どこで酒を買うか?

 こういうホームページを作ってしまった以上、酒の売られているところへは全国津々浦々出没する。もちろんその多くは冷やかしというか、まあ調査も兼ねているのだが、それぞれの業態に応じた利用の仕方というのが大体わかってきた。
 日本酒を買う店を固定している人も多いだろうが、それはあんまり面白くないんじゃないか、と個人的には思う。とくに個人経営の店だとその店、というか店主の嗜好に影響されて飲む酒に偏りが生じる可能性があるから。
 まあ、いろんな店をTPOに応じて使い分ければいいんじゃないでしょうか。

・デパート
 自分の場合、日本酒が旨いもんなんだというのを教えてもらったのが有楽町西武の酒蔵だったので、デパートの酒売場には愛着があるのである。有楽町西武にお世話になっていた頃(7〜8年前)はデパートでは西武が独走していて、他のデパートがそれを追いかけるという構図であった。しかし時代は変わり、大体どこのデパートでもそれなりの品を揃えるようになったのに対し、王者西武は有楽町店で酒蔵を畳んでしまったのをはじめ、他の店舗にも必ずあった日本酒セラーもかなりのところでやめてしまった。
 ワインブームにより日本酒の販売スペースが狭められてしまったところも多いが、それでも品揃えにはデパートならではといえるものがある(逆にいえば、絶対にデパートには卸さない蔵元もあるが―「磯自慢」「喜久酔」など)。
 首都圏に店舗を持つ全国規模のデパートについて、独断と偏見で思いつくまま特徴を挙げてみる。
【伊勢丹】さすがの品揃え、新宿本店では「大七」の古酒のようなマニア心をくすぐるアイテムがある。商品の冷蔵比率もかなり高い。静岡店もなかなかの品揃えだが、相模大野店はダメ。
【東急】考えてみたら本店って行ったことないよ。あとの店舗はどこもそこそこ。中では町田店がいちばんそろってるかな。
【三越】他社と比べるとかなり貧弱。それでも老舗ゆえ、「鶴の友」「三千盛」のような銘柄がときどき見つかる。
【西武】売り方に関してはかつての面影なし(秋田・郡山・宇都宮あたりはまだ日本酒セラーが残っている)。しかし品揃えではさすがにときどき唸らせるものがある。ちょっと気に入らないのは、店舗によっては白い上っ張りの店員がべったり張りついていて、商品をじっくりチェックするのに邪魔なことかな。
【東武】最近大躍進。関矢健二に頼る必要など全然ない。池袋店はもちろんだが、船橋店も千葉県のレアな商品を揃えている。
【小田急】ハルクに日本酒セラーが残っている。品揃えは比較的オーソドックスだが、売り方がしっかりしているので好感が持てる。
【京王】何といっても新宿店の古酒のラインアップが豊富。あとはごく普通と思うが。
【松屋】銀座店しか行ったことない。焼酎しか買ったことない。
【そごう】扱っているアイテム数ではどこにも負けないが、冷蔵で売られている商品があまりにも少ない。
【松坂屋】名古屋の本店はあまりグッとこないが、上野店には意外にレアな酒が置いてある。
【高島屋】ときどき凄い商品が入るので目が離せない。焼酎でも「森伊蔵」が入る(たぶん)唯一のデパート。いまだ置いてあるとこ見たことないが。
【近鉄】店舗によるばらつき多し。いい店は結構いいものが手に入る。
【阪急】梅田店は別格。有楽町店は以前に比べるとずいぶん良くなったが。
【大丸】便利すぎてついつい馬鹿にしてしまうが(東京店のこと)よくみると結構しっかりした品揃え。

・スーパー・ショッピングセンター
 三増酒のところでも触れたが、その地区の日本酒事情をチェックするのにいちばんなのがこの業態。テナント店でない限り店員も放っておいてくれるのがありがたい。ただし、酒の管理状態については保証の限りではない。冷蔵スペースを多くとっているところなら買ってもOKだろう。

・郊外型量販店
 このての店には2とおり、安かろう悪かろう<^イプとちょっといい酒を揃えてみました<^イプの店がある。前者で購入しなくてはならない理由はないが、よく観察してみると聞いたこともないような銘柄の酒が置いてあったりするから一応チェックは必要。後者では「越乃寒梅」をいくらで売っているのかも楽しみだがそれはともかく、プレミア付きが多いものの珍しい酒が結構置いてあるのでついつい衝動買いしてしまうことも。ただし、こちらも管理状態についてはあまり期待できない。

・酒ありコンビニ
 コンビニも捨てたもんじゃない。蔵元のある市町村の酒ありコンビニを丹念に見て回ると、案外地元の酒を置いてあるものである。コンビニのいいところは、酒をチェックに入って不発に終わっても、他のものを買って出ることができるというところか。

・個人経営の酒屋(以下酒屋さん≠ニ表記)
 一口に酒屋さんといってもカリスマ店主≠フいる店から全品ナショナルブランドで固めた店まで様々だが、一応ここでは『地酒』を看板にしている店について。
 実は私、中古レコードを結構買い集めているのだが、日本酒を買い求める行為というのは中古レコード購入にあい通じるところが結構ある。まず、@空いている店には入りづらい。それからA常連客の多い店は苦手。ついでにB試飲(試聴)してから購入するのはつまらない…。
 これはあくまでもマニアの価値観による考えである。これとは正反対のスタンスで酒屋さんと付き合っている人は多いと思う。僕はあくまで「この店にはこんなものがあったぞー」という偶然の出会いを楽しみにしているもので(ただシャイなだけという話もあるが)。
 実際、酒屋さんってほんとどこも客がいないですよね。もうそれだけで入るのをためらってしまう。そんな僕が唯一贔屓にしている酒屋さんが静岡にあるワインで有名な某店。とにかくいつ行っても客で満杯。売り方によってはこれだけの繁盛店にできるんだと驚く。ちなみに僕はこの店を日本一気軽に「磯自慢」を買える店≠ニ呼んでいる。ただしこの店とて最近日本酒に関してはパワーダウンの感があるが。

・土産物店・駅売店
 以前は土産物店に陶器入り三増酒がごろごろ並んでいたが、最近は観光酒もかなりレベルアップしているからね。それでも土産物店でしか入手できないカップ酒ってのもあるので、一応目は離せない。
 キオスクをはじめとする駅売店も同様。駅弁屋では地酒を置いてあるケースが多いので注意してみて。
 なお、両者とも管理状態は全く期待できないので覚悟のうえお買い求めを。

 全然とりとめのない話になってしまった。要はいろんな店に行ってみましょう、ということです。
 ちなみに、マニアがカップ酒をチェックする手順としては@蔵元(に自販機があるか)→A蔵元の近くの酒屋さん(の自販機)→Bそのまた近くのコンビニ→Cさらにそのまた近くのスーパー・量販店→Dそれでもダメならデパート、もしくは土産物店・駅売店 という順番です。

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