高知県
2002年5月、県内再調査。きっかけはあの「司牡丹」が三増を止めたとの情報をキャッチしたため。前回高知を訪れたのが2000年11月で、その時はまだ三増酒が出回っていたのだが、直後から止めたようだ。
ところが高知訪問の直前、当ギャラリーに掲載していた「土佐路カップ 金撰」が三増であるとの情報が(ワンカップ大関氏より)。結局僕は滞在中に確認できなかったのだが、大関氏が掲示板に証拠物件をアップしてくださったので安心して削除しました。にしても、「金撰」は従来無糖加だったはず。事情はあるにせよ、大手が品質の底上げに力を注ぎ始めたのにこんなことでは・・・。
さて、「司牡丹」が糖類廃止に踏み切った中でかのライバル会社がどんな行動に出るかと思ってたら、早くも動きが・・・。
酔鯨 グリーンカップ
「酔鯨」といえば高知の吟醸蔵として全国にあまねく知られている。余談となるが僕の職場にほど近い酒屋に「酔鯨」の純米吟醸生酒の300ml瓶が売られていて、現在の前の前の部署にいたときは職場が離れの建物だったもので、たまに夜一人で残業なんてときに9時くらいになると職場を抜け出して酒屋にのこのこ出向き、この「酔鯨」とつまみを1、2品買い求めて職場で独宴を開いたものだ。「酔鯨」の純吟は劇的に旨いというわけではないけれど、飲めば飲むほど味わいが深まるという、テーブル日本酒として申し分ない存在である。
さて、そんな「酔鯨」であるが、普通酒となると関東ではまずお目にかかれない。なにせ吟醸酒比率が7割にもおよぶ蔵元であるからやむを得ないだろう。かといってこの普通酒、地元でも簡単に入手できるというわけではない。なにせ高知は「土佐鶴」と「司牡丹」がとてつもないシェアを誇っている。このカップ酒も本当に見つけ出すのに難儀した(2000年11月、なぜかお隣の春野町で発見)。カップ酒は2種類出しているようだが、佳撰クラスでも糖類入れてないのは立派。値段は190円。安い!
さて味。さすがは酒飲み王国高知の酒とあって、余計な香りや味はついてない、言うなれば水口の酒といえるだろうか。その代わりいくらで飲めそう。その辺りが若干評価の分かれるところとは思うが、しかし、純米吟醸酒ほどではないにせよ飲めば飲むほど味わいが深まるという点は同じ。やはり銘酒である。
土佐司牡丹 ほろよいカップ
前にもどこかに書いたと思うが、「司牡丹」といえば僕の地酒遍歴のスタートとなった酒。一昔前なら東京の(あまり本格的でない)飲み屋とかで「司牡丹」を注文するとふーん、こいつできるじゃん≠ニいう顔をされたものだ。
その後「酔鯨」だの「玉の井」だの「美丈夫」だのを知ってしまい、しかも当の「司牡丹」の最安価格帯のものが三増であることを知ってからはしばらく疎遠になっていたのだが、2000醸造年度より糖類添加を廃止した由(蔵元HPに書いてあった)、かつての恩義もあるし駆け付けねばならぬと思った次第。
さて、「司牡丹」のカップ酒は間違いなく高知県内で最も入手しやすい。なにせ自販機売りとかもいまだにガンガンやっている(上記「土佐路カップ」の自販機がことごとく撤去されてたのとは対照的)。御上の命令に従わぬあたりはさすが土佐のいごっそうである。
で、飲んでみました「土佐司牡丹」(以前三増だったアイテム)。店売り価格は税抜き195円。うーん、「酔鯨」のカップ酒の味を知っている身としてはやや苦しいかな。たしかにオフィシャルイメージどおり辛いは辛いのだが、雑味がちょっと気になる。燗をつけて飲むとイメージ変わるのかもしれないが、駅のベンチで飲んだため燗つけるわけにもいかず・・・。
※2005年5月、川崎さいか屋デパートの酒売場にあるのを発見。久しぶりに買って飲んでみる。なんか、3年前に比べてとてもスッキリ、きれいな酒質になったように感じられた。自分の中ではあの当時以上に普通酒への嗜好が強まっているので、実は単に私の好みの変化なのかもしれないが。キリっと辛口、常温で旨い。
土佐鶴 良等 青
永遠のライバル「司牡丹」が糖類添加を廃止、とあらば「土佐鶴」がどう対応するのか興味津々だったのだが、さすがというか、既に対応済であった。
この「良等 青」ブランドはかつて三増だったはずなのだが、今回(2002年5月)の探訪時には既に糖類無糖加となっていた。ただし、「司牡丹」とちがいこのメーカーの公式サイトでは糖類添加を止めたとの記述はないので、本当に廃止したかの確証はない。ただし少なくとも店頭に出回っている商品は(最安価の紙パックも含め)全品無糖加であった。
さて、あちら「司牡丹」は紙カップ、「土佐鶴」はガラスカップ(180mlの箱型紙カップはある)、ただし値段は同じく195円(税抜)。ついでにいうと味も同じくというか・・・まあつまり、今ひとつということです。こちらも燗つけて飲むと違うのかもしれないが、こちらだけ燗を試してみたら「司牡丹」への義理を欠くことになるし・・・ま、両者とも今後の品質底上げに期待、ということで。