新潟県
おかげさまをもって新潟県のカップ酒もずいぶん数が集まってきた。当初は僕自身新潟酒=淡麗辛口というオフィシャルイメージに囚われていたが、実にいろんなタイプの酒質のものがあることがよくわかってきた。ただし、甘かろうが辛かろうがキレがいい(→量を飲める)というのは共通しているようだ。
日本海
2004年5月、御徒町の吉池デパートにふらっと立ち寄ったら、新潟県のカップ酒のワゴン売りを行っていた。
この吉池の「大 お酒売場」、1フロアぶち抜きでお酒ならびに酒用品(宴会グッズ含む)を扱っていて壮観である。日本酒についてもどういうルートで仕入れているかは不明だが有名銘柄に交じってマイナーな蔵の商品も置かれていて楽しい。
で、新潟のカップ酒である。ワゴンには十数種のカップが鎮座ましましていた。中には当ページで紹介しているものもあるが、大部分は東京界隈では無名な蔵の商品である。未飲のもの一通り買い集めたい衝動にもかられたが、地酒カップは現地調達すべしとの前提を踏まえ、出荷月が新しくて(4月)値段の安めなもの(たぶんいずれも普通酒)3アイテムだけ買って帰ってきた。
さてまず、新潟市内野町・伊藤酒造の「日本海」から。
内野の酒といえば「鶴の友」がおなじみだが、数年前に彼の地を通った時に一番目についたのは「日本海」の広告看板だった。だから結構な量を造っているのかと思ったらそうでもないみたい。今回購入の3アイテムの中でも最も規模の小さい蔵元のようである。
なお、ラベルにもキャップにも表示されていないが、吉池のレシートには「辛口カップ」と表記されていた。値段は216円。
まず、冷やで。ちょっと雑味を感じる。そこで燗をつけてみると雑味はかなり引っこんだがさりとてさほど燗上がりするというわけでもないようだ。元からこういう味なのか、出荷後の管理の過程でこうなったのかはよくわからないが。
ところでこのラベル、なかなかいい感じだと思う。個人的には写真を使ったラベルというのはあまり好みではないのだが、夕日や銘柄の文字の配置が上手なのでごちゃごちゃした感じにならず気持ちいい。
ふじの井
正直この銘柄は今回初めて知った。蔵元所在地の紫雲寺町と聞いてもどのあたりか見当もつかぬ。
このカップ酒(216円)が同時購入の2品と最も異なっていた点、酒に色がついていたのである。無濾過の純米酒ならいざしらず、普通酒でこれだけ色がついているのは珍しい・・・いや、昔カップ酒が自販機で売られていた頃、中身を抜かないまま長い年月サンプルを飾っていてものすごく色のついたものを見かけることがあったけど、この商品は元々こういう色なのか、それとも管理上のことなのか。
飲んだ印象としては、どうも後者のような気がしてならない。かなりエグい味であった。蔵元のコメントとして「肉料理に合うような酸味ある酒を造る」と言及しているサイトもあり、たしかにこのエグさは酸味からきている気もするが、今回カップ酒1本飲んだだけではなんとも言えない。
朝日晴 はれカップ
「朝日晴」と聞いても関東者にはピンとこないが、醸造元・小黒酒造と聞けばよく知っている。「越乃梅里」銘でおなじみ、伊勢丹デパートがご贔屓にしている銘柄である。ここの吟醸酒はよく燗上がりするんだよなぁ。地元古来の銘柄は「朝日晴」だったわけか。
この気合の入ったデザインのカップ酒、214円。上記2アイテムより2円だけ安い。
さて、吟醸は燗上がりするが普通酒はどうかな、との期待を抱きまず冷やで。上記2アイテムに比べてとてもきれいな飲み口である。ただしキレが今ひとつという印象を受ける。そこで燗。おおやっぱりこれが正解。いい感じに甘味が乗るし、キレの弱さも感じなくなった。
ところで、カップ酒にはアルミキャップの外側または内側にプラスチックの蓋がついている商品があり、アウトドアで飲む場合は結構重宝するものである。この「はれカップ」も内蓋付
なのだが、珍しいのはアルミキャップとくっついている点(右図参照)。もちろん離すこともできるからゴミ分別の観点からもばっちりである。
美の川
この蔵元なんか東京にも積極的に進出しているし、出してる酒もしっかりしてるしもっと有名になっても良いのだが。まあ長岡近辺には強力な蔵元が沢山あるからね。
このカップ酒、味は抜群です。コクも甘味もある。
ただねえ、このラベルのセンスはちょっと…。カップ酒では結構地元観光地の写真を使ったものが多いが、何かチープな印象を受けるんですよね。酒を飲む際には味や香りだけでなくラベルのデザインを楽しむというのもあると思うんで、カップ酒についても中身の充実はもちろんだけどデザインにももう少し凝って欲しい。しかしこの「美の川」のラベルの裏側だけはちょっと凝っていて、『微酔』とピンクで刷り込まれている。
米百俵
なぜか大阪府内で発見。長岡の蔵元で、最近結構評判いいですね。
このカップ酒の特筆すべき点はその形状。200ml入りなんだが、横幅をスリムにしてこんな背高のっぽにしたところ。いやがうえにも目立つ。なお、200ml入りだがアルコール分は下げていない(その分値段はちょっと高めの240円)。長岡名物の花火がプリントされていて洒落ているが(裏面はスキーの絵柄)どこにも「米百俵」とプリントされてないのが惜しい。
味のほうは、うーん、特筆すべき点はない。どこかでも同じ表現をした気がするが、旨味と雑味の境界線上をちょっとだけ雑味の側に転がり落ちてしまった感じ。でも決して飲めない酒ではないです。
加賀の井 精撰
新潟県の西端に近い糸魚川市、今も5蔵元がしのぎを削る銘醸地である。
実は糸魚川の地酒で一番注目していたのが(世間一般でもそうだが)「根知男山」なのだが、あろうことかカップ酒は糖類入り。でも「根知」のカップ酒は旨いっていう人もいるし、おかしいなあ。カップ酒以外のアイテムには糖類入れていないみたいだし、もしや原材料名の文字消し忘れ?よくわからない。
とにかくここは気分を切り替え、老舗「加賀の井」をご紹介。雁木造りの落ち着いた雰囲気の市街地のど真ん中に風格ある蔵を構える。値段は210円(税込み)
これは新潟酒のオフィシャルイメージに近い、すっきりとした味だ。でも薄さはなく、旨い。
ちなみに、糸魚川市のカップ酒は全酒類、駅前の観光物産館『ひすいプラザ』で買える。偉い。
月不見の池
「つきみずのいけ」と読む。こちらも糸魚川の地酒。ちょっと変わった名前なので最近の銘柄ぽい印象を受けるが、既に昭和30年代前半にはこの銘柄で出されている記録が残っている。当時としては画期的なネーミングといえよう。
こちらも上記『ひすいプラザ』でゲット。同じく210円。
で、味の印象も「加賀の井」と非常に似通った感じ。淡麗ながら旨い。
味とは関係ないが、このカップのデザインというか色使い、シンプルすぎて撮影しずらいのが難点だ。
君の井
糸魚川駅前のスーパーを物色していたら酒売場で新井市の「君の井」のカップ酒を発見。値段は税抜き190円、安い。即ゲット。
「君の井」といえば佐渡汽船の新潟側のターミナルで本醸造カップが自販機売りされてたっけ。新潟といい糸魚川といい、思わぬところで見つかるものだ。
さて、早速上記糸魚川の2銘柄と飲み比べてみたのだが、味のタイプに明確な違いを感じた。「加賀の井」「月不見の池」が淡麗型なのに比べ、こちら「君の井」は濃醇型。ちょうど同じ新井の地酒、「鮎正宗」と同じタイプだ。このへん地域性を感じて興味深い。味ももちろん結構いける。
鮎正宗 あゆカップ
上越地方、新井市の地酒。
実はこのカップ酒、拙サイトでリンクさせていただいている神戸の平尾商店さんから、新規に「鮎正宗」を取り扱うことになった記念(?)にプレゼントされたものである。いくらご好意といえども全く素性のわからない銘柄だったら当ギャラリーへの掲載も躊躇するところだが、幸い「鮎正宗」は過去に飲んだことがあり(大吟醸だが)しっかりした考えの下に造られていることを知っていたので、ありがたくお受けすることにした。
奈良市の目抜き通り・三条通りにちょっと偏屈ぽい酒屋があり、そこはほとんど新潟の酒オンリーで扱っていて(当時はまだ奈良の地酒があまり高い評価を受けていない頃だったのだが、今も新潟オンリーなのだろうか)そこで「鮎正宗」大吟醸の500mlのやつを買い求め、ホテルの客室で1晩で空けてしまったことがある。まだ地酒に真剣に取り組む前の話なので詳しく論評はできないが、とりあえず旨かったことだけは確かだ。
他にもそのネーミングゆえ、鮎料理の店なんかで置いているところがちらほらあるようだ。しかしこの『あゆ』ってネーミング、現在ある意味もっとも時代の最先端を行っている気も。
前置きが長くなった。飲みました。旨い! これも新潟酒のオフィシャルイメージ=辛口ではなく、ボディー豊かなどちらかというと甘口である(でも全然ベタベタしてない)。そしてこれは新潟酒の特長、スッと切れていく(後味がきれい)。タイプとしては「〆張鶴」あたりに近いかな。実質蔵元直送のようなものなので管理がバッチリだったこともあるけれど、それにしても見事な出来である。燗をつけても味を損なわれることは全然ないが、どちらかというと少し冷やしてぐいぐい飲みたい感じ。平尾店長さん、ありがとうございました。
越の誉 酒母四段銀
日本名門酒会所属として地酒ブームを陰ながら牽引してきた蔵元。名門酒会系って最近は全然目立たなくなってしまった蔵元も多いし、そうでなくとも最近のブームは希少価値の高い蔵元ばかりにスポットが当たる傾向にあるので、ここなんかもメディアで取り上げられる機会はあまりないような気がする。しかし、酒造りの姿勢の正しさは折り紙付き。もうずいぶん前になるが地元柏崎で飲んだ「酒楽(さかほがい)」は旨かったなあ。
さて、ラベルには「越の誉Cup」とだけ書かれているがキャップには「酒母四段銀」と。同社の最安価格帯商品でありながら普通酒の名品として(一部で)知られるブランドである。つまり中身は1升瓶の普通酒と同じものということだろう。
ここの普通酒は今回初めて飲んだんだが、うーん、旨いねえ。見事な旨口に仕上げてある。あんまり旨いんで常温で1本空けてしまったが、燗つけてもいいかも知れない。
これの1升瓶ってたしか1,602円くらいだったと思う。新潟の普通酒って相場より高いものが多いけどこれはまったく適正価格。それにしても普通酒マニアのみなさん、普通酒なんてみな同じ≠ネんて絶対に思わないこと。銘柄は慎重に選ばなきゃダメだよ。
緑川
小出町の「緑川」といえば近年その評価をますます上げてきた老舗蔵である。着目すべき点は普通酒に非常に力を入れている点で、普通の普通酒(なんじゃそりゃ)の他に熱燗専用酒の「緑川正宗」なんてのも最近出した。世間にはアル添酒を酒と認めない御仁もずいぶん存在するようだが、現時点でアル添酒が消滅することが市場原理上考え難いことを考えるに、普通酒の酒質を向上させるという蔵元の姿勢には敬意を払わずにいられない。ここの普通酒、酒販店での評判もきわめていいようだ。
静岡県のネット酒販の雄、『銘酒市川』さんもここの普通酒に惚れこんでいて、ついにはカップ酒を仕入れて強力にプッシュしている。ネットでもケース(30ヶ)売りとかしているようだが、あんまり仕入れすぎて地元で売る分がなくならないようにお願いしますね(あと、「正雪」のカップ酒も売ってくれるといいと思うのですが)。
最近拙サイトの掲示板でも「緑川」のカップ酒が話題に上がるようになったため、こうなったら小出まで行って買ってこよう(ついでにラーメンでも食ってくるか)と思い立った次第。
JR小出駅には一応キオスクがあるが、ここで扱ってるカップ酒は「吉乃川」と「菊水一番しぼり」のみ。一概に新潟県内のキオスク、ほぼ「吉乃川」が制圧している。
小出の市街は駅から魚野川沿いにちょっと歩き、橋を渡った対岸にある(特に雪の残っている季節、橋上からの眺めは絶景)。数軒ある酒屋にはさすがにどこも「緑川」を前面に据えてディスプレイしている。が、ことカップ酒を購入するとなるとむしろ、小出駅前の酒屋さんが便利である。カップ酒は他にも「長者盛」など数種を扱っているし、店頭の自販機で「緑川」普通酒の4合瓶を売ってるのもグッドだし、店のおばちゃんも人がよさそうで言うことなし。
このカップ自体は緑川酒造のオリジナルではないようで、ニューカップ・ニイガタ≠ニ刷られた下に製造者のシールが貼られている。カップの裏側には新潟県酒造組合とあるので、組合共通デザインのカップなのだろう。面白いのがよく1升瓶に貼られている証紙(正式名称なんでしたっけ?)が貼られていること。カップ酒でこんなの初めて見た。値段は税込250円。『銘酒市川』さんでは245円で売ってるみたいですね。
さて、今回購入(2002年3月)したカップ酒は製造(出荷)してから2か月半経過している。新潟なら冬場は店内でガンガン暖房たくだろうし、そういう状況下で2か月以上置かれた酒である。ある程度の味落ちは仕方ないと覚悟の上で飲んだのだが・・・旨い!
常温で飲むと一瞬、そのあまりのフルボディぶりにたじろぐが、二口、三口と飲み進むうちに心地良く感じるようになる。キレが良いから濃醇なのが気にならないのだろう。
冷やでも十分旨いのだが、驚くべきは50℃くらいに燗をつけたとき。その味のふくらみは奇跡的ですらある。生もと・山廃でなくてもこんなに燗上がりする酒が造れるのである。
値段ははっきりいって高い。カップ酒としては純米酒が買える価格である。しかし、この味を常にフレッシュな状態で実感するにはカップ酒というのは実に魅力的といえよう。今度また魚野川べりに腰を下ろしてゆっくり飲んでみたい。湯煎用の魔法瓶持参で。
朝日山
世の日本酒ファンには「朝日山」と「久保田」が同じ蔵元によるものであることすら知らぬ人も多いだろう。それほど「久保田」のブランドイメージが独り歩きしてしまっている。日本酒の世界においてこれはかなり切実な問題で、例えば「十四代」といえばいまや日本酒ファン垂涎の幻の酒だが、同じ蔵元による「朝日鷹」という地元銘柄では今でも糖類入りの酒が造られているという事実を『日本酒評論家』の皆さんは誰も語ろうとしない。さて「久保田」、蔵元の懸命の努力により『日本一手に入りやすい幻の酒』―「越乃寒梅」のような事態は免れている。販売店が限られているので変なプレミアもあまり付いていないしね。 一方、こちらの「アサヒカップ」は長岡周辺ならどこでも手に入る。緑を基調としたすっきりしたデザイン、味も新潟酒らしいすっきり端麗である。個人的には少し物足りない味だがね。
新潟県人は日本酒たくさん飲むから酒質もベタベタしない端麗辛口になったという話を聞いたことがある。まあ、カップ酒てのは一度に何本も飲むわけじゃないからも少し味がある方が良いと思います。
天神囃子
きものとへぎそばで有名な十日町の地酒。
十日町には駅から徒歩5分くらいのところに『クロス10』という観光物産館(一応道の駅≠ニして登録されているが、普通道の駅ってもっと辺鄙なところにあるからなあ)があり、そこでは十日町近辺のカップ酒をばっちり売っている。新潟県がさすがだなあと思うのは駅からほど近いところにこういう物産館があり、ちゃんとカップ酒を売ってるところ。地元の酒に対する愛情と自負が強いのだろう。それに比べて静岡県なんかは銘醸地といっても、カップ酒買おうと思ったら命がけだもんなあ(嘘)。
さて、この「天神囃子」、どこかの酒屋HPでは普通酒も限りなく吟醸酒に近い造り≠ニいうようなことが書かれていた。ちなみに値段は『クロス10』で買うと230円(税込み)、一般には210円くらいで売られているようだ。
さて、限りなく吟醸酒に近い味を期待してぐいっと飲んでみたが・・・ちょっとイメージ違うなあ。濃醇。ならば燗つけてみよっと。おっと、このほうが旨いぞ。結論。燗向き。
苗場山 別撰
こちらも『クロス10』で購入。十日町からさらに山奥へ分け入った津南町の地酒。
カップ酒のちょっとした楽しみとして、ラベルの裏にちょっとした絵だの文字だのが写真だのが印刷されてることだろう。この「苗場山」にも裏ラベルに津南の民謡の歌詞とイラストが描かれている。
正直新潟には山のつく銘柄がいっぱいあってどれがどれだかよくわからなくなることがある。この「苗場山」って有名だったっけ?たぶん有名じゃないよな。でも・・・これ旨いです。むしろこちらのほうが吟醸酒に近い感じ。
値段。『クロス10』価格で220円。ということは定価は200円くらいだろうか。
金星 北雪
2001年6月、佐渡に渡りカップ酒4本購入してきた。
佐渡の日本酒事情について簡単に触れておくと、今でも6社が操業しており、島内であればどの銘柄も簡単に購入することができる。スーパーなんかにおいてある日本酒は島内のものが圧倒的に多かった。あと、自分の探した範囲では三増酒は見かけなかった。カップ酒については両津港の客船ターミナルの土産物屋であらかた入手可能だが、市中で買うより値段は若干高くなる。今回は買ってこれなかったが、ここで紹介する以外の2銘柄、「天領盃」「菊波」のカップ酒も存在する。
さて、4本のカップ酒を同時に飲み比べてみた。無論販売店での管理状況による味の変化はある程度あろうが、それぞれの味の特徴はかなり正確に比較できたと思う。
まず「北雪」。カップ酒でなければなにも佐渡まで渡らなくてもどこでも買うことができる、県内最大手。「金星」ブランドがレギュラーの普通酒のようだ。
カップにも辛口と書いてあるとおり、たしかに辛口なのだが・・・ちょっと癖が強い。雑味といってもいいかもしれない。4銘柄中マニアの評価第3位。
佐渡 真野鶴
真野町といえばずいぶん前にアルコール共和国≠宣言した。もうこちらはすっかり忘れていたが、今回訪ねたら相変わらず共和国は存続していて、町役場は総理府≠ニ呼ばれていた。内閣府でないところがミソ。省庁再編は行われてないらしい。
さて、「真野鶴」といえば以前から結構名の知れた銘柄ゆえ期待して飲んだのだが・・・これちょっとダメ。たいへん失礼な言い方をすれば淡麗辛口の典型的失敗例=Bたしかに辛口だしライトに仕上げているのだが、五味のバランスが悪くてちょっと薬っぽい味になってしまっている。残念。
真稜 佐渡金山
もうひとつ真野町にある蔵元の酒。佐渡金山というのはちょっと大袈裟なネーミングだな(金山といえば相川だとばかり思っていたが、真野にもあったらしいですな)。
4銘柄中僕がいちばん気に入ったのがこれ。正直地味である。やはり淡麗辛口なんである。が、「真野鶴」とちがってバランスがとてもいいため、いくらでも飲めそう。ある意味新潟酒に対する一般的なイメージにいちばん近い酒といっていいかもしれない。
金鶴
この銘柄は初めて知った。島内の酒でも最もマイナーといえるだろうか。もちろん両津の客船ターミナルで買えるけれど。たしか「北雪」や「真野鶴」に比べて10円安かった。
この酒もファーストインプレッションはとても良かった。少し冷やして飲んだのだが、味のバランスが良くコクもあり旨いと思った。が、温度が上がって飲み進むにつれ、だんだんしつこく感じるように。案外燗つけるといいかもしれないな。
今回は「東北泉」とか「〆張鶴」といった、カップ酒の逸品を飲んだ直後だっただけに全体的な評価は辛くなってしまったのはやむないか。しかし佐渡はカップ酒王国(あ、共和国か)、是非自分の目で舌でお確かめを。
〆張鶴
村上の有名酒。新潟酒は相変わらず「越乃寒梅」「雪中梅」にとんでもないプレミアがついているが(県内ならそんなことないかと思ったら状況は県外と一緒)それなら「鶴の友」やこの「〆張鶴」などは質的にプレミアがついてもいいもんだと思うのだけれど今のところそういう動きなし。ありがたい。
しかしカップ酒となるとどこでも買えるというわけではないようだ。一説によると村上駅のキオスクでしか売っていないという話もある。実際僕が買ったのも村上駅のキオスクだったわけだが(220円)。
最近は酒自販機がものすごい勢いで撤去されており、必然的にカップ酒を買う機会も対面販売という形がほとんどとなる。そうなるといつ、どこで<Jップ酒を買うかというのはその酒を評価する上で重要なファクターとなってくる(酒ってのは味が良けりゃあいいってもんじゃない、と個人的には思う)。で、何を言いたいかというと、僕が「〆張鶴」のカップ酒を買い求めたのが平日の昼下がりだったわけで、こんな時間帯に日本酒買うやつはろくなもんじゃないという視線が売る側から発せられているとこちらも滅入ってしまうわけである(そうでない人たちもこれまで沢山いたが)。
「〆張鶴」のカップ酒はたしかに旨い。ボディーがしっかりしていて飲み応えがある。しかし、買ったときの状況なんかを考え合わせろとどうしても評価が下がってしまうんだよな。
麒麟山 クイーンひとくち
しっかりした酒質で通人気の高い蔵元。これのカップ酒を横浜市上大岡の酒屋の自販機で発見。ここの普通酒はよそよりちと高いが、カップ酒も230円であった。
それにしても、なんですかねえこのネーミング。ひとくちというのはわかるとしても(ただしさすがに一口では飲めない)、クイーン≠フ意味するところがどうしてもわからん。一応推測できるのはクイーン≠ニいうのは酒を飲むときの擬音語というところか。岡山には「ぐびっ」という名のカップ酒あるし。
さて、ここの蔵元では「伝辛」という酒が有名だが、このカップ酒も辛いぞ。しかし嫌な辛さじゃないし雑味もない。製造が1999年11月、これを書いてる時点で4ヶ月経過しているが味が崩れてない。これは造りがしっかりしてるからだろう。
なお、見づらいのでアップするのはやめたんだが、ラベルの裏にも水墨画風の絵なんかが描かれている。
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