※下表では「糖類・酸味料入り」となっている「北の錦」、2007年現在全量特定名称にシフトした由(酒道楽氏からの情報)。
2000年8月6日から13日にかけ、北海道における日本酒販売事情を見てきた。
北海道には現在、自社醸造を行っている蔵元(中には蔵元≠ニいうより工場≠ニ呼ぶ方が良さそうなところもあるが)が13ある。その13の蔵元の所在地を全部訪ね、そこの酒がどのように売られているかを調べたうえで実際に買って飲んでみる、という行為を繰り返してきた。
一応お断りしておくが、僕は蔵元を直接訪問することはしない。たしかに蔵元を直接訪ねれば目的の酒は簡単に手に入るだろうし、しぼりたての酒を試飲させてくれたり他にも貴重な話を聞けるかもしれない。でも、それでは地酒の真実≠知ることはできないと思う。その酒が地元にどのように浸透しているかを知るには酒販店(それも地酒専門店のようなマニアックな店ではなく、一般大衆が気軽に購入できる店―そういう意味において、酒ありスーパーやコンビニ、それに量販店の存在は今や完全に軽視できないものになっている)の棚を眺めるのが一番である。大体、訪ねた蔵元の酒のことをシビアに批評することができるほど僕はドライではない。
これまではひとつの地域の全蔵元の酒をトータルでチェックするということはなかなかできなかった。幸い北海道の場合蔵元の数が13と手頃であることに加え、その所在地も比較的交通の便が良いところばかりなので(車を運転しない僕にとって、このことは非常に重要である)全蔵元の酒完飲≠フ地に選んだわけである。
さて、当然拙サイトの性格からして、僕のチェックの主眼は、廉価な酒(当然主に普通酒)がどのように売られているか≠ニいうところにある。大吟醸が旨いかだとか、地元で栽培した米を使っているかだとか(この点については若干興味はあるが)ということについては以下一切触れないので念のため。
それではまず、各蔵元の特徴をまとめた一覧表から。
| 所在地 | 社名 | 代表銘柄 | 糖類添加 | カップ酒 | 今回飲んだ酒 |
| 栗山町 | 小林酒造(株) | 北の錦 | 華紋(佳撰) 酸味料入り |
本醸造・三増酒 | 華紋カップ |
| 旭川市 | 高砂酒造(株) | 高砂、 国士無双 |
旭高砂(1升瓶のみ) 酸味料なし |
− | 黒松高砂(上撰) |
| 旭川市 | 合同酒精(株) 旭川工場 |
大雪乃蔵 | − | − | 純米生貯蔵酒 |
| 旭川市 | 男山(株) | 北海男山 | − | フラワーカップ(上撰) シリーズカップ(佳撰) |
シリーズカップ |
| 根室市 | 碓氷酒造場 | 北の勝 | 大海(佳撰) 酸味料入り |
鳳凰(上撰) | 大海 |
| 釧路市 | 福司酒造(株) | 福司 | 佳撰(1升瓶のみ) 酸味料なし |
上等酒(上撰) | 上等酒カップ |
| 札幌市 | 日本清酒(株) | 千歳鶴 | 紙パック・カップ酒 (低アルコール品) |
特定名称酒から三増酒まで各種 | 北天(上撰) |
| 増毛町 | 丸一本間(名) | 国稀 | 佳撰(1升瓶のみ) 酸味料なし |
上撰 | 上撰カップ |
| 新十津川町 | 金滴酒造(株) | 金滴 | ごく一部の商品に | 金冠フラワーカップ(本醸造) 瑞鳳グリーンカップ(佳撰) |
大吟醸「夢滴」 瑞鳳カップ |
| 倶知安町 | (有)二世古酒造 | 二世古 | 佳撰(1升瓶のみ) 酸味料なし |
− | 普通生酒 (糖類無添加) |
| 札幌市 (工場は小樽市) |
北の誉酒造(株) | 北の誉 | 紙パック(低アルコール品) | 本醸造・銀ラベル(佳撰) | 銀ラベルカップ |
| 小樽市 | 雪の花酒造(株) | 小樽港 | − | − | 吟醸 |
| 小樽市 | 曲イ田中酒造(株) | 宝川 | 佳撰 酸味料入り(だったと思う) |
− | 醇良小樽(上撰) |
それでは、北海道の日本酒事情について、思いつくまま挙げていこう。