ハシブトガラス
我々が一般的にカラスと呼ぶ鳥はハシボソガラスとハシブトガラスの2種をさします。なかでも近年都市部で害鳥の代名詞になっているのがハシブトガラスです。元々は森で生活する鳥でしたが都会での生活に適合し、その勢力を着々と広げています。別にカラスが住む森が無くなった訳ではありません。人間がカラスの住みやすい環境を街に作ったのです。豊富な食料、巣作りに適した木々の生えている公園は、まさにカラスの天国です。中でも人間の食べ残しは雑食のカラスにとってこの上もないごちそうです。東京都だけで2万羽以上(※)のカラスが生活していると言われています。言い方を変えると2万羽のカラスが生活できる残飯が毎日ゴミとして放出されているのです。物を食べると言うことは生き物の命を奪うと言うことです。食べ物を粗末に扱うことは命を粗末に扱うこと。我々にカラスを害鳥と非難する資格があるのでしょうか。地球から見て人類は害獣なのです。
(※)2001年には36,000羽にまで増えたそうですが、捕獲により2003年末には23,400羽まで減ったそうです。
さてカラスは最も知能が高い鳥類のひとつと言われています。
その知能を示す様々な例を紹介しましょう。
1. 食料を備蓄する習性があり、数十箇所に及ぶ隠し場所を記憶し、
腐りやすい物から順に食べる。
2. 木の実を車道に置き、自動車に轢かせることで木の実を割り食べる。
3. 公園の滑り台で滑って遊ぶ。
4. ゴルフ場でゴルフボールを使って遊ぶ(空中キャッチなど)。
5. いじめられた相手に対して「報復」をする(後記)。
6. 小枝を使って木の中の虫をほじくり出して食べる(道具を使う)(海外例)。
上記の中でも特異なのが「遊び」と「報復」です。「遊び」は知能の極めて高い生き物にしか見られない行為です。さらに「報復」と言う概念は「悔しい」「腹が立つ」という感情の延長上にあるもので、人間にしか無い行動です。はたしてカラスに感情があるのでしょうか。
「報復」について私の父から聞いた実話を紹介します。
1羽のカラスが犬に襲われているところに出くわしたそうです。その犬の仕業なのか、もともと怪我をしていたのかは解りませんが、羽を痛めているらしくうまく飛ぶことができません。犬は盛んにカラスに吠えたて隙あれば噛みつこうとしています。カラスも必死に鳴きながらに翼を羽ばたかせ応戦します。そこへ現れたのが5〜6羽のカラスたちです。カラスたちはいっせいに犬に攻撃をしかけ撃退しました。犬を追い払ったカラスたちは怪我を負ったカラスを支えながら飛び、巣があるであろう林の中に連れ帰りました。仲間を無事に巣まで送り届けたカラスたちは再び街に戻り、先ほどの犬に改めて攻撃を始めたそうです。これは明らかな報復行為です。しかも自分自身や自身の子どもに対する報復ではなく、傷つけられた仲間のために危険を冒して報復を行ったのです。
カラスは感情を持っている!のかもしれません。
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