大歩危、かずら橋、お山公園

かずら橋
 阿波池田から各駅停車に乗り、午後2時ごろ、私の考える「日本三大珍地名」のひとつ、大歩危駅に到着。ちなみに、あとの2つは岐阜県の下呂と沖縄県の漫湖。
 駅前から西祖谷山村営バスでかずら橋へ。バスといっても10人乗り程度のワンボックスカーで、山間部の集落を何ヶ所も経由していくため所要時間は1時間ほど。大歩危駅〜かずら橋間は四国交通バスも通っていて、こちらは直行するため所要20分程度だそうだが、時間があるなら村営バスに乗るほうがおもしろい。



かずら橋

 かずら橋というのは、徳島県の観光名所のひとつで、渓流にかかるつり橋のこと。「かずら」という植物を乾燥させたもので作られていて、3年ごとに架け替えられるそうである。この橋には数百年の歴史があり、昔は橋の渡り方を見て地元の人かよそ者かを見分けていたという話も聞いた。
 ここをわたるには料金(500円)が必要で、盆の時期ということもあってかなりの行列ができていた。せっかくなので行列に並んで橋を渡ってみたが、予想したほど橋は揺れず、ちょっと拍子抜け。もっとも、現在の橋はワイヤーで補強されているので、昔はかなり揺れていたのかもしれない。
 橋の中ほどで下を見下ろした写真を撮ってみたが、高さはそれほどではない。

足元の眺め

 その後、橋の上流側の河原に下りて、少し休憩。絶え間なく人が渡っている様子を見るとおもしろい。私はもともと高いところはそんなに怖くない人間なので、このくらいの高さで怖がっている人がちょっと不思議。なお、近くには「びわの滝」というきれいな滝もある。



お山公園

 かずら橋の近くに、下の写真のような「地獄・極楽・天国めぐり」の看板がある。面白そうなので行ってみた。前日の正観寺に続き、2日連続の地獄めぐりである。

地獄めぐり看板

 無料送迎バスもあるらしいが、そんなに遠くないようなので歩いていくことにした。かずら橋から約10分で、「かずら橋新名所、冒険と怪奇の洞窟めぐり・お山公園」に到着。なかなかの珍スポットのようである。

お山公園

 入場料の600円を払い、洞窟に入る。洞窟内部は天国と地獄に分かれていて、総延長は数十メートルといったところ。まずは地獄のほうへ。
 最初は当然ながら閻魔大王の裁きのシーン。なかなか威圧感のある姿なのだが、横に「ここは地獄です。エロであろうとグロであろうとおかまいなしです。エンマの裁きはきびしいです」とすばらしい言葉が書かれていた。
 続いて、さまざまな地獄風景が再現されている。

鬼の食卓乱用の罪

 「鬼の食卓」のメニューは、「目玉の串ざし、耳と舌の甘煮、面皮の青づけ、人血酒」。「乱用の罪」は、一物重く足腰立たず」と書かれている。その他、食物を粗末にする罪(地獄で鬼がきねをつく)、我が子を殺した罪(生んでは喰い、喰っては産むお産の苦しみ)、舌先三寸、色目などなど、なかなかおもしろい、って


 こらこら、これってハニベ巌窟院そのままじゃねーか!


 「鬼のコック」なども、ポーズがまったく同じ。まさかここの作品もハニベ巌窟院の院主が製作したとは思えないので、やはりこれはパクリだろう。それとも、何か共通の出典があるのだろうか。詳しい人がいたら教えてください。
 ただし、マネキンの足が突き出した地獄釜(「火を粗末にして火事を出した罪人を入れる」と書かれている)については、ハニベ巌窟院にはなかったので、ここのオリジナルらしい。なお、洞窟内はかなり湿っぽく、白いもやが立ち込めているので、写真はどれも心霊写真のようないい感じのものになっていた。

 続いて天国へ。こちらは地獄とは違ってかなり狭く、いくつかの部屋が作られているだけ。さらに、ここは18歳未満入場禁止になっている。普通逆じゃないのか? と思うところだが、内容を見て納得。
 まず、コンクリート打ち放しの部屋に、何体かのマネキン人形が置かれている。

天国

 ここには載せられないような写真がほとんどなので1枚だけにしておくが(しっかりと合体したマネキンなどもあり、ちゃんと現像できるかどうか心配だった)、雰囲気はわかると思う。まあ、別の意味で「天国」と言えるかもしれないが・・・
 天国には、高さ 1.5m ほどの金色の「お山大仏」も安置されている。パンフレットには「四国でたったひとつの大仏様」と書かれているが、本当か?

 洞窟を抜けると、そこは駐車場になっていて創設者らしい人の石像が建っていた。そのまわりには狛犬やゴリラや布袋など、統一感のない石像が並んでいたが、その中にこういうものがあった。

オブジェ

 いいのか?



 いや、なかなかの珍名所だった。大歩危峡へ行く機会があればぜひ訪れてほしいスポットといえる。
 帰りは、無料送迎バスでかずら橋へ。そこからバスで大歩危駅へ戻ろうとしたが、なんとまだ5時前だというのに四国交通バスも村営バスもすでに最終バスが出た後だった。仕方なく電話でタクシーを呼んで到着を待っていると、外国人の男性がバスの時刻を調べている。声を掛けてみると、やはり大歩危駅へ行くということだったので、2人でタクシーをシェアすることにした。アメリカ人だそうだがかなり日本語がうまく、これから高松へ向かうということだった。おかげでタクシー料金の3,000円が半額で済んだ。
 その後、駅前の「ぼけマート」で飲み物を買い、各駅停車で高知へ。この日は高知泊。

(2002.8.16)



 ※この旅行の約3年後、お山公園のオブジェは本当にハニベ岩窟院の院主が作成したものらしいことがわかった。
 詳しいことは、3年半後(2006年3月)の 再訪記 へ。