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監督:ホウ・シャオシェン(1998)出演:トニー・レオン、カリーナ・ラウ、ミッシェル・リー、羽田美智子奥山氏時代の松竹が出資して作った映画。ああいう事件があってどうなっちゃうのかと思ってたけど、ホウ監督カラーは健在でした。 19世紀末の上海。一般的な恋愛結婚がなく、男は恋愛体験を求めて遊郭に行きます。そこで出会う男たちと遊女たちの関係を、ホウ監督らしく淡々と描いていきます。 トニー・レオンと関係を結んでいるけれど、うまく感情を表現できずに次第に疎まれていく遊女が羽田美智子、気の強いしっかり者で独立をもくろむ遊女がミッシェル・リー、芯は強く、面倒見のいいおかあさんタイプの遊女がカリーナ・ラウ。みんな美人女優で、セットも豪華だし、美的に見応えはあります。はっきりした筋書きのないストーリーなので、フランス映画が苦手な人には苦痛かもしれません。 |
意外によかったのは、ミッシェル・リーでした。この人、「天使の涙」以外の映画ってみんなダメですよね。いつも同じ演技で同じ顔していて……役者としてみると、いまひとつなんじゃないかと思ってたんですが、この気の強い女の役は、妙にマッチしてました。顔立ちが整いすぎてるからかもしれないけど、笑顔が似合わないんです。この映画みたいに、いつもキッとしてるとすごくかっこいい。「天使の涙」も笑わないからよかったのかなあ。
羽田美智子さんは、うーん……彼女じゃなきゃいけない部分が見えてこなかったですね。中国語が吹き替えなのは仕方ないとしても、もう少し存在感がほしかった気がします。やっぱり、外国で仕事をするのは難しいことなのかなあと思ってしまいました。
東京では2週間くらいしか上映しませんでした。上映期間が短いためか、客席は8割方埋まってました。ほとんどが若いカップルまたは女の子の2人連れ。カップルは、トニーファンの彼女に連れてこられた、という風情が見て取れました。終わった後、「よく分からなかった」という声があちこちから聞こえましたが、一般的にはそうなんだろうな……。
人にはそれぞれの道がある、とホウ・シャオシェン映画をみるといつも思います。今回も、それぞれの遊女と男たちの行方を見ながら、そんなことを感じました。それにしても、この作品で借金だらけになったという監督の今後が、マジに心配です。(98.11.15)
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