未来の風車は?
現状の風車の技術的問題点について 取り上げてみます。
そしてこれらより風車の未来を語ってみましょう?
「風がないと発電できない」当然といえば、当然ですが、では、なぜ風は 発生するのでしょうか。
教科書によれば 風とは太陽により暖められた 地表面の温度差、大気の対流により発生します。
逆に言えば 太陽がある限り 風は発生するのです。
がしかし 弱い風は利用価値がありません。つまり 強い風が必要なのです。
強い風を作り出すにはどうしたらいいのでしょうか?
温度差を作り出す
風を集める
以上が考えられますが
人工的に温度差を作りだすためには地表面の改造になるわけですがそれは大規模なものは環境を破壊します。
ビル等を利用して 風を集めるという方法もあります。
逆に 常に強い風が 年中吹いている場所はないのでしょうか?
そうです ジェット気流です。これは 地球の大気の対流が じゃまされることなく回っている場所です。
これを利用する 風車はできるのでしょうか?
「風のふくまま」とは 予想できないことを意味しますが 風は予想できるのでしょうか?
技術的には ある程度まで可能です。
現状は 1年間のデータを収録し それにより 年間発電量を予想しています。
ヨーロッパの研究によれば その誤差は 6%以内だそうです。
また、各種シュミレーション(WAsP等)により その側の風況データより その近くの年間発電量を予測します。
では、天気予報のように 風予報ができないのでしょうか?
技術的には 可能ですが 社会がそれを求めていないため 今は不可能です。
そのコストに見なった 見返りがなければ経済は動きません。
瞬間的、短期的、長期的なものと分けなければなりません。
瞬間的(数秒のオーダ)な対策として 可変速にして風エネルギーを運動エネルギーとする方法や、風車を大型化、多数建てる等の対策があります。
では 短期的(1時間から1日)には風のない時にエネルギーを蓄えるのも一つの方法です
エネルギーの貯蓄方法を思いつくまま 書いてみました。
もう一つの方法として、風のない時には 生産活動を行わないという方法もあります。
例えば 灌水ポンプがそうなります。
未来の工場は ロボットが風のあるときに 工業物を生産するかもしれません。
(風のある日とない日で 電気料金が異なる または風の強いところに工場を建てる)
音がうるさい
風車は、風の中で回るため 風きり音がします。
また、増速機の音もします。(ギアレスはしませんが...)その他にインバータの音がするものもあります
これらは 回転というエネルギーを使用しているためです。
今やられている 音を小さくする技術としては 以下のものがあります
回転数を落とすのが 一番有効的ですが 回転数を落とすと 一枚翼あたりのトルクが増えます
よって 効率が落ちてしまいます。
逆に 家庭用に回転数が低いものが作れないかと思っていましたら 牛山先生が作ってしまいました...
風車は 大切な観光資源を食い荒らすといわれています。
大自然の(風が吹く場所は 人が住んでいないところが多いですが)中に かなり目立つ風車を建てることが問題です。
もっと広いところがないかと考えると海があります。
これを利用しないわけにはいきません
ヨーロッパでは オフシュアが進められています。
自然相手のため、予想できないことが起こる(台風、雷)
もっと頑丈な 風車を作るべきなのでしょうか?
これは コストとの戦いです。
台風については 台風来るところ向けと 来ないとこ向けで タイプを変更すべきです。
Enerconやtackeは 2種類の風車を販売しています
雷は、翼端に誘雷装置をつけることで解決しています。
値段が高い
これから風車は もっと大型化してゆきます。現状 最大2.5MWぐらいですが
風車の直径と 最大発電力は以下の関係で近似できます(定格風速 約12m/sの場合)
最大発電力(W)=330×直径(m)×直径(m)
直径100mだと 3.3MW 200mだと 13MWとなります。
この200m風車が 5億円とすると 3.8万円/kWとなります。(根拠なし)
設備利用率 40%とすると 年間45000MWh 10年で償却すると
1円/kWとなります。これはかなり安くなります。
これはかなり無茶な計算ですが おわかりのように直径が大きくなるほど 発電コストは安くなります。
風エネルギーは 現状でもけっして料金の高いエネルギーでありません。
北海道電力での風力発電の入札において 8円台/kWがありました。
これで、さらに入札者は儲けがあるのです。
これからの風車(すごい予想 笑ってください)
これからの風車は 海に向かってゆきます。
海は 音がうるさくても 日陰を作っても 目障りでも関係なし となります。
特に音は、回転数と関係するため 回転数を上げ効率の向上が望めます。
大型化を苦しめる問題として 輸送の問題があります。日本の場合 風が吹くところは山間に多く
道がないため輸送費が馬鹿に出来ません。でも 海は自由です。
そして 海からは 直流送電で地上に送られます (マイクロ波という方法もありますが)
送られたエネルギーは 揚水発電等に貯められます。
風は 世界中のネットワークにより 生産量予想され 電気料金が変動します。
日本の場合 気温が上がると 電気料金が上がります。
風がないときは、自分で電気を作るか電力会社から電気を買うことになるので、工場、オフィス、マンション等は 自分の分散型電源を持ち 自分の生産できる電気料金と比較し 電気を自社で作り上げます。
大きな会社は 自社で風力発電を持ち 電力会社に託送を依頼します。
電力会社の主力は、送電になってきます。
結び
最期に、遠い将来(近いかもしれませんが) 化石燃料がなくなる(少なくなる)時代がやってきます。
そのとき、どうやって エネルギーを入手するかは 人類にとって大いなる問題です。
その一つの 技術的回答として 風力エネルギーの未来を考えてみました。
新エネルギーのために雇用が生まれ 生産が行われます。
それよりも いかにエネルギーを使わないようにするか いらないものを作らないか そのほうが 大切だと思います。
風エネルギーもしかりです。
(追記)
もし、風力が火力より安くなれば、当然のことながら みんな風力から電気を買います。その時の予想を追記しました。