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出演:リチャード・ファーンズワース、シシー・スペイセク、ハリー・ディーン・スタントン
73歳のアルヴィン・ストレイトは、腰も弱った老人。娘と2人でアイオワの田舎町で暮らしている。あるとき、兄ライルが発作で倒れたという電話が入り、アルヴィンは500キロ離れた土地まで会いに行くことにする。車で行けば一日の距離だが、アルヴィンは芝刈り用のトラクターで向かうことにした。
これ以上、ストレートに心を揺さぶる話はないでしょう。でも、大ヒットってほどじゃないんだよね、この映画。一般的に日本人って感動的な映画が好きだと思ってたのですごく意外です。この映画のすばらしさを理解できなかったとは思いたくないけどねえ。
さて、この映画のすごいところは、「1.泣かせようとしていない」「2.トラクターで500キロ旅するだけの話なのに最後まであきない(引きつけられる)」の2点。もちろん「3.やっぱりリンチ映画」というのもありますが、まあこれはおいといてもいいでしょう。リンチファンじゃなくても、感動映画が嫌いなわたしのような人間でも、心が動かされてしまう作品なんです、これは。
台詞のひとつひとつが真実味があるから、泣かせようとする必要がない。500キロの行程の間に、チェーンが切れちゃったり、家出娘に会ったり、いろいろ事件が起きるだけでなく、満点の夜空や一面のとうもろこし畑のような、美しい田舎の光景が差し込まれてる。ホントに飽きない。シカをはねて道でわめくおばさんみたいな、ちょっと変な人を登場させるのはやはりリンチ的で、なぜか安心したりする。
トラクターは時速8キロだから、車で一日のところを6週間も野宿しながら進みます。ただそれだけの映画ですが、台詞と美しい映像と、そしてなによりもアルヴィン老人の目が、人生のいろいろを語っています。ラスト、あの終わり方は最高に素晴らしかった。(99.04.22)
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