双生児 GEMINI

☆☆☆☆☆  衣装も音楽も役者も世界も素晴らしい!(99.09.26)


監督:塚本晋也(1999)

原作:江戸川乱歩「双生児〜ある死刑囚が教誨師にうちあけた話〜」
出演:本木雅弘 りょう 筒井康隆 石橋蓮司 浅野忠信

明治末期、富を持つ人と持たざる人の境界がはっきりしていた時代。ある裕福な医師とその妻は、幸せな家庭を築いていた。ある日、医師の父が倒れ、母も相次いで死の床につく。実は、2人の死には、ある男が関わっていた。彼はこの家に復讐にやってきたのだ。自分の恋人を取り戻すため、そして、十何年前の忌まわしい事件の恨みのために……。

塚本監督作品、初めて見ました。派手ともグロとも取れるヴィヴィッドな色彩、気持ち悪いほどの乱歩っぽい雰囲気(しかも原作と中身が全然違うのに)、久々に「雰囲気に圧倒された」映画でした。グリーナウェイの「コックと泥棒〜」を見たとき以来の衝撃。

映画の中で、主役のモッくんが2役を演じ、モデル出身のりょうさんも、貞淑な妻と本音で生きる貧民窟の女を演じているのですが、この2人の演技が雰囲気に合っているんですが、「いい」とか「うまい」とか、という観点じゃなくて、この映画のためにはこの演技のできた2人じゃなきゃ成り立たない、という感じがしました。役にはまってた、といえばいいのかな。この話に、これ以上のキャスティングも演技もいらないです。「すごくいい感じ」な映画でした。音楽も衣装もいうことなし。世界観が素晴らしかったです。もちろん、かなり見る人の好みによる映画ではありますが。

ひとつだけ疑問だったのは、なんでこれ邦画番線でかかってたんでしょう? この感覚は、グリーナウェイあたりが好きな人にはたまらないはず。でも、裏を返せば一般受けは難しいんじゃないかと思うんですけどねえ。なんで渋谷で上映してないのかも、ナゾでした。「シネマライズ」あたりでかけてほしかったな(99.09.26)。


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