女性の生理と漢方:更年期障害のタイプの分類と漢方薬養生
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 更年期障害とは女性の閉経の前後40代〜50代に起こる月経異常や自律神経の調整異常、神経や代謝の異常の総称で、その具体的症状は、精神的、肉体的に多岐にわたります。
 不快症状の度合いには個人差があり、更年期と呼ばれる年齢の女性のうち約75%が何らかの症状を実感し、そのうち約25%が日常生活に支障をきたすほどの状態に陥っています。
 
 個人差の秘密は、「生活環境」、「からだの衰え具合(老化)」、「心理的安定状態」が主なものでしょう。「生活環境」は簡単に変えられませんが、「老化防止」「気持ちの安定」は普段の養生や漢方療法で改善することができます。 
更年期障害の知識   タイプ別漢方養生法    更年期の食養生
更年期障害の知識

◆どんな症状?
 
良く現れる順:
疲労感 頭痛 腰痛 肩こり 頭重感 めまい 動悸 不眠 冷え性 熱感 しびれ のぼせ 腹痛 食欲不振 耳鳴り ムカムカ 頻尿 発汗亢進 恐怖感 便秘 脊髄痛 その他 
 更年期障害チェック表  (該当項目が3つを超えると女性の更年期障害の疑いあり)
* 顔のほてりがある
* 汗をかきやすい
* 腰や手足がスースーする
* 肩こり、腰痛、手足の痛みなどがある
* 寝つきが悪く、起床時もすっきりしない
* イライラする
* くよくよ悩む
* たとえば子供のことばかり考えて夫との
  会話やスキンシップが少ない
* おしっこが漏れてしまう
* 頭痛、めまい、吐き気がある
* 息切れ、動悸がある
* 疲れやすい

◆現れる年齢は?

年齢の7の倍数で転機を迎えるという女性の体は、42才前後から卵巣機能の衰えが顕著になってきます。
すると、生理不順が起こりがちです。出血量が減ったり、だらだらと続いたり、周期がばらばらになったりと人によって様々です。
そして、閉経は50才前後が多く、50才までに半数以上が閉経を迎えています。

◆卵巣からの女性ホルモン分泌が減ると体がどう変化するの?

卵巣機能が低下して女性ホルモンの分泌が減ると、これに伴うホルモン系や神経系にアンバランスが生じます。

月経が不規則になって閉経するほかに、
自律神経が乱れてくる  ほてりと発汗(ホットフラッシュ) 
精神・神経症状が現れる
脳機能の低下  物忘れと脳の老化
皮下脂肪が厚くなり、体重が増加する 更年期と高脂血症 
動脈硬化を起こしやすくなる 
膣内の粘膜が薄くなり潤いが減る 粘膜のトラブル
膣の自浄作用が低下する
排尿器官の括約筋や膀胱粘膜の萎縮が起きる 尿漏れ、頻尿
骨量が減少する
皮膚のしわ、たるみ、しみなどが増える しわになる順番 しわ、乾燥、たるみ対策 しみ、くすみ対策

これらの精神神経症状や体力的な抵抗力の衰えによって発症する不快症状を総称して更年期障害と呼んでいるようです。
参考ページ
 更年期  更年期2
 閉経って何歳くらい?    

タイプ別漢方養生法

更年期の症状はデリケートで千差万別。ここに紹介するのは、ごく一部ですが、ご参考に。
タイプによっては多種類の漢方薬を組み合わせることもよくあります。漢方相談薬局などで十分相談なさることをおすすめします。
◆プレ更年期 
このところ生理の状態が若いころと違ってきた。そろそろ更年期かな?体力的にも精神的にもちょっと弱くなってきたかも・・・目や肌も乾燥しやすくなってきた。
婦宝当帰膠+冠元顆粒 血虚お血の改善 (血の道といわれるように女性はまず血を補い血流を良くしておく事が大切。 また、血の巡りもよくしておくべき。 血流が悪いとホルモン系の臓器「腎」(骨盤内)に栄養が行き届きません。)

◆イライラ型
「中年おばさん怖いものなし」といった気分で、恥ずかしいとかみっともないとか思う前に、カッとして怒ってしまう、イライラしやすい、ストレスにたえられない、気持ちが安定しない。
気滞の改善:逍遥散 加味逍遥散 開気丸 キュウ帰調血飲第一加減 瀉火利湿顆粒など
気滞1 気滞2

◆めまい型
もやもや、イライラ、とともにめまいがして、すっきりしない。
抑肝散加陳皮半夏 釣藤散 黄連温胆湯など

ほてり型
カーッと熱くなり、汗が出る。手のひらや足の裏がわずらわしく火照り、寝る時は布団の外に手足を出していないとつらい。ほっぺも妙に紅いようでいやな感じ。寝つきも悪く、めまいや耳鳴り、疲れやすいのも気になってきた。
瀉火補腎丸 杞菊地黄丸 六味地黄丸 天王補心丹など
腎陰虚

◆冷える型
足腰が昔に比べて冷えるようになり、腰痛や足の痛みまた疲れやすくもなってきた。軽い膀胱炎なのかおしっこが近く、夜間も排尿のために起きなければならない。足がむくみやすかったりもする。
八味地黄丸 牛車腎気丸 海馬補腎丸 参茸補血丸など
腎陽虚
サプリメント:
◆特に心理的感情的症状は、エストロゲンという卵胞ホルモン分泌減少に関連しているといわれる。
  天然の弱い女性ホルモン様作用があるといわれる:大豆イソフラボン 

◆閉経すると下腹部器の萎縮が始まり、膣やが外陰部皮膚も薄くなり、炎症を起こしやすくなる
  尿失禁対策に併用すると良いもの:ペポカボチャ種子エキス
  膣の乾燥、膣炎、性交痛などに併用するとよいもの:沙棘油 

(参考ページ)婦宝当帰膠 逍遥丸 冠元顆粒  杞菊地黄丸 海馬補腎丸 参茸補血丸  大豆イソフラボン  ペポカボチャ種子エキス 紅沙棘
ここに紹介する情報はごく一部です。タイプによって漢方対策は微妙に異なることが多いので、是非ご来店いただくことをお勧めします。
お近くに漢方相談をしてくれる薬局や医院があれば、是非じっくり相談して自分のタイプを判定してから用いる漢方薬を決めてください。


更年期の食養生

◆食養生


傾向として 「体が火照るタイプ」と「体が冷えるタイプ」に分かれるので、これを補う食物を知っておくと良いでしょう。もちろん両方の症状が入り混じることもありますがどちらのタイプに近いか、ご自分の症状を判定して見てください。
症状
体が火照るタイプ
体が冷えるタイプ
(1) 主な症状 熱感、ほてり、 
のぼせ、顔面紅潮、頬が赤い 
めまい、耳鳴り、汗かき 
手や足の裏がほてる 
口が渇く、 
目が乾く、目が疲れる 
だるい、 
腰や膝が痛いだるい疲れる 
尿が少ない、便秘気味 
痩せ型
身体や手足が冷える、寒がり 
気力がでない、意欲が湧かない 
めまい 
顔色が悪い 
唾液がたくさん溜まる 
疲れやすい 
腰や膝がだるい痛い疲れる 
小便にいく回数が多い 
夜間小便に起きる 
明け方下痢をすることがある
(2) さらに 不眠、寝た気がしない 
夢をよく見る 
驚きやすい 
動悸
食欲減退、たくさん食べられない 
便がゆるい 
むくみやすい 
食後眠い、あくびがよくでる
(3) さらに イライラ、怒りやすい 動悸、物忘れ、不眠
 
食養生
体が火照るタイプ
体が冷えるタイプ
傾向 激辛のものや熱性のものを食べ過ぎない 苦味のあるものは身体を冷やすので食べ過ぎない
野菜 ほうれん草、百合根、白きくらげ、山芋、小麦、黒豆、豆類、ごま、松の実、くこの実、長芋、柿、スイカ、レモン、キーウィ−、メロン、セロリ、もやし、冬瓜、にが瓜、椎茸、茄子、菊花、大麦、はと麦、そば、緑茶、 にら、なた豆、栗、くるみ、八角、シナモン、海老、山芋、なつめ、人参、百合根、きんし菜、小麦、 
たまねぎ、とうがらし、しょうが、かぼちゃ
魚介類 はも、いしもち、いか、かに、あわび、くらげ、なまこ、貝柱、牡蠣、すっぽん、わかめ、昆布、のり、ししみ 青魚など血液をさらさらにするもの
肉類 卵、鳥肉、鴨肉、豚肉 卵、羊肉、鳥肉
なによりもバランスよく食べることが第一で、逆のタイプの食品を絶対食べてはいけないということではありません。
ミネラル
ホルモン系の働きを活発にするためにミネラル(カルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレンなど)が欠かせません。ミネラルは、毎日尿から排泄され、脂肪のように蓄えがききません。
甘いもの、ジュース、ビールなどの水分の取りすぎで、どんどんミネラルは排泄されてしまいます。
強いストレスによってもミネラルは浪費されます。

葉緑素 鉄分 たんぱく質
これらは血液の材料として必須。
年齢とともに血液も老化します。 赤血球の数はあっても、働きが悪くなると、貧血でなくても血液不足の症状が現われます。 
(目の乾燥、眼精疲労、肌の乾燥、肌に艶がない、髪の毛がやせるなど)

大豆
大豆のヘソ部分には、イソフラボンという女性ホルモン様の働きをする成分が含まれています。納豆などを積極的にメニューに取り入れましょう。

 併用すると良いといわれる健康食品:大豆イソフラボン 

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