静岡県
銘酒県である。普通酒に至ってもハズレが少ない(無論、糖類無添加酒に限るが)。カップ酒ブームとやらのおかげで地元カップを扱うスポットが増えた感も。
高砂
「高砂」という銘柄は国内にいくつかあるが、質的にはここが一番か。富士宮の市街地に蔵を構える。
ここは山廃仕込の純米酒が以前から有名だが、このカップ酒を飲んだ印象はむしろきれい過ぎるかな、という感じだった。静岡はカップ酒のレベルも高いので地味な存在だが、決して悪くないです。(2000.1)
※2001年6月、新しいデザインのカップを発見。どっちかといえば無粋だった以前のものに比べ素晴らしくクールに仕上がっている。「琉の扇」大ブレイクにより自信つけたか。考えてみたら前回買ったときはまだ社名変更直後で(山中正吉商店、っていったんですよね)カップの社名のところには新社名がシールで貼りつけてあったものだ。
前回飲んだ印象に『きれい過ぎる』って自分で書いているのだけれど本当にそうだったのかな?当時はカップ酒(=普通酒)を飲み始めた本当に黎明期で、味に対して的確な評価が下せるレベルになかったと思う(今だってそうなのだが)。少なくとも「高砂」の下の手の酒って濃醇甘口だと思う。
今回改めて飲んでみてそれをまざまざと感じた。冷やして飲んでもそこそこいけるが上燗くらいの温度で飲むと甘くって圧巻である(個人的には大好き)。ただし温度が下がるとかなりベタついた感じの味になるので注意が必要。思い切って冷やすか熱くするかどちらかが良さそう。(2001.6)
※神奈川県秦野市の酒屋にはなぜか「高砂」が深く食い込んでいる。
富士武者
富士宮市は郊外に白糸の滝というA級観光地(ただし、そのたたずまいには昭和の薫りが)を抱えているが、その入り口のところにある福原酒店という酒屋さんが地元の4蔵元(「高砂」「白糸」「富士正」「富士錦」)と組んでプライヴェート・ブランドの酒を多数販売している。すなわち、白糸の滝のみやげ物屋(『白糸ガーデン』という店が福原酒店の直営、ほか2軒ほど)で売られる日本酒の大多数は福原ブランド≠ニいっていい。もっとも、みやげ物屋ゆえ管理状態には難があるうえ値段もお高いのは仕方ないところで、どうせ買うなら福原酒店(隣がコンビニになっており、一般客はこちらで買う)まで足を延ばした方がまともな管理状態かつ観光地価格でない商品が買える。『白糸ガーデン』からは徒歩5分ほど、朝霧高原に向かう道路沿いなので車でも便利である。
ここにはカップ酒も6種類ほどある。今回は「富士武者」なるアイテムを選んでみた。製造元は富士正酒造。いかにも手造りなラベルが目を惹く。富士山を筆の一筆書きで表現したり富士≠ニ武者≠フ書体が異なってたり、ある意味プロのデザイナーには絶対真似できないところがかえって味わい深い。
さて、特定名称表記はどこにもないから普通酒だろう。富士正酒造の普通酒といえば「千代乃峯」、最近は無糖加になったようだしこの「富士武者」の中身は「千代乃峯」と同じなのではと推察される。福原酒店で買うと230円、『白糸ガーデン』だと300円! 徒歩5分離れているだけでこの差である。富士正酒造のカップ酒は他に原酒(アルコール分20〜21度と結構ハード)もあり、こちらはそれぞれ260、330円。
「千代乃峯」には前々から興味を持っていたので期待して飲んでみたのだが・・・旨い! おそらく蔵元から入荷して冷蔵庫に直行したのだろうが、コクがあってちょっと甘めで嫌な雑味が全然なくて、常温でぐいぐいいける。燗つけても旨いだろう。これは大めっけもんだ。(2002.10)
正雪
東海道の宿場町、由比では今も2つの蔵元が技を競い合っている。現在はこちら「正雪」の方がやや優勢といえるが、いずれにせよ県外ではあまり見かけない銘柄である。
写真の左側が上撰で220円、右側が200円であるが佳撰で十分旨い。日本中の200円のカップ酒の中でも間違いなくトップレベル。味よし・ラベル良しの銘酒である。(2000.1)
英君
由比町のもう一つの蔵元。グラスに花の絵が描かれているので「フラワーカップ」である。
さて、「正雪」がラベルにも意匠を凝らしているのに比べるとこちら(値段は青ラベルと同じ200円)はやや見た目が寂しく減点材料だが、味に関しては合格点がつけられる。(2000.1)
静ごころ サンカップ
最近は「臥龍梅」銘ですっかり全国区の存在となった、静岡市清水区の三和酒造の酒。今でも地元では「静ごころ」銘でごく普通に出回っている。
さて、私にとって昔も今も静岡酒に関する情報のよりどころとさせていただいているのが『新
静岡県の地酒 名酒蔵めぐり』(高橋清隆著・静岡新聞社)であるのだが、同書における「静ごころ」の紹介でカップ酒に関する言及がなかったため、私これまで真剣に探したことがなかった。
が、先日(2005年5月)JR興津駅近くの酒屋の陳列棚に、容器には銘柄が描かれていないカップ酒を発見、プライスカードに目を凝らすと「サンカップ」と書かれている。サン=三和・・・これはもしや! と思い手にしたカップ酒は、まさしく「静ごころ」であった。ただしそのカップ酒、埃をかぶっていたが。あまり売れ筋商品ではないようだ。ともあれ、「サンカップ」2本購入。プライスカードには205円と表記されていたが、400円にまけてくれた。フタの表示を見るとアルコール分14〜15度、おそらく佳撰クラスだろう。もちろん糖類無添加である。
ところで、興津でこのカップ酒を発見した1時間後、私は別の場所でも「サンカップ」を見つけることになる。JR清水駅前にある酒屋、場所柄土産になりそうな日本酒アイテムも揃えており、富士宮の牧野酒造製のPBカップ酒を売っているのは前から知っていたのだが、改めて冷蔵庫の中をチェックしたら、「サンカップ」もちゃんとあった。まったく、今まで何故気付かなかったのだろうと悔恨。
早速飲むことにする。とはいえホコリをかぶっていた商品、なおかつフタに製造年月の表示もされていない。酒にはうっすらと色もついている。で、家の冷蔵庫で一晩冷やし、2時間前くらいに取り出して飲む・・・これが、もの凄く旨い!
雑味が、全然ない。販売環境を考えれば老ねが生じてもおかしくないのに、非常に綺麗にきくことができる。しかしほのかに甘味もあり、喉越しもとても良い。度数の低さも感じさせない、すばらしい良酒であった。(2005.5)
※2005年7月、清水〜土肥を結ぶ駿河湾フェリーの新造船「富士」に乗船。売店で売られていたのがこれ。サンカップの上撰酒(アルコール分15〜16度)、例の竹やぶ模様の容器に「港かっぽれ」というラベルが貼られていた。ラベルには蔵元名とかは一切表示されていないからやっつけ仕事感はあるものの、非常に味わい深いデザインである。
ちなみに同フェリー内ではおなじみ「正雪」の青いラベルのカップ酒も売られていて、船内価格が263円。対してこの「港かっぽれ」は283円で売っていたから、正価は220円と考えればよいだろう。製造年月の表示がないのはあいかわらず。
さて、早速飲んでみた。度数1度の差は大きいようで、佳撰よりもずいぶん濃醇に感じられる。喉越しは非常によいのだがカップ特有のもやっとした臭いが少し気になる。「静ごころ」に限っていえば、度数の低い佳撰のほうが飲みやすいようだ。(2005.7)
忠正 鬼ごろし
静岡市には4つの蔵元がある。それぞれ個性的な酒を醸しており、もう少し県外に打って出る出るくらいの気概があればいいと思うのだが、残念ながら(いい意味での)「地酒」に甘んじている。
静岡市内の蔵の中でもこの「忠正」の蔵元、吉屋酒造は大老舗蔵。勝海舟もここの酒を飲んだそうで、「海舟の山廃」なんてのも出している。とにかく我が道をゆく蔵元で、よその蔵より単価はかなり高い。でも『吉屋なら仕方ないか』と思わしめてしまう風格を備えている。
そんなわけでこの本醸造カップ酒(普通酒のカップ酒は造っていない)も本醸造にしては破格の260円。これでまずけりゃ大ヒンシュクもんだが、確かに辛いけど旨いと思う。でも高いけどね。(2000.1)
忠正 佳撰
「忠正」のカップ酒といえば上「鬼ごろし」しかないと思い込んでいたのだが、先日静岡市内スーパーを覗いたら、佳撰のカップ酒を売っていた(203円)。
壜詰年月は2005年12月。ラベルの住所は政令指定都市になる前の(要するに、区名の表記がない)ものだ。
さらに観察すると、ラベルの2箇所に、修正液の消し跡が。ひとつは容量、「180」と手書きされているが、その下には「300」と印刷されていた。元々3デシ壜用のラベルだったことがわかる。
もうひとつ。原材料名の「醸造アルコール」の右側も消されている。透かして見ると、予想どおり、「醸造用糖類」と印字されていた。
つまり、何年前のことかはわからないが普通酒に糖類添加していた時代のラベルを引っ張り出してきたということだろう。
考えてみればここの普通酒を飲むの、初めてだ。旨口に仕上げてあるが、うーん、やはり「鬼ごろし」に軍配が上がるか。まあ価格が全然異なるし、当然だろう。
値段といえば、特別本醸造「安倍街道」のカップも商品化されているようだ。値段が380円だと。元々本醸造価格とは言い難い「安倍街道」だが、1升壜の価格(2446円)から判断するに、(同スペックという前提で)300円が適価と思う。(2006.4)
鳳紋 満寿一
『最後の志太杜氏の(技術を受け継ぐ)蔵元』として知られていると思う。大吟醸は旨いらしいがまだ飲んだことない。
そこの普通酒カップ酒(税込240円)はなかなか不思議なお味。甘くも辛くもなく、最初若干戸惑いがあるが、飲み進めていくにつれてしっくりくるようになる。悪くないです。(2000.1)
君盃
静岡市内の蔵元の中でも最も地味なのがたぶんここ。市内ではかなりのシェアを占めているものの、一歩市外に出るとほとんど見かけない(市外には一切出していないらしい)。ただし、酒質についてはうるさ方も納得させるだけのものをもっている。
さて、ここが出しているカップ酒は2種類。本醸造の「鬼ごろし」と普通酒(210円)。「鬼ごろし」の方は静岡駅にある土産物屋にも売っているので手に入れやすいが(旨い)普通酒のほうは目下のところ酒造前の自販機でしか見かけたことがない。で、1999年3月にその自販機で買って飲んだのがえらく不味かった。理由は簡単、加温した状態で売られていたのを燗冷ましで飲んだからである。カップ酒の自販機では冬場になると加温して売っているところも多いが、あれは絶対手を出してはダメ。何日間も熱を与えつづけたら変質して当たり前である。まあ、普通蔵元自らそういう売り方はしないもんだが、そういうとこ無頓着なんだよなこの蔵元は。
で、リベンジとばかり8か月後に再度同じ自販機で購入。今度は常温で売られていた。飲んだところちゃんとした味だった。前回不味かったの原因が加温によることがわかりほっとした。このことからもわかるとおり、普通酒といえども管理はしっかりすべし、ということだ。
味について触れると、かなり辛口に仕上げているので(マニアは少し甘味を感じるものが好み)最初戸惑ったが、飲み続けているとその辛さも心地よくなってきた。後口もいい。しっかりした造りだと思う。(2000.1)
君盃 鬼ごろし
なにをいまさら、という感じだが、↑でも触れている「君盃」の本醸造カップ酒「鬼ごろし」を紹介しておく。相変わらず生産量は少ないようだが評価はますます高い。
そういえば同じ静岡市の地酒「萩錦」、一時期造りを止めていた時期もあったがここにきて完全復活、直近の全国新酒鑑評会では金賞受賞している。「萩錦」が姿を消していた静岡駅の「駿府楽市」でも、カップ酒も含め帰ってきてくれた(ただしカップ酒は糖類添加)。
さて、こちら「君盃」鬼ごろし、ラベルが金ビカのものに変わったのは3〜4年前だったと思う。それまで
は白地に赤黒のシンプルなラベルだった。私が平成10年に購入したもの→は、清酒“二級”の文字が塗りつぶされていた。
その、6年前に飲んだときも旨かったけれど、今回改めて飲みなおしたらもっと旨かった。
鬼ごろしというくらいだから辛いのだが、同時に旨味も十分感じられるうえに切れも良い。基本的に燗つけるより常温かちょっと冷やして飲むのがいいように思う*。なお、辛くてちょっと舌が疲れるから、傍らにペットのお茶かなにかを用意しておいて時折口に含んだりしながら飲むと、常に新鮮な辛さを楽しめる気がする。(2004.6)
*ちょっと気になることがあって、燗つけて飲んでみた。そしたら、あれ、冷やのときとずいぶん印象が変わる。隠れていた甘味が表に出てくる感じ。どうやら一般的にはこちらのほうが飲みやすくて旨いかも。どうもすいません。
初亀
静岡四天王(と勝手に呼んでる。蛇足ながらあとの3つは「開運」「磯自慢」「喜久酔」ね)のひとつ。四天王が凄いところは最低価格帯の酒がしっかり旨いということに尽きるが、この「初亀」の普通酒も評判が良い。日本一旨い普通酒という人もいる「喜久酔」はカップ酒を造っていないが、「初亀」は旨いカップ酒を出している(200円)。「正雪」とは値段もいっしょ、ラベルの素晴らしさも甲乙つけがたい。カップ酒界の好ライバルね。
なお、同じラベルでにごり酒も出している(もち糖類無添加)。大井川鉄道新金谷駅で売ってます*2005年時点では発見できず。
(2000.1)
のんべえ地蔵
日本酒をマーケティングの面から眺めてみると実に面白い現象にぶち当たることがある。例えば何百石しか造っていない極小蔵でありながら、たまたまわかりやすいところで売られているために結構知名度が高いというケースがあること。
この「のんべえ地蔵」はまさにその好例、もともと「松若」という銘柄の酒を細々と出している(吟醸酒なんぞ造っていない)田舎蔵なんだが、お地蔵さんが酒飲んでいるデザインの陶器入り本醸造「のんべえ地蔵」が話題になり、新幹線掛川駅の地場物産店「これっしか処」でブレイク(やや誇張表現)。これまで「松若」銘で出していたカップ酒もとうとう「のんべえ地蔵」にしてしまった、というわけ。そんなわけで、レアだけど買いやすい。掛川に行く機会があったら買ってみてね。
味に関していうと、ハイレベルの静岡カップ酒軍団に伍してゆくにはもう一息といったところか。(2000.1)
※2005年2月、久々に「これっしか処」で購入。容器に本醸造(精米歩合65%)≠ニ書かれたシールが貼られていた。以前は普通酒だったと思うので、中身底上げというところか。
そして味、以前は泥臭く感じられたものが、濃醇甘口ながら非常に切れがよいものになっている。これは旨い。
曽我鶴/掛川城
現在では掛川市唯一の蔵元になってしまった「曽我鶴」だが(おっと、大東町・大須賀町と合併したので「開運」「葵天下」も掛川の酒になったんだ)、数年間造りを休んでいたようだ。2004年より(株)曽我鶴・萩の蔵酒造を社名を変更して造りを再開した(詳しい情報は「曽我鶴」「萩の蔵」でググってください)。これは再開初年度のカップ酒。以前と同様、掛川駅の「これっしか処」で売られていた。
私、造りを休む前のカップも飲んだことがあったが、味に関してはその頃よりもレベルアップしているかもしれない。とにかく、旨い。ほどよい甘みがある一方、雑味がまったくなくすっと切れる。初年度よりこれだけレベルの高いものを出せれば大成功だろう。(2005.3)
※2005年5月現在、「これっしか処」で売られているカップ酒が「掛川城」銘のものになっていた。もともと「曽我鶴」と並行して出ていたラベルなので、今後完全に切り替わるのかは現時点ではまだわからない。
なお、新社名になって新たにラベルを刷った新商品がかなり並び始めているが、カップ酒に関しては今のところ、元からのラベルに新社名をシールで貼って対応している。
アプトの旅
国内唯一のアプト式鉄道を走らせている大井川鉄道の駅売店で売られているカップ酒(税込250円)。姉妹品に「SLの旅」というのもある。製造元は土井酒造場、そう、かの「開運」の蔵元である。
ちなみに、「開運」銘のカップ酒も県内各所で手に入る。ラベルは首都圏でも結構よく見かける「祝酒」と同じものが使われていた。たぶん「アプトの旅」「SLの旅」も中身は同じものじゃないかと思う。「祝酒」のほうは税抜219円、税入れると約230円になるので、駅売り価格20円増しということか。
さて中身なんだが、これはもうさすが「開運」というしかない。まず香りがいい。吟醸香とまではいかないものの何ともよい香りがする。味も口に含む瞬間若干の雑味は感じるものの、それがすっと切れて後口が実にいい。全国屈指のカップ酒であることは間違いない。
ところで、僕この「SLの旅」の1年古酒を飲んだことがあります。以前大井川鉄道新金谷駅の売店で買い求めた「SLの旅」の製造年月を見ると1年前になっている。そういえば少し酒に色がついているような。いくら「開運」の蔵元とて1年前のカップ酒なんて飲めたもんじゃないのではないかという思いで飲んでみたところ…これが旨いんである。日数が経ったことにより香りが控えめになったものの、その一方で雑味が消え実にまろやかになっている。カップ酒だって旨いもんは古酒になっても旨いんである。(2000.1)
花の舞
静岡県民の気質を語る際よく「のんびり保守的の東(駿河)」「革新・開放の西(遠州)」といわれるが、これが日本酒の世界にもぴったり当てはまる。静岡市の「忠正」や「君盃」が全く外に討って出ようという気位が感じられないのに対し、浜松を地盤とする「花の舞」の販売戦略はとにかく精力的である。いち早く特定名称酒のみの製造に切り替え、いまや県外のデパートやスーパーでもよく見かけるようになったし、蔵元を持たない県内の市町村とのタイアップでPBを出したり、浜松駅構内にある直営の売店で量り売りを始めたり(これにはびっくりした)、それで旨いんだから誰も文句はない。
で、「花の舞」カップ酒に関してはその浜松駅売店で買うのが確実(駅売りではほかに「大井川ものがたり」銘の本醸造が大井川鉄道の駅売店で売られている)。当然本醸造(税込230円くらいだった)、味もOKです。(2000.1)
※2005年、ラベルが一等派手なものにリニューアルされた。個人的にはこの、シンプルなやつのほうが好きかな。
熟成米焼酎 小正
カップ酒ブームにより、今まであまり見かけなかったメーカーのカップ焼酎が散見されるようになった。その多くは容器にガラスを用いているのが特徴といえようか。蛇足ながら私、6月上梓予定の著書でカップ焼酎は大部分がペット容器≠ニいう趣旨の記述をしてしまったのだが、どうも状況は変わりつつあるようです。今のうちに謝っておきます。
さて、これは静岡県西部に数店舗を擁する酒販チェーン「酒のこすぎ」(一部生鮮食料品を扱う店舗では「スーパーこすぎ」を名乗る)の手印米焼酎カップ。醸造元は花の舞酒造、以前から米焼酎は造っていたが、このカップに関しては16度に調整しているのがポイントといえようか(加水調整タイプの焼酎カップは14〜15°のものが多いように思う)。
これ、旨いです。1時間ばかり冷やして飲んでみたのだが、最初のひとくちは日本酒と紛うようなまろやかな口当たり、しかし飲み進むうちに喉の奥で焼酎独特の旨味を感じるようになる。さすがは「花の舞」である。おそらく常温よりは冷やすか温めるかするほうが旨いだろう。
ところでこの「小正」という銘柄、どういう意味があるのだろう。鹿児島に同名の有名焼酎蔵もあることだし、ちと紛らわしい。(2006.5)
(出世城)(銀露)銀カップ
浜松市の浜松酒造、「出世城」がメイン銘柄だが、この佳撰(「銀露」という個別名称が付けられている)カップには「出世城」の名前はない(上撰カップは「シュッセカップ」というネーミング)。上撰が210円で佳撰が190円。今でも浜松近辺の酒屋にここの自販機を置いてあるところは多い。
もうかなり前に糖類添加は廃止したと聞いているが、ラベルの原材料表示には相変わらず「糖類」と書かれている。
味。結構いい。濃醇タイプ。(2005.3)
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| これが「シュッセカップ」。 |