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2003年3月28日
独自に個人情報保護関連法案の作成を進めている野党4党が、個人情報保護法案に関する考え方を発表した。考え方では、野党4党で一致して政府与党の法案に反対することを確認しているほか、野党の個人情報保護法案と行政機関個人情報保護法案についての主なポイントが示されている。 個人情報保護法に関する野党4党の考え方 民 主 党 民主党・自由党・日本共産党・社会民主党の4党は、個人情報保護法に関する法整備を早急に行うべきであるとの認識に立って、4党実務者会議の場で検討を進めてきた。 一昨年3月末に提出された政府案は、「表現の自由」「報道の自由」等を制限し、個人情報保護の法制度としても欠陥が多く、我々野党4党をはじめ、マスコミや市民団体等からの激しい反対を受け、昨年末、廃案となった。 本年3月7日、政府は個人情報保護関連5法案を新たに閣議決定した。今後の審議についても、およそ民主政治からかけ離れた手法を用い、与党の独断で成立させる方向で検討している。 そこで、野党4党は一致団結して、与党が提出した個人情報保護法案に反対し、審議方法を含め、以下のように提案する。 1. 問題の多い政府案 政府案は、報道機関等に対する権限の不行使を謳う等、昨年廃案となった政府案に比べて改善されているかのように言われているが、その本質的問題点は変わっていない。野党4党は、昨年の4党合意に基づき、以下の点で問題があると判断している。 「個人情報の保護に関する法律案」では、自己情報コントロール権の規定が不明確、不十分であることに加え、個人情報取扱事業者に対する主務大臣の監督権限が残されたままであるため、公権力による表現・報道の自由への不当介入を招く恐れがある等の問題点は手付かずのままである。 「行政機関の保有する個人情報保護に関する法律案」に関しても、自己情報コントロール権の不明確さという問題のほかに、目的外利用等に関する行政の裁量幅が大きいこと、防衛庁リスト事件等の不祥事にも拘わらず罰則の規定が不十分であること等の重大な問題点が指摘できる。 2. 内閣委員会での審議を要求 与党は特別委員会での審議を主張しているようだが、これには何ら合理的な理由はなく、本法案はこれまで審議してきた内閣委員会に付託されるべきである。こうした傲慢な与党の手法を厳しく批判するとともに、野党4党は引き続き内閣委員会での審議を求める。 3. 拙速な審議ではなく、日程を十分確保した上での審議を要求 報道によると、与党は、国民生活にとっても重要な案件である個人情報保護法案を短期間に強行成立させようとしている。本法案については、十分な審議日程を確保する必要性があることを強く主張する。
野党4党の考え方 【個人情報の保護に関する法律案】 (1)自己情報コントロール権の規定 個人情報保護委員会を設置することによって、いわゆる自己情報コントロール権(=個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益)を保護することを目的中に規定する。 また、個人情報の保護と同時に、表現の自由の尊重に配慮すべきことを目的に明記する。 (2)センシティブ情報の特に慎重な取扱い センシティブ情報は、特に慎重に取り扱うべきことを基本理念の中に規定する。 また、センシティブ情報の特に慎重な取扱いを個人情報取扱事業者に義務付ける。具体的には、個人情報取扱事業者が、あらかじめ本人の同意なく、以下の項目を取扱うことを原則的に禁止する。
例外については、
とする。 (3)主務大臣の関与に代わる個人情報保護委員会の設置 行政からの独立を強めるために、内閣府設置法第49条第3項の規定に基づき、内閣府の外局として個人情報保護委員会を設置する。 個人情報保護委員会の役割は以下の通り。
(4)個人情報取扱事業者の適用除外(努力義務規定の削除) 個人情報取扱事業者の目的が以下の場合は、本法の義務規定は適用しない。
【行政機関の保有する個人情報保護に関する法律案】 (1)自己情報コントロール権の規定 保有個人情報の開示、訂正及び利用停止を請求する権利を定めるほか、いわゆる自己情報コントロール権(=個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益)の保護を目的中に規定する。 (2)センシティブ情報の特に慎重な取扱い 行政機関の長は、あらかじめ本人の同意を得ないで、次に掲げる事項を含む個人情報(公知であるものを除く。)を取り扱ってはならない。
例外については、
但し、(2)、(3)の場合は、行政機関の長は、原則として情報公開・個人情報保護審査会の意見を聴かなければならない。 (3)情報公開・個人情報保護審査会の活用による利用及び提供の制限 行政機関の長は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。 但し、以下の場合は利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供することができる。
上記(2)から(4)の場合は、行政機関の長は、情報公開・個人情報保護審査会の意見を聴かなければならない。 (4)訴訟の管轄の特例等 開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等の取消しを求める訴訟及び開示決定等、訂正決定等又は利用停止決定等に係る不服申立てに関する裁判又は決定の取消しを求める訴訟については、行政事件訴訟法第12条に定める裁判所のほか、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所(特定管轄裁判所)にも提起することができるものとする。 特定管轄裁判所は、一定の条件の下に、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は行政事件訴訟法第12条に定める裁判所に移送することができる。 (5)公務員に対する実効的な罰則規定 行政機関の職員若しくは職員であった者等が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された個人情報ファイルを提供したときは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 行政機関の職員がその職権を濫用して、個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 行政機関の職員が、正当な理由がないのに、個人情報ファイル簿に掲載されていない個人の秘密に属する事項が記録された個人情報ファイルを利用したときは、50万円以下の罰金に処する。 (6) データ・マッチングに関する規定 行政機関の長は、利用目的が異なる2つ以上の個人情報ファイルを電子計算機を用いて照合し、又は結合することが個人の権利利益を侵害するおそれがあることに配慮しなければならない。 以 上 |
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