神奈川の酒を総括する
―全蔵元の酒を飲んで―
さて、そんなわけで神奈川県の全蔵元の酒を飲んでみたわけだ。たかだか1蔵元あたり2アイテムで各々の特徴を語るのは乱暴だとは承知しているが、マーケティング面については結構勉強することができたと思う。
では、以下思いつくまま神奈川酒について検証してみよう。
1.地元で確実に買える
本来地酒というのはその地元の酒屋さんで確実に買えるものであるはずなのだが、他県では蔵元の近所の酒屋にすら置いてない幻の地酒≠ェ結構ある。そんなのはもう地酒と呼べないと個人的には思うのだが、幸い神奈川の蔵元にはそんなところはない。注目ブランドである「いづみ橋」や「丹沢山」でも地元でしっかり売られている(丹沢山の「隆」シリーズは地元にはないなあ。有名地酒専門店で探してくれ)。
しかし、そういうお店では冷蔵管理がしっかりなされていないケースが多く、せっかくの吟醸酒がたいへんなことになってしまう可能性が強い。ならば地元の地酒専門店(管理のしっかりしてそうな)に行けばいいのだろうが、そういう店に限って地元の酒を扱ってなかったりする。神奈川の酒を見下してるってことか? まあ自分も最近までそうだったから文句は言えない。
2.販売力が弱い
地元で根強い支持を受けているのは最も重要である。が、やはり県外で買える酒がもう少しあってもいい。というか、もうほとんど見かける機会ありませんね、県外では。上記「いづみ橋」や「丹沢山」ですら、本当に限られたところでしか売られていない。
こういうのは蔵元のポリシーとかもあるだろうから一概には言えないが、県産酒の素晴らしさをPRするには各蔵元が営業力を付け、少しでも県外の店で置いてもらうべく努力すべきではないだろうか(このことは地酒≠フあり方と決して矛盾していない)。
3.脱・三増いま一息
平成12酒造年度において三増をやめた可能性がある(自分が探し回った範囲内で三増酒が見つからなかった)銘柄は「曽我の譽」「丹沢山」の2つのみ。全国水準からするともう一息といえるだろう。しかし、東北や九州では佳撰クラスがあまねく糖類添加なのと比べると、ほんの限られた商品のみ加糖という蔵元が多い(「智恵袋」「菊勇」あたりは結構たっぷり使ってますがね)。
4.アル添原酒は旨い!
蔵元によりアル添が得意なところ、純米が得意なところがあるのは当然だろう。しかし今回各蔵元の酒を飲み比べた中で特に感動したのはアル添の原酒の旨さ。4銘柄「智恵袋」「松美酉」「いづみ橋」「盛升」飲んだがことごとくヒット。無論個人的に原酒好みだというのもあるのだが、全国的には評価の対象となっていない神奈川のアル添酒だって十分な実力を持っているとわかっただけでも収穫は大きかった。
そんなわけで、県外にお住まいのみなさんも神奈川にいらした時は是非神奈川の酒を買ってみてください。
なお、観光+神奈川酒購入の両方楽しめるスポットとして(管理状態については・・・ですが)『下曽我駅前のヤマザキデイリーストア』『箱根関所跡バスターミナル内売店』『洒水の滝に行く途中の売店』それに『鳥居原ふれあいの館』を挙げておきます。