ロシアの湯沸かし器サモワール
    ★ロシア紅茶事情★

日本では「ロシアンティー」といえば「紅茶の中にジャムを入れて飲む」というのが定説ですよね。でも実はロシアではこのような飲み方はちっとも一般的ではありません。もちろん、カフェなどでこんなメニューもありません。日本が作り上げたロシアでの紅茶の飲み方のイメージなのでしょうか。

確かに、ロシアはお茶を産出しないにも関わらず大量に紅茶を飲む国です。ロシアで飲まれる紅茶の大半は昔ソ連だった時代に同じ国だった現在のグルジア共和国、アゼルバイジャン共和国などから輸入しています。これらの地帯にお茶の栽培が導入されたのは1893年で、機械化されたお茶の製造では世界で7番目の生産地帯となっているそうです。ここで産出される茶葉はオレンジペコです。オレンジペコの「オレンジ」はオランダのオランジナソー宮殿からきています。また「ペコ」は中国語の「パク ホ」(髪の毛や羽毛の意味)からきていて、お茶の木の新芽がうっすらと白い産毛で覆われていることが名前の由来と言われています。

それではここでロシア流お茶の入れ方をご紹介しましょう。
ロシアにはサモワールという独特の湯沸かし器があります。日本の味気ない電気ポットと違って色とりどりの優雅な形の物がたくさんあります。この中にたっぷりの熱湯を用意しておきます。
別の小さめのポットの中に非常に濃いお茶(湯と茶葉が同量)を出しておき、飲むときにカップにその濃いお茶を少量入れ、サモワールから熱湯を注ぎ好みの濃さにします。濃いお茶の入った小さなポットはサモワールの上に載るようになっていて湯気のおかげでいつも温められていると言うわけです。
昔は角砂糖を口にくわえながらお茶を飲んだというのを聞いたことがあります。蜂蜜を入れて飲むというのも良く聞きますね。(でもジャムは・・・)甘い物大好き国民ですから、紅茶受けのお茶菓子は確かにクッキーやチョコレートなど甘い物です。
でも、最近はロシアでもティーバッグが出回っていますから、簡単にそれでお茶を入れる人も多いですね。風情がなくなってきてちょっと寂しい気もしますが。

ちなみに、ロシアでおいしいコーヒーに巡り会ったことがありません。やはりロシアで飲むなら紅茶をお勧めします。


 日本の紅茶専門店で見つけたグルジア産紅茶。 
 


ジャムは入れずになめましょう