リプレイスメントキラー Replacement Killer

 感情が感じられないストーリーが難。(98.09.05)


監督:アントワ・フークア(1997)
出演:チョウ・ユンファ、ミラ・ソルビーノ

周潤發のハリウッド第1作。ジョン・ウー製作総指揮、香港テイスト満載のガン・アクション。

……こう書くとつまらなそうですよね。うん、つまらないです。もっと正確に言うと、いろんな意味でかなり「物足りない」映画です。長い長いMTVを見ているような気がします。映像はきれいなんだけど、話が薄い。

場所はアメリカ。チャイニーズ・マフィアの親玉に頼まれた仕事を果たさず、彼を裏切ったことから、命をねらわれることになった男、りー(周潤發)。中国へのパスポートなどの書類を偽造するため、仲間内の男に紹介されて女(ミラ・ソルヴィーノ)を訪ねる。彼女のところでビザを偽造中にマフィアの追手がやってきたため、女を巻き添えにしてリーは逃亡する。

ストーリーはこれだけです。正直に言って、必然性が足りないと思う。なぜ彼は巻き添えにした女を守るのか、なぜ巻き添えを喰わされた女が男についていくのか、なぜ男はマフィアを裏切っただけでなく、命をはってまで標的を助けようとするのか(しかも自分の家族の命があぶないというのに)。全体的に、すべての行動に必然性が感じられないから、緊迫感が伝わってきません。だから、『男たちの挽歌』で見せたような、憤りや力強さが感じられないのです。淡々と進みすぎる感じが、見るものを映画に引きずり込まないのですな。もっと、ぐっと引き入れてほしかったです。

救いといえば、周潤發がかっこよかったことと、映像が美しかったこと、かな。さすが、MTV出身の監督って気はしました。(98.09.05)


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