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     Cosmy☆コズミィ/星空セラピー  No.39    2001.01.26
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    明星
    
    
    冬の気候もただいま真っ盛りと言う季節。
    真っ盛りだなんて、何となく夏のような言い方でもありますが、
    とにかく日本全国ほとんどの地域で冷たい風や大雪、
    そして乾燥などに悩まされる今日この頃です。
    
    空模様はくるくる変わります。
    長く重苦しい雪雲に閉ざされた地方でも、
    時折ふっと思い出したように晴れてくれることもあるでしょう。
    そうかと思えば急に冷え込んで、「昼間の暖かさは何処へ行った!」
    などと怒っている方もいらっしゃいますね。
    
    お天気変化の周期が早まってくると、たとえ寒くても春の兆し。
    来週末には暦の上で「立春」もやってきて、
    木々の膨らんだつぼみをそわそわした気持ちで見てしまいます。
    
    
    そんな中、たまの晴れ間に夕空を見上げれば、
    美しいグラデーションに染まった夕焼けと、
    静かに流れゆく時間とが奏でる見事なハーモニーの中に、
    ぽろっとほころび始めたような光粒がひとつ。
    誰もが美しさに心奪われる、宵の明星「金星」です。
    
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    このマガジンのNo.31でも少しお話しましたが、
    金星とは地球のように太陽を巡る星(惑星と言います)のひとつで、
    地球よりも太陽に近い天体です。
    大きさが地球とほとんど同じで、成分こそ違えど大気も地面もある兄弟星。
    地球よりずっとまぶしいであろう太陽光が表面の分厚い雲に反射して、
    あのような眩しい星として輝くのです。
    
    その神々しいばかりの美しさゆえ、美の女神ビーナスの化身とされて、
    古い時代より崇められてきた金星。
    もちろん日本の人も、あの目だって明るい星を見逃すはずはありません。
    清少納言さんの記した「枕草子」の中には、
    
      星は、すばる。ひこぼし。ゆふづつ。
      よばひ星、すこしをかし。
      尾だになからましかば、まいて。
    
    と、「をかし」な星を並べた一節がありますが、このなかの
    「ゆふづつ」というのは金星のことなのです。
    
    
    あまりにも明るいので、明星は「一番星」として人目に留まることが
    多いですね。でも勘違いしないでいただきたいのは、「一番星」は
    必ず金星だ、と言うことではありません。
    
    よく星を見ている方は、この比類なき光を放つ星が、
    実は明け方にも見えることを知っているでしょう。
    そしてもっと調べますと、明星は「明け方」と「夕方」の両方に
    確かに見えますが、「同時期には見えない」ことが分かります。
    つまり、日々夕空に明星が輝く時期は明け方どんなに探しても明星はなく、
    明け方に明星が輝く頃は、どんなに待っても夕空の明星は見えないのです。
    
    だから、明け方に明星があるときは夕方の一番星は金星ではなく、
    他の明るい星にその座を譲っているというわけでした。
    
    朝夕それぞれの明星を区別して、「明けの明星」、「宵の明星」と
    呼ぶこともあります。別の星なのでは?とご質問される方も多いのですが、
    もちろんどちらも同じ星。
    宵のほうは多くの方の目に留まりやすいけれど、
    明け方は早起きのチャンスでもないとお目にかかれないでしょうから
    別物と思うお気持ち、よく分かります。
    
    金星は少し大雑把に言いますと、約300日ほど宵空に見えた後、
    約300日明け方に見え、それを繰り返します。
    今見えている「宵の明星」は、ちょうど今が一番の見ごろ。
    本州を桜前線が通過する4月頃からは「明けの明星」の時期が始まります。
    早朝の桜と明星なんか、きっと絵になりますよね。
    再び宵に戻るのは2002年が明けてから。
    早起きが苦手な方は、どうぞ今のうちにお楽しみくださいね。
    
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    さて、今見ごろの金星とあわせてぜひごらんいただきたいのは、
    やはりマガジンNo.31でご紹介しました「水星」です。
    
    水星という星は地球の半分もない小さな星のうえ、
    太陽に一番近いところを回っていますから、
    地球から見てもなかなか見えない天体です。
    地球の兄弟「惑星」達をぜひ一目見ておきたいなあ、と意気込んでも、
    おそらく最後まで残ってしまうくらい難しいかもしれません。
    
    でも、時期を上手に選べば大丈夫です。
    その時期とは「太陽から最も離れるとき」ということです。
    
    水星も金星とまったく同じ理屈で「明け方の水星」と
    「宵の水星」のときがあります。ただし、金星に比べずっと頻繁に
    入れ替わり、それぞれの空に約2ヶ月ほどしかおりません。
    しかもその時期のほとんどは太陽に近いところにいますから、
    見ごろの時期は半月もないほどです。
    
    いま、水星は宵の空、金星の左斜め下に光っています。
    
    
           ★金星
    
    
    
    
    
    
    
    
              ○  ・水星
       26日のお月様↑
    
                     ↓太陽が沈んだあたり
    ―――――――南西―――――――西南西――――――西―――地平
                     ●
    
    こんな具合です。特に本日(1月26日)は、水星のすぐ左に
    二日月(三日月よりもっと細いです!)がありますから、
    とても探しやすいでしょう。28日には太陽から一番遠ざかりますので、
    まさに今が見ごろと言うわけです。
    ただし大変暗いですし、すぐに沈んでしまいますから、
    西の低空まで見渡せる場所で、日没後30分以内に探してくださいね。
    あたりが暗くなるかならないかという時分に、
    ぴりりと可愛らしく光っている星を見つけたら、それがきっと水星です。
    
    
    地動説を唱えたことで有名な、ポーランドの天文学者コペルニクスさんは
    この水星を生涯見ることができなかったと伝えられています。
    もっともポーランドは日本の北海道よりずっと北ですので、
    水星は日本よりも低くなり、見え辛いのも納得できます。
    
    せめて、500年後を生きている私たちが、
    代わりに眺めてあげるとしましょうか。
    でも・・・なんだか全国的に悪天候のようなんですが・・・
    (大丈夫、1週間ほどの間は金星を頼りに探せると思いますよ。)
    
                                (みゃお)
    
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