マニア、地元の酒も飲むぞ宣言
先日発売された『dancyu』3月号は毎年恒例の日本酒特集であった。無論マニアも買って読んだのだが、うーん、今年は内容がもうひとつだなあと感じた。相変わらず有名無名の各蔵元の酒を紹介しているのだけど、もうひとつ突っ込みが足りないというか、僕が常日頃感じている1蔵元1銘柄だけ紹介したってしょうがない≠サのものの誌面づくりだったからだ。
時を前後して、某日本酒メーカーの社員の方からメールが届いた。メール内容の転載お断りとのことなのでどこの蔵元かだとか詳しい内容とかは書くことができないのが残念なのだが、主旨としては拙サイトの論調である三増酒憎し≠ノ対し、三増酒でなくてもいい加減な造り(乳酸や米糠添加など)のアル添酒はたくさんある、純米酒ですらその気になればごまかし(アル添のことか)が可能である。つまり、飲み手の知り得ないグレーゾーンの酒がマーケットの中心である。正直に造ろうとすると糖類を添加せざるを得ない、というものだった。
正直最後の主張はよく理解できない。それ以外については全く同感であるし、たしかに拙サイトの立ち上げ当時は三増酒ひたすら憎し≠セったがその後はこの問題に対してかなり柔軟な思考に転換しているつもりなので、そのあたりはしっかり返信メールで伝えておいた。
上記2つのことから改めて痛感したこと。知りたいことを知ることができないもどかしさ。
日本酒にまつわる書籍雑誌かずかずあれど、マニアの満足を満たすものはほとんどない。日本酒ガイド本の大半は米や水の説明にはえらくスペースを割くものの肝腎の商品説明は1〜2アイテムをダイジェスト的に紹介するだけで(特に廉価商品の)全容はほとんどいっていいほどわからない。そりゃあ年中大吟醸ばかり飲んでる人にとっては有用かも知れないが、年に2〜3回しか飲まない僕のような人間にとってはほとんど役に立たぬ。雑誌の日本酒特集といえば(dancyuなんかは別として)どこかの本で読んだ文句ばかりが目立つ(つまりまともに取材してるように思えない)。
本来ならここでインターネットの出番となるはずなのだ。例えばラーメン、ネットから得られる情報はまさに百花繚乱、真面目な食べ歩きルポからBBSによる有名店けなし合いまで、日本中のラーメン情報がゲットできるといっても過言ではない。
では日本酒、試みに我が家に近い神奈川県大井町の銘柄「曽我の譽」を入力して検索エンジンにかけてみよう(個人的に最も信頼している検索エンジン、Googleを使用)・・・ありゃりゃ、引っかかったのは拙サイトだけだぞ。そうか譽≠ェ旧字体だからか。改めて「曽我の誉」で検索してみたら11件ヒットした。がそれらのページは蔵元の公式コメントを引用しただけのものか誰が利用するのかわからない銘柄一覧ばかり。その酒が上手いのか不味いのか、飲み手サイドが作ったページは1件もない(それらしきページのタイトルは見つかったが既にデッドリンク)。これなどまだいい方で、活字メディアで取り上げられる機会のないマイナーな蔵元になるほど検索結果は惨憺たるものになる。
このことは何を意味しているのだろう?
ネットユーザーの日本酒選びの方向性が有名どころに偏っているということなのだろうか。日本酒を扱った個人サイトは結構あるけれど、自分の地元の酒には案外触れていないということなのか・・・。
が、それを言い出すと拙サイトとて他所を批判などできないのである。拙サイトで扱っている地元、神奈川の酒といえば上記「曽我の譽」のみ。もちろんそれには三増酒を造っている蔵元の酒は扱わない≠ニいう基準を設けているからそうしているわけだけど、地元の酒をきちんと飲んでリサーチするという使命を果たしていないという後ろめたさを感じるのも事実である。元々はカップ酒をちょこちょこと載っけるだけのつもりだったHPがいつの間にか『地酒の真実』などといった大仰なコンテンツまで作ってしまったばっかりにかえって我が身を苦しめてるわけである。
しかし私、ここに決意した。
一生のうちに飲める酒の量など限られている。だからどうせなら旨い酒が飲みたい。でも卑しくも日本酒サイトを立ち上げて多少なりとも他人から見ていただける存在になった以上、地元地域における『地酒の真実』を皆様に伝えて行かねばなるまい。なので、これからは地元の酒も飲みます(三増酒は飲まない)。無論『厳選カップ酒ギャラリー』はこれまでの掲載基準を維持したまま存続(というか拡充)させていくつもり。ほんと肝臓が幾つあっても足りなくなりそうだが。
ま、詳細は酒買ってきて飲んでから書きますよ。
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