプチーノまで選べて650円。こんなものが朝7時から食べられるとは。大阪人が羨ましい。
さて、大阪カップ酒探し(2日目)の最初の目的地は能勢町。あの「秋鹿」のふるさとである。
蔵元のある能勢町倉垣は地図で見るととんでもない山奥のような印象を受けるが、実際はそんなに遠くない。梅田から電車を乗り継いでだいたい1時間で妙見口駅、そこからバスで30分程度で行ける。
おお、妙見口駅前の食事処兼土産物屋で早くも「秋鹿」のカップ酒を発見。しかし、店先の直射日光ガンガン当たるところに置かれているので恐ろしくて手出せず。現地まで足を延ばすことにした。
倉垣に向かうバス路線は大阪・兵庫・京都の2府1県にまたがって運行されている。発車して30分ほどで倉垣地区に車窓から「秋鹿」の蔵元も見えた。運賃境界の七面山停留所で下車した。ここからさらに3分ほど京都との府境方向に歩いたところに酒屋があり、ここの
自販機(「白雪」の)で「秋鹿」のカップ酒を発見した。220円、糖類無添加。冷やして売られていた。ここまで来た甲斐がありましたよ。
←この界隈は「白雪」の天下。駅のベンチも妙見山のリフトもみーんな「白雪」の広告入り。
その後、妙見山上までバスで登り、リフト―ケーブルカーと乗り継いで妙見口まで戻り、梅田に帰りました。で、昼飯は知ってる人は知ってる「インデアンカレー」。2年ぶりに食ったが、あー、胃が燃えてるよ。でも旨い。
さて、午後の部。かつて銘醸地だったらしい高槻市富田(とんだ)へ。今は2つの蔵元しか残っていないが、最近特にそのうちの1つ「清鶴」が「富田酒」を前面にフィーチャーして頑張ってる。しかしこちらのカップ酒は見当たらず。
富田のもう一つの蔵元、「国乃長」にはカップ酒があった。本醸造で210円というのはお値打ち。外野から見ると最近は地ビールのほうに力を注いでる印象を受けるが、地元では日本酒も十分メジャーな存在である。なお、普通酒ではカップ酒は出してない模様、というより今日のところは「国乃長」の普通酒を見つけることできなかった。←後日普通酒が糖添であること発覚
2日間府内を歩き回ってみての率直な感想。ええやん=B数は少ないが結構きちんとした酒造りをしている。にもかかわらず地酒としてのイメージが薄いのは京都・兵庫に挟まれた地の利の悪さが一番の原因だろう。あと府内の酒屋さんももう少し地元の酒を宣伝してあげて欲しいな。大阪にはサノヤ酒店という、インターネット酒販の雄があるが、あんまり大阪の酒紹介している記憶ないな(名前が似てるカドヤ酒店のサイトでは地元酒大フィーチャーしてるが)。逆にいえば、地元に行かなきゃ飲めない、真の地酒のありがたみが味わえるってことか。いずれにせよカップ酒不毛の地からは脱却した。
5月27日(土)
今、福岡におります。さっきまで博多在住の大学時代の友人夫妻に酒と魚をご馳走になってたところです。
東京なんかでは福岡は不景気知らずで活気あり≠ニいう情報が流れているが、実際はそんなでもないとのこと。地元の経済事情がいろいろ聞けて非常に参考になった。
本当は酒おごるくらいの心意気で九州に乗り込んだのだが、ちょっと予定が狂っちゃいまして…(小倉競輪で敗北)。それにしても、改めて己が引きの弱さを痛感したのは、競輪場への行き帰り、見事なまでに大雨にやられてずぶ濡れになってしまったこと。でも不思議と屋根のあるところにいるときは降らないんだよな。
5月28日(日)
今、福岡県八女市のビジネスホテルにいます。どうしてこんなところにいるんだろうかと、自分でもちょっと不思議な気分なのですが。
今回僕が八女を宿泊地に選んだのはもちろん、著名な日本酒の蔵元があることによる。しかし鉄道も通っていない街ゆえ、どうせ今日のような日曜の夜など文字通り灯の消えた¥態になるだろうと勝手に思いこんでいたのだが…
なんというか、上手く説明できないんだが、とにかくとってもいい街なんである。実際昼に歩く限りでは車の通りの多いごくありふれた田舎町といった風情なのだが、陽が落ちてみると日曜日にもかかわらず、商店街に明かりが灯り、なおかつ人も結構出歩いていることがわかる。殊に土橋と呼ばれる、味わい深い商店が連なる一角において『土橋市場』と書かれた看板に煌煌と明かりが灯るのを見つけるに至り、理由はよくわからないがすっかりこの街が気に入ってしまった。初めて見るのに懐かしい、というところだろうか。ちなみに飲み屋の看板は地元の「繁枡」と「喜多屋(白花)」の広告が完全制覇、他社の付け入る隙はほとんどないというのも素晴らしい。大袈裟にいえば、九州大陸にぽかんと浮かんだ夢のような街、とも呼べるかも知れない。
しかし話は現実に戻さねばならない。相当期待をかけていた「繁枡」の普通酒(カップ酒を含む)は残念ながら三増。「喜多屋」の、1升瓶で「繁枡」と同価格の商品は三増ではないが(糖類を使う代わりに米を用いた四段仕込みであることを強調していた。このあたりライバルに対する対抗心メラメラ)カップ酒はない模様。(2001年8月、福岡県内でカップ酒発見)結局八女ではカップ酒をゲットできなかった。
で、話が前後するが、今夜は昼に福岡市周辺でゲットしたカップ酒を飲んだ。ひとつは宇美の有名な「萬代」、もうひとつは福岡市のど真ん中に本社があり、現在は大宰府で造っている「花の関」。どちらも普通酒事情・カップ酒事情の極めて厳しい福岡県内においてはたいへん良心的な蔵元といってよい。
6月29日(木)
明日は職場の健康診断でバリウム飲まなくてはならない。よって、夜8時までに夕食を済ますようにとのお達し(もちろん明朝食は抜き)。家帰ってからでは間に合わないので外で食べて帰ることにする。が、いざそういう状況になると、何食べたらいいか迷うのよね。脂っこいものはダメだというので丼ものやラーメンはNG。カレーなら大丈夫そうだが胃を過剰に刺激しそうで不安。とりあえずそばかうどんなら安全だろうとの結論に達する。ではどこで食うか。かなり長時間(仕事を忘れて)思案した結果、相鉄横浜駅構内の『星のうどん』に決定。
かなりローカルな話題で済まぬが、この『星のうどん』、我が青春の味とでもいおうか、大学通うのに毎日相鉄使っていたため、昼食時によく利用させてもらった。まだ本場の讃岐うどんというやつを知る前の話であるが、本場もののコシにはわずかに敵わぬものの、当時は東京近辺の駅そば屋で唯一真っ当なうどんを食わせる店だったように思う。無論今でも同業店の中では群を抜いて旨い(蒲田駅のうどん屋も旨いが)。もう10年以上店の作りもメニューもほとんど変えてないのもいい。ということで、今でも相鉄に用などないのに年に1〜2回は立ち寄らせてもらっている。
今回は夏場ということもあり、メニューに『ごまだれせいろうどん』なる品を発見。讃岐の本道からはちょっと外れる気もするが、ものめずらしさもあってサイドメニューの鳥ご飯と共に注文。しめて580円。で結論。滅茶苦茶旨かったっす。大満足。これで明日のバリウムも苦にならないぞ・・・あ、朝検便もやらないと。
7月20日(祝)
わけあって愛知県に行ってきた。
新幹線で豊橋へ、在来線に乗り換え蒲郡へ。そこから名鉄三河線に乗り換え(1時間に2本…)吉良吉田でさらに乗り換え碧南へ、というルートだったのだが、この吉田〜碧南間って1時間1本しか走ってないのね。(2004年廃止)もうローカルムード満点の電車だし。したがってその筋の人々にも人気があるようで、デジカメぶらさげたおっさんが駅やら電車やらの写真撮りまくっていた。きっと自分のホームページにのっけるんでしょうね。ご苦労様。
それはそうと、あの界隈の高校生、男も女もみなタオル首にかけて歩いてるぞ。たしか2年前、九州は宮崎を中心にタオラー≠ネる呼び名でローカル流行したスタイルのはずだが、それがめぐりめぐって三河地方で流行るとは。でもねえ、はっきりいって、イケてないです。東京では誰もそんな格好してません。たしかにいつでもどこでも汗拭けて便利かも知れぬが、合理性ばかりを追求して見てくれをあまりに気を遣わないのはどうかと思うぞ。
7月28日(金)
こんなの作ってみた。
ジンとベルモット、じゃなくて日本酒を1:1の割合でステアし、オリーブならぬ梅干を楊枝に刺して飾ってみた。
一応マティーニの古典形をイメージしてみたのだが、これ案外悪くない。ジンと日本酒の相性ってやっぱりいいね。最後に食べる梅干もなかなか乙なものである。
しかし・・・使ったグラスがフルート型だったもので(カクテルグラス持ってないのさ)底に沈んだ梅干をほじくり出すのに難儀した。
7月31日(月)
銚子電鉄西海鹿島駅にて。漁師町らしい落書き。
8月2日(水)
今日は特に書かなくてはならぬネタもないので、忘れないうちに北海道行きの目的について書いておこう。
ズバリ、道内の日本酒蔵元の酒を全部飲むこと。
自分の把握している資料に誤りがない限り、道内には現在、自社醸造を行っている蔵元が13ある(この他にも委託醸造蔵が2社あるがこれは割愛)。北海道に滞在する7日間に、この13の蔵元の酒を何らかの形で全部飲んでやろう、というわけである。
ここで次の疑問を抱いた方は相当なマニア通(いないか、そんな人)。『あなたは三増酒を造っている蔵元の酒は飲まない主義なんじゃなかったですか?北海道の日本酒って、三増酒は存在しないんですか?』
もちろんそんなことはない。自分の知る限り、13中少なくとも半数以上の蔵元では糖類を入れた酒を出している。
実は道内の蔵元のいくつかでは、三増酒に関して興味深い発言をしている(出典は道新スポーツ編集部著「北の美酒めぐり」北海道新聞社刊)。まず日本最東の造り酒屋、根室の「北の勝」の蔵元の発言、少し糖類を入れた普通酒を冷やして飲むのが人気ある=B三増酒(もしかして2.5増酒くらいかもしれないが)をここまで積極的に推す発言は稀有である。もうひとつ、倶知安の「二世古」の蔵元(この方は酒造と全然無縁の世界から免許を譲り受けて転業した変わり種)の発言、糖類を添加した酒でも原材料の表示や精米歩合等の表示を厳密にすべきだ=iこのあたりの話は『地酒の真実』ページにおける「梅一輪」の社長さんの話を読んでいただけると理解していただけるだろう)。ここの社長さんは開業当初、酸味料の入れ過ぎで自社の酒を全然買ってもらえなかった苦い思い出があるそうである。
どちらかというとオブラートに包まれて積極的に語られることのない三増酒について、道内の蔵元でポジティブに語っているところが複数あるのは非常に興味深い。それならいっそのこと、「北の勝」や「二世古」の三増酒、ついでに全社の最低価格帯の酒を飲んでやろうということである。
もし普通酒(三増酒を含む)でカップ酒を出していたら迷わず飲んでみる。問題はカップ酒が見つからなかった場合で、さすがに1升瓶に手を出すわけにはいかないので、飲みきれるサイズの最低価格のものを買うことにしよう。三増酒に自ら進んで口をつけるのは本当に久しぶりなので正直ちょっと怖いのだが、自分の中でもやもやし続けている三増酒問題について、自分なりの答えを見つける契機になるかも知れない。
8月25日(金)
―日本酒の蔵元を訪ねて試飲までさせてもらいながら、甲類焼酎1本のみ買い求めて帰って行った男―
もちろん僕のことです。どうも『甲類焼酎復興計画』のページが1銘柄だけで淋しかったので、山梨県大月市、「笹一」の醸造元まで行ってきました。
「笹一」の蔵元が以前から甲類焼酎を造っているのは知っていた。で、ここは蔵元の隣に『酒遊館』という立派な即売所兼土産物店兼食堂を建てていて、電車の車窓からも良く見えていたので一度訪ねて甲類焼酎をゲットしたいと以前から考えていた。今日それが叶ったわけです。
『酒遊館』は中央線笹子駅から徒歩5分くらいのところ。でこれが繁盛しているのである。観光客だけでなく、小さい子供を連れた地元のお母さんなんかも車でひょいと訪れ、アイスだけ食べて帰って行く、なんて利用のされ方もしているようだ。蔵元の一般公開となるとどうしても酒造り資料館≠フような堅苦しいものになりがちだが、こういうドライブイン的な気軽な施設も(しっかり自前の酒を売っているという前提のもとに)もっとあってもいいと思う。
ここの試飲スタイルは自分で勝手に紙コップに注いでいくらでも召し上がれ、という方式。がちょっと残念だったのは、試飲用の酒が開栓されたのが2〜3日前なのだろうか、全般的に老ねた感じの味に思われたこと。ここの酒は本来もっと旨いはず、試飲する人たちに「笹一」の真価を十分伝えきれていないような気がする。改善の余地があるとすればこの点だろう。
さて、数アイテム試飲をしてすっかりいい気分になったところで甲類焼酎。あ、ありました。ここのオーソドックスな銘柄は「吟月」だがこの銘柄で売られているのは1升瓶のみ。もうひとつこちらも古くからある銘柄で「あかり」という4合瓶のみの甲類焼酎も売られていて(25度)迷わずこちらを購入。でもねえ、こういう場所に来て甲類焼酎だけ買って行く客って、果たしてどれだけいるんでしょうか?実はここでは酒器も売られていて、「吟月」とネーミングの入った焼酎グラスも250円で売っていて買おうかとも思ったのだが、荷物になるのでやめた。
8月30日(水)
東京湾フェリーに揺られて房総半島へ。内房外房とぐるっと回ってアクアラインで帰ってきた。目的はもちろん、カップ酒事情視察。
房総を回るのはちょうど2年ぶりだ。その2年前にかの「梅一輪」を発見したものだ。あれからいろんなことがあったなあ。
さてさて、細かいプロセスは省略して結論を書くと、1アイテム新規ゲット。1アイテム買い逃し。あとは三増。
「腰古井」「岩の井」といった有名どころがまだ三増酒を造っているのを知ったのは収穫であった。金谷のフェリーターミナルに純米・本醸造のカップ酒を置いてある「聖泉」もアウト。惜しいのは鴨川の「寿萬亀」、1升瓶や4合瓶の普通酒は糖類入れてないのに、カップ酒だけは糖類入り。もう一息だ。
あと勝浦の「東灘」、安房鴨川駅前の土産物屋に本醸造のカップ酒が置いてあった。ただ、250円という金額が本醸造とはいえいかにも土産物屋価格ゆえ買うのをためらってしまい、きっと地元まで行けば手に入るだろうと思い勝浦まで足を延ばしたのだが、これが置いてないんだよな。勝浦は「腰古井」の地元でもあり、両者は結構シェアの奪い合いを演じてるみたい。現状は「腰古井」やや優勢とみた(駅売店にもカップ酒置いてあったし)。「東灘」に関していうと、1,600円の普通酒に糖類が入ってないので三増酒は出してない可能性がかなり強いが、まあ「梅一輪」の例もあるので確言はできない。
そして、めでたくカップ酒をゲットできたのは知る人ぞ知る「木戸泉」。吟醸酒を造らない頑固一徹な蔵元だが三増酒も出していない。しかしその割りに商品体系は複雑そのもの、純米酒・本醸造・普通酒それぞれ3種類くらいずつアイテムがあり、少しずつスペックを変えている模様。生酒も純米・本醸造それぞれあるし、もちろん古酒の有名な「AFS」や「古今」もある。驚いたのはMOA(自然農法でおなじみの新興宗教)ブランドの純米酒まで出していること。そこまでしなくても・・・と個人的には思うが。ここ奥が深いですよ。でも大原駅から徒歩2分くらいのスーパーでほぼ全銘柄揃ってる。とりあえず「裸祭り」のラベルの貼られたカップ酒(原材料名がどこにも書かれていない。がキャップに「醍醐」とあるのでたぶん純米酒)と普通酒の一番安いやつ(300ml瓶)を買った。満足満足。
※味にはあまり満足しませんでしたが正直。
| 10月15日(日) | ||||
| 柴田書店から5年前に刊行された『Tastes
of 1212
日本酒ガイドブック』(松崎晴雄著)は5年経っても充分使用に堪えられる好ガイドブックだったが、このたび『Tastes
of 1635
日本酒ガイドブック』としてパワーアップ、リニューアル発売された。掲載蔵元も大幅に増え、この5年の間に勃興した新興銘醸蔵も多数新規掲載されている(それでも?なんでここ載ってないの??てな蔵元―「琵琶のさヾ浪」とか「天法」とか「笹一」とか「九平次」とか・・・あ、「松竹梅」も載ってないや―もあるが)。 このガイドの良さは著者が自負しているとおり、原料や製法といったハード面に偏らず、香り・味わいや飲み方といったソフト面について親切に解説していること。マニアは燗向きのアイテムを調べるのによく利用している。写真が一枚もないというのも逆に凄みを感じる。みなさんも是非お手元に一冊どうぞ。 昨日覗いた書店には他にも小檜山俊監修のガイドブックも新たに置かれていたが、ハードカバーにカラー写真はご立派でも相変わらず蔵元の掲載基準が不透明でガイドブックとしての利用価値には乏しいと思う。立ち読み用で充分とみた。いずれにせよ、最近日本酒関連の書籍の出版が盛んになってきたようで、それはそれで好ましいことである。 |
| 12月3日(日) | ||||
| 昨日1日飲まずに過ごしたものの、いくら体調が良くないといっても2日続けて断酒というのは辛い。別に禁断症状が出るわけじゃないのだけれど。 と、冷蔵庫の中にこんなものがあったことに気付いた。「松島ビール」ヴァイツェン。先日仙台に行った折、「天賞」のカップ酒を購入する際それだけ買うのは気がひけるので(小心者)抱き合わせで買った地ビールだ。 そういえば本家ドイツでは、ヴァイツェンは日曜日の午前中、礼拝から帰ってきてブランチ時によく飲むらしい(『ビアマニア!』からの受け売り)。おう、今日は日曜日じゃないの。それでは本家に敬意を表し、朝飯は食った後だけど午前中から豪華にいっちゃいましょう。(かに道楽のCMの平野文風、って誰も知らないか) ビールという飲み物が羨ましいのは、こういう日の高い時刻に飲んでても全然違和感ないこと。日本酒の場合こうは行かないもんな。良く仕事柄(仕事じゃないか)午前中からコンビニとかでカップ酒購入することがあるが、レジ打ちの姉ちゃんに?こんな時間から飲むんかいな?なんて顔されることあるもんなあ。単なるアルコール度数の差を超えた、日本酒、ことにカップ酒のもつ日陰者的イメージがそうさせるのだろう。以前どこかのサイトで?真昼間からカップ酒片手にうろうろしてる人がいたら怖くて近寄れない?という趣旨のことが書かれていて、そういうものの見方には物凄く腹立たしく思うのだけれど、かといってカップ酒から日陰者的、演歌的イメージが完全に払拭されてしまったらそれはそれで味気ないな、とも感じる。 ・・・てなわけで、いつもより時間早いけれど、いい気持ちのうちにアップしちゃいました。 ※この直後風邪でダウン。風邪気味の時にビールは絶対ダメですな。 |
| 12月25日(月) | ||||
| 僕が山陽を訪れたのは暖かいところで体をゆっくり休めることが目的だったんだけどなあ。何故広島まで来て雪を見なきゃならないのだろう・・・。 いやあ、とにかく寒いです。まあ昼間が異様に寒かったので夜の方がかえってしのぎやすかったりするが。でも、こう寒いと広島名物暴走族も鳴りをひそめるようだ。 さて、昼は競輪場でノーホーラ。競輪場そのものはとてもいい雰囲気なんだけどね。勝てなきゃなんにもならない。 夜は飲んでいい気分。今夜はカップ酒を2本ゲットした。もちろん飲んだ。まず「玉扇 山田錦」。夜外を歩いていたのだがあんまり寒くて我慢できなくて歩きながら飲んでしまった。そしてホテルに戻ってあの「雨後の月」の本醸造カップ(駅前の福屋で売ってるよ)どっちも旨かった。「雨後の月」って三増造ってないのかなあ・・・(にごり酒が糖類入りでした。よって『ギャラリー』入りは見送り)。 |
| 12月26日(火) | ||||
相変わらずこっちは寒いです。今日は福山泊。さてさて、今日のカップ酒探索は広島市内→呉市(仁方)→安芸津→福山市内と歩き回ったのだが成果ゼロ。本当は安芸津の後竹原市(ミナさんリクエストの「竹鶴」のあるところ)も回るつもりだったのだが、広島市内でのんびりしすぎたため時間切れ(プラス体力の限界)で断念。明日の朝行ってみます。 仁方は「雨後の月」、安芸津は「富久長」がお目当てだった。「雨後の月」は普通酒アイテムをチェックしたかったのだが地元調査でも不明。安芸津でも成果なし。福山では「ミヨシ正宗」と「美の鶴」に注目していたのだがどちらも糖類入りのアイテムを出していた。てなわけで本日ノーホーラ。 こんな日は夜飲む酒に困るのだが、幸い広島県には「賀茂鶴」という素晴らしい酒が県内どこでも手に入る。ちょうどしぼりたても出ている時期、何の苦労もなしに福山のスーパーでゲットできた(たぶん普通酒、300ml340円)。同じスーパーで温泉玉子と肉の大和煮、それにふぐのたたきを購入。 ふぐのたたきってなんじゃ。関東では考えられぬメニューだ。でも旨かった。 |