2004 No.1

2004年11月18日発行

   支部ニュース 本号の見出し

      ●支部長より
      ●研究室紹介
      ●支部会員の声

      

     日本化学会北海道支部 事務局

        北海道大学大学院理学研究科
        化学専攻内
        E-mail:csjh@nifty.com

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支部Newsバックナンバー/2000〜2002
支部Newsバックナンバー/2003 No.1 No.2


「支部長より」

「日本化学会北海道支部の発展に向けて」

日本化学会北海道支部 支部長
  宮下 正昭 (北海道大学大学院理学研究科化学専攻)

 

 本年度(平成16年3月?平成17年2月)の日本化学会北海道支部長を仰せつかりました。微力ながら支部の発展のため最大限の努力をする所存ですので,会員の皆様のご協力とご支援を宜しくお願い申し上げます。北海道支部は,他の支部に比べ大学数や会員数が最も少なく,また地域の特殊性から法人会員の獲得も困難なことに加え,本部からの支部割当費が実質7%減額されたこともありまして,本年度は非常に厳しい財政運営を強いられております。申し上げるまでもなく支部の活動は全て支部費によって支えられており,その支部費は支部の会員数ならびに法人会員数によって決定されますので,皆様のご理解とご協力なしには到底成り立ちません。
  財政的には苦しい状況にありますが,「科学技術立国」を目指す日本にとって,次代を担う中高生の化学教育や啓蒙活動(出前講義,体験実験,大学への体験入学など)の化学普及事業は支部の最優先事項であるとの認識のもとに,本年度も昨年と同様の予算を組み力を入れております。また昨年度から支部奨励賞ならびに高校理科クラブ表彰などを設け,若手研究者および高校生の育成にも力を注いでおります。
  これまで支部の活動に余り関心を払われなかった会員もおられるかと思いますが,ホームページ上にいろいろな活動やニュースを掲載していますので,支部の活動に積極的に参加していただき,忌憚のないご意見をお寄せいただければと思います。
  北海道支部発展のため会員の皆様の一層のご理解とご協力そして団結を宜しくお願い申し上げます。北の大地から熱いメッセージを日本各地へ,そして世界へ発進できるよう願っております。

 

                                                                  


「研究室紹介」

北海道大学 大学院工学研究科物質工学専攻
材料評価化学研究室 (吉川 研究室)

[所在地] 〒060-8628 札幌市北区北13条西8丁目 材料化学南棟3階

 

[構成]

 教授 吉川 信一 (Shinichi Kikkawa)
  TEL: 011-706-6739 (直通) FAX: 011-706-6739 (直通)
  E-mail: kikkawa@eng.hokudai.ac.jp

  最終学歴: 大阪大学大学院理学研究科無機
          および物理化学専攻博士後期課程修了(昭和54年3月)
  学   位: 理学博士(大阪大学,昭和54年3月)

 

 助教授 田村 紘基 (Hiroki Tamura)
  TEL: 011-706-6741(直通) FAX: 011-706-6740 (材料評価化学研究室)  
  E-mail: h-tamura@eng.hokudai.ac.jp

  最終学歴: 北海道大学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程修了(昭和44年3月)
  学   位: 工学博士(北海道大学,昭和51年6月)

 

 助手 武田 隆史 (Takashi Takeda)   
  TEL: 011-706-6740 (直通) FAX: 011-706-6740 (材料評価化学研究室)
  E-mail: t-takeda@eng.hokudai.ac.jp

  最終学歴: 神戸大学大学院自然科学研究科
          分子集合科学専攻博士後期課程修了(平成12年3月)
  学   位: 理学博士(神戸大学,平成12年3月)  

 

【研 究 紹 介】

 研究室ができて5年目ですが,D3が1名,M2が5名,M1が3名,B4が4名の合計13名の学生諸君が在籍しています.電気,磁気,光,電気化学,生体分子などに感応する機能性セラミックスとなる新しい無機材料の探索研究を行っています.誰も知らない新しい化合物や性質を見つける喜びは,感動です.無機材料を溶液法によって低温合成すると,従来の固相法による高温合成では得られない多様な化合物が得られ,また微構造や形態制御が可能になります.また無機材料の大部分は金属酸化物ですが,金属窒化物には未知の物質や機能性が期待されます.博士課程の学生数が増えるように,大募集中です.
 現在進行中のテーマ例を挙げますが,興味を持って頂ければ見学など歓迎です.

 1. -Feの自己組織化と低温窒化による巨大磁化磁性体Fe16N2の合成

 2. ゲル化燃焼窒化法による磁性半導体(Ga1-xMnx)N
   およびLi添加GaN系化合物の合成と電磁気物性

 3. 窒化物グラニュラー薄膜磁気抵抗体の作製

 4. 真空紫外線励起蛍光体の探索と形態制御

 5. モリブデン酸ゲル化法によるSr2FeMoO6の合成と磁気抵抗効果

 6. アパタイト型希土類ケイ酸塩における酸素イオン伝導機構の解明と燃料電池への応用

 7. 高原子価バナジウムをインターカレーションした 層状二酸化マンガンの合成とリチウム電池特性

 8. 層状複水酸化物ハイドロタルサイトのバイオナノ複合化と生理活性

                                                                   


「支部会員の声」
    

   金澤 豪   教育会員

  (北海道札幌西高等学校教諭)

 大学から離れて、およそ20年の歳月が過ぎました。大学時代に学んだ化学という学問は、日常生活を支える技術の開発に使われるだけのものでは決してありませんでした。学生時代から培ってきた「物事や事象はどのようになっているか、その根本から考えてみよう」とする姿勢のお陰で、常に物事を一から順に考え、企画の目的や意義などを明確に捉えてから話を進めることができるようになり、今では自分自身の基本姿勢となっていると感じています。
  教員という職業を選んだことで、日本化学会北海道支部と連絡することはなくなるのだろうと予想していましたが、かえってその距離は短くなったように感じています。釧路の前任校にいた時は、講演会の案内を送っていただいたり、夏季研究発表会のお手伝いもさせていただいたりしました。4年前に現任校に転勤してからは、化学教育協議会にも加えていただき、支部会からの連絡をいただいたり、生徒たちのために講演に来ていただいたりと、幅広い協力を得られるようになりました。
  近年、高等学校と大学との連携が盛んに叫ばれるようになりました。現代の子供たちは、現時点での興味、関心を中心に物事を見ているようで、他者の得た情報を、自分で得た情報と同等に扱ってしまうことも往々にしてあるようです。情報過多の時代といっても、彼らが情報を取捨選択する能力に長けているわけではありません。偏見や思い込みではなく、自分の肌で感じることから得る経験や感想、生の情報をもとに考えさせることができるとよいと思い、新たな視点での企画をいくつか試みることも相談させていただきました。化学会に所属していたおかげで快諾していただいたものもたくさんあり、たいへん感謝しております。
  今、高大連携の充実に向けて様々な試みが始まったばかりであり、まだまだ手探りの状態が続いています。どのような企画が生徒にとってよりよいものなのか、今何が求められているのか、様々な視点から総合的に見渡し、常に反省、評価を加えながら検討していきたいと考えています。これからも多くの場面でお世話になることがあるかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

    

  大久保 三輪子    学生会員

  (北海道大学触媒化学研究センター )

 こどもを対象としてある保険会社で実施した「おとなになったらなりたいもの」のアンケート結果を見てみますと、ここ数年では男の子のほうで「学者・博士」が上位にランクインしています。日本人が連続してノーベル賞を受賞したことに関連しているようです。スポーツ選手などのように華やかさは一切無いにも関わらず、こどもたちに夢を与えることができたのかと思うと嬉しいものです。しかし、化学に対する負のイメージはいまだに払拭されてはいません。近頃頻発しているテロや戦争に化学の技術が用いられたら…と考えると胸が痛くなる思いです。そんなことから、人々のためになることを「化学」したいなという思いを胸に日々実験に勤しんでいます。
  話は変わりますが、昨年私の所属しております触媒化学研究センターの新棟が建設され、北大北キャンパスに立派な研究棟が完成しました。しかしながら建物は最先端なのですが、窓の外を眺めますとたくさんの牛が草をむさぼっている様子が見えます。まさに北海道に対して抱くイメージ通りの景色があります。この広大な大地からすばらしい研究を世界に発信して行きたいです!!