季節の話題 漢方の知恵袋バックナンバー     姓が付く生薬(腎その3)


『腎精』が生命の根源」といわれてもピンとこなかったかもしれません。ところが身近に使っている言葉のなかに『腎精』の意味合いを汲んだものがあります。


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┃『腎精』を意識した言葉が日常でもある
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国語辞典でみると『精』は「生命の根本にある力、心や体に備わる力」と表現され、「勉強に精を出す」「精力的に活動する」「精根尽き果てる」なんていう使い方が揚げられています。
『腎精』の意味がなんとなくわかるのではないでしょうか。

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┃血と免疫力も腎精
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「精根尽き果てる」とは体中がすっかり弱りきった状態です。
「精」の一部は血に転化し、抵抗力や免疫力を維持しているので、腎精不足が長引くと血が不足し抵抗力も落ちて、病気に罹りやすくなったり回復が長引いたりと、すっかり虚弱体質となってしまいます。

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┃「腎精」を養うものは味がこってりしたもの
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「この食材は精がつく」という言い方も『腎精』を表しています。もっと狭義の意味で生殖系の力という「精力」も含みます。

『精不足者補之以味』
精足らざる者はこれを補うに味をもってす

という言葉があります。「精髄の不足に対しては、厚味で補えばしだいに精髄は充実する」という意味で、厚味とは、栄養に富んだ動植物食品をいい、生薬では、熟地黄、肉じゅ蓉、鹿茸などをさすといわれます。

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┃脳と生殖系には「有情」のもの
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さらに動物性生薬を「有情のもの」(感情があるもの)といい、生殖系や脳の力を高めるためには特に良いといわれています。

鹿茸(鹿の角)、海狗腎(オットセイの生殖器)、蛤かい(ヤモリ)、紫荷車(胎盤)、冬虫夏草、海馬(タツノオトシゴ)などが揚げられます。
植物ならまだしも、昔の人はよくぞこれれらを食し効能を分類したものだと感嘆します。

脳の萎縮、不妊、インポテンツ、生理不順や無月経の改善をサポートする漢方薬としてこれらを含む「補腎剤」が良く用いら実際効果をあげています。
(ただし体質によって用いる漢方薬は異なります)

例えば、鹿茸(ろくじょう)は、冷え性タイプの腎精不足に適する代表的な動物性生薬で、免疫力を高めたり造血作用もあるといわれているものです。
単独で用いることはなく必ず、人参や淫羊かく(イカリソウ)、山薬(ヤマイモ)、地黄、当帰、黄耆など植物性の補剤と組み合わせて用います。鹿茸を含む代表的な処方として「双料参茸丸」や「参茸補血丸」などがあります。


ここに紹介する情報はごく一部です。お近くに漢方相談をしてくれる薬局や医院があれば、是非じっくり相談して自分のタイプを判定してから用いる漢方薬を決めてください。
精がつく生薬<腎その3>
漢方Topへvol.090(2005/05/12)



 1)「腎精」を意識した言葉が日常でもある
 2)血と免疫力にも腎精が関与
 3)「腎精」を養うものは味がこってりしたもの
 4)脳と生殖系には「有情」のもの



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参照)参茸補血丸




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