京都府
いうまでもなく伏見という大生産地を抱えているわけで、京都の酒=伏見酒というイメージを持ってしまう。が、考えてみると京都府は北は日本海に面しているわけで、当然日本酒も多種多彩であるといえるのではないか。まだ踏査しきれていないけれど。
月桂冠 ザ・カップ
日本酒界の巨星、月桂冠のカップ酒ゆえザ<Jップを名乗ることに全く異議はない。 個人的には、月桂冠の大衆酒のアイテムの中では「キャップエース」という、例のプラスチックの徳利型をしたあれこそ最も優れた商品だと思っている。西日本ではあれが自販機で売られているケースが多い。実際本当に味わい深い、旨い酒だと思う。ナショナルブランドだからといって安易に批判する連中は一度飲んでみるがいい。全国の、真面目に造られたカップ酒でも月桂冠を超えることができないものは沢山ある。
この「ザ・カップ」については200ml入りというのがなんか引っかかるんである。上撰はアルコール分15度、佳撰は14度というのはまあいまどき珍しくもないのでいいとして、無理に200ml入りにする必要があったのか。そんなことしなくても味のわかる人はあちらじゃなくて(あえて名は伏す)こちらを選ぶのに。カップ酒の最も美しいフォルムは1合カップ、というのがあくまでマニアの持論である。
上撰に関しては味は文句なし。燗つけるとなおいいような気がする。
※2003年頃からラベル一新、本来の月桂冠ブランドを前面に押し出したデザインになった。この会社、不気味な着ぐるみのCM流したり横文字の商標を導入したり、ちょっと奇抜なことをやる一方でこういう日本酒本来の雰囲気を持たせた商品を出すあたり、なかなか一筋縄では行かない感じがする。
それはそうと最近の「月桂冠」、糖類無添加であることをしきりに強調している。将来的に“清酒”の無糖加化・純米化が進んで行くという希望的観点からすれば、業界のリーディングカンパニーがこういう行動をとることは、「菊正宗」や「松竹梅」のような時代に逆行するメーカーとの差別化を図るという点で決して無意味ではないと思われる。
オダキューカップ 天下の険
わざわざ改めて採り上げるような商品でもないが、今回初めて飲んだので一応ご紹介。
小田急線各駅ならびに近隣土産店等で売られている、「月桂冠」製の紙カップである。私は小田原駅改札外の土産店でゲット。ちなみにここ、今春までは地元の「智恵袋」のカップ酒が置いてあったが直近酒造年度に造りを休んでいるため現在入荷なし、代わりに「曽我の譽」カップが売られるようになっている。
さてこの「天下の険」純米酒でアルコール分13度、248円。
この手の薄い純米酒については、かつて地方の某蔵元のものを飲んであまりの不味さに吐きそうになった経験があるため正直期待していなかったのだが・・・さすが「月桂冠」である。一口目は若干もっさりした印象を受けるのだが、二口目以降は薄さも感じず旨味も十分乗っている。たいしたものだ。あと値段が10円くらい安ければベストなのだが。
仙界
京都駅の新幹線コンコースで偶然見つけた伏見の酒。でも関東ではほとんど名を聞くことのない銘柄である。
値段は失念してしまったが230円くらいだったと思う。上撰で駅売りということを考えれば妥当な線だろう。ただし、ここの蔵元が三増酒造ってるかどうかは残念ながらわかりません。でも珍しいのでとりあえず載っけておきます。
面白いのはカップ酒でありながら日本酒度・酸度・アミノ酸度をきちんと記載していること。商品に対する蔵元の自信が感じられる。実際飲んでみて結構いけると思いました。ちょいと甘味を感じるあたりは伏見酒のなせる業だろう。
キャップにはCupper(カッパー)≠ニある。そういえば伏見にはカッパでおなじみのメーカーがあったような気がするが、ちょっと茶化してるようで可笑しい。
※2004年現在、伏見酒造組合の名簿からは消えている。以前より休造との噂は耳にしていたが、廃業ということか・・・。
福知三萬二千石
名のとおり、福知山の地酒。キオスクで売ってた。ゴテゴテした写真のラベルとシンプル極まりないキャップとのアンバランスが面白い。
で、味は普通でした。本醸造らしい味といえばよいのでしょうか。実はこれを買い求めた日、福知山駅みどりの窓口できっぷを売っていた駅員のおねえさんがとても美しい人で、そちらの印象ばかり強く残っているもんで、酒の印象あまり残ってないです。すみません。
※「全国酒類製造名鑑」(2003)では製成数量欄が「不明」になっている。こういうケースではえてして自醸であることが疑問であることが多いことは一応念頭に置く必要があろう。
(左)白嶺 日本三景 天の橋立 (右)与謝娘 宮津の詩
どちらも天橋立のみやげ物屋でゲットした品。共に230円だったが、観光地ゆえ正価は210円くらいかも知れぬ。
左「白嶺」はどちらかというと「酒呑童子」銘で知られる純然たる宮津の地酒。うちの職場の近くの飲み屋にも置いてあります。
右「与謝娘」はちょっと山の方に入った加悦(かや)町の酒で、糖類無添加をアピールしている。加悦もSL広場があったりでそれなりに面白そうなところだがなにぶん交通アクセスが悪い。今回はカップ酒ゲットは無理かなと思ってたら天橋立にあった。ラッキー。
さて、2つを呑み比べてみました。「白嶺」はどっしり派、「与謝娘」はあっさり派。この2つのみの比較でいうなら、「与謝娘」のほうが旨かった。
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