石川県
 2000年前後の山廃ブームは一段落、その後福光屋さんの純米蔵宣言≠ネどあったが、今も石川県酒の代名詞的存在になっている「菊姫」は相変わらず佳撰クラスの普通酒に糖類添加、お隣の県の「立山」も糖添やめたことだしそろそろ考えてほしいなぁ。

加賀鶴
 加賀百万石の歴史と共にある超老舗・やちや酒造のカップ酒。
 私が以前金沢を何度か訪れたときは、このカップ酒の存在は確認できなかった。「dancyu」2004年3月号の谷本亙氏のカップ酒特集記事でも「加賀鶴」は登場していない。
 では私がどこでこれをゲットしたかというと、三重県四日市、マックスバリュ(ジャスコ系のスーパー)です。なんでそんなところに行ったかはさておき、ここにはなぜかカップ酒がとっても充実、地元の「宮の雪」や「翁」はもちろん、全国の微妙にマニアックなカップ酒が7〜8種類置いてあった。その多くは拙ギャラリーでは既掲載済だったり基準を満たしていなかったりで、結局「加賀鶴」だけを買って帰るという、なんだかヘンな結果とあいなったわけだが。でも考えてみるとここの「加賀鶴」って4合瓶の商品とかも、思わぬ土地のスーパーでよく見かけたりするものである。
 値段は203円、購入の5か月前の出荷品。かなり酒に色がついている。
 さて、まず冷やで。なかなか旨味の乗った、いい酒だと思う。若干の老ねが感じられたのは管理状態のせいだろう。
 燗もつけてみたが、特に味わいに変化はないもよう。ということは、どの温度で飲んでもOKということかな。



福正宗 黒ラベル
 左の画像は本醸造規格時代のもの。アルコール分14〜15度、度数低い割には上手く造られていて、冷やで飲むといい感じだった。。
 さて、純米蔵宣言′繧Q年、ようやく純米「黒ラベル」を手にすることができた。ちなみに購入場所はJR富山駅構内の、ますのすしでおなじみの駅弁屋「源」。富山県産酒「立山」「若鶴」に混じって堂々と売られている。「福正宗」自体、富山県内でいちばんよく見かける石川県の酒といっていいだろう。
 さて、いざ購入した純米「黒ラベル」のラベルとキャップを本醸造時代と比較してみる。キャップは本醸造≠フ箇所が純米≠ノなった以外は変化なし(→参照)、ラベルは原材料表示から醸造アルコール≠ェ消えたのは当然として、一番重要なのはアルコール度数、13〜14度に下げられている。あくまで個人的見解であるが、アルコール度数13〜14度というのは、まともに飲むことができるギリギリの薄さである。特に純米酒でこの手の低アルコール(とは呼ばないだろうが)酒を飲まされて、薬みたいな味で閉口した経験がある。福光屋さんについては旨くて軽い¥ヵト酒造りを目指しているということだし、本醸造時代から値段を上げずに原料の底上げを図っているわけだからやむを得ないことではあろう。
 いよいよ純米「黒ラベル」を口にする。うーん、やはり個人的には軽さよりも薄さが気になるところである。酒だけで飲む分にはこれでいいのかもしれないが(カップ酒ということを考えればそれもよし、か)何かつまみながらだと酒の味が負けてしまうなぁ・・・と冷やの「黒ラベル」を飲みながら考えていた。ところが。
 試しに燗をつけてみたら、きれいに化けたのである。常温では感じることができなかった豊かな甘味が前面に出てきて実に旨くなる。この度数でこれだけの旨味を出せるのはさすがとしか言いようがない。これは絶対燗向きだ、と思う。



日榮 菊酒
 それにしても件の商工ローンのおかげでここは大迷惑だろうな。もちろんこちらの方が歴史は断然古いです。
 さて、山廃にシフトしたことにより商品のラベルも一新したのだが、前のラベルが好きだったんだよなあ。金色の地に明朝体で『日榮菊酒』でビシッと書かれていて、いかにも金沢をイメージさせるデザインだった。こうなるなら買っときゃよかった。
 さて、山廃造り・アルコール分14〜15度・200mlで200円。悪くない値段である。ぬる燗をつけて飲んだが薄さもあまり感じず、なかなかの味だった。もちろん燗上がりする。 いうまでもないが、金沢近辺では目つぶってても手に入ります。




萬歳楽 匠
 ↑の「日榮」と造りもアルコール分も容量も値段もまったく同じ。完全に互いをライバル視している。
 さて、「日榮」と飲み比べた結果はややあちらに軍配が。「萬歳楽」の方を先に飲んだのだが、飲む順序を逆にしていたら違う結果になっていたかも知れない。このあたり、マニアの舌はいいかげんです。









高砂 I LOVEカップ
 高砂という銘柄を出している蔵元は全国で少なくとも7つあるが(北海道や静岡のが有名ね)この蔵元のある松任市は「天狗舞」「手取川」という強力な2蔵元が存在するので、ここの「高砂」の存在感は薄いといわざるを得ない。しかし「天狗舞」「手取川」の蔵が郊外に位置するの対し、こちらは市街地のど真ん中に風格のある蔵を構えている。
 で、このカップ酒、ラベルも意表をついているがとにかく商品コンセプトがまったく不明。これで内容が悪けりゃ単なるおふざけ商品になってしまうが、210円で糖類無添加、味もなかなかしっかりしているとくれば見逃せない。こういう掘り出し物と思わぬ形で出会えるから、カップ酒漁りはやめられないんである。










菊天女
 輪島まで行ってきました。さすがに遠いねえ。
手広く商売やっとるようです。
輪島市には「能登誉」「奥能登の白菊」といった質的に評価の高い銘柄があるが、この「菊天女」はどちらかといえば大衆路線をひた走っているという感じか。市街の蔵元の中ではもっとも奥まったところに蔵がある(もうひとつ「末廣」という銘柄を出す小さな蔵元がある。ここなんかかなり通受けしそう)んだが、ちゃんと自販機が置いてありカップ酒も売られていた。
 ただし、カップ酒は2個1セットの販売でしかも佳撰(2個400円:三増かは不明)は売り切れ。やむなく上撰(2個490円)の方を買った。一応しっかり冷却状態で売られていたわけだが、その割に味は・・・まあ、田舎酒の荒々しさと表現すれば良いのだろうか。金沢近辺の洗練された酒質とは別物だな。
※委託醸造に切り替わったとの情報あり。



能登ちょんがりぶし
 輪島駅の売店(まだ鉄道が通っていた頃)で珍品を発見。カップ入り麦焼酎である(220円)。買い求めると「焼酎ですけどいいですか?」とおばちゃんに聞かれた。もちろんOKですよ。
 さて、造っているのが珠洲市にある日本醗酵化成なる会社。名前から判断するに甲類焼酎を主力商品としている会社だろうか。ただ、昭和59年醗酵、じゃなくて発行の『焼酎全蔵元全銘柄』(主婦と生活社)にはこの会社は掲載されていない。先日発売された『焼酎楽園Vol.2』には焼酎を生産している都道府県の一覧が出ていたが、やはり石川県は載っていなかった。能登半島の先っぽにありながら『日本』を名乗っているのもすごいが(珠洲市のみなさんゴメン)『飲む人の健康を考え品質本位』というキャッチも泣かせる。
 九州あたりの旨い麦焼酎と比較するのは酷なのだが、この「能登ちょんがりぶし」も旅先でちょっと気軽に飲むには十分いけるレベルにはある、と申し上げておこう。常温よりも冷やして飲むと旨いよ。
 この会社の焼酎は、横浜あたりでも時折見かけることがある。





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