| 5年生の運動会 9月30日、小学校の運動会。前日に行われた中学校の運動会では、役員として来賓の接待をしなければならなかった。これは結構気を遣うもので、うっかりすると自分のコドモの出番を見逃してしまいそうだった。でもきょうは役員でもなんでもないので、ひたすら自分のコドモの演技だけを見ていればいい。とても気楽! そういう意味では気楽なのだが、こういうイベントはドキドキする。今年は1年生のJunと5年生のshinが運動会に出るが、ドキドキのタネはやっぱり、shinのこと。団体競技で、ちゃんとみんなと同じ動きができるだろうか……とか、クラス全員リレーでひとりだけモッタラモッタラ走って、おともだちのヒンシュクを買わないか……とか。みんなと同じようにできないことがたくさんあるのは当然だと思いつつも、なんとか目立たないように、みんなと一緒にやってくれたら嬉しい……と、オヤは祈るキモチなのである。 そんな気分でずっと見ていたのだけど。今年はshinが「これは競争なんだ」という意識を持って、いっしょうけんめいやっていたと思う。思い起こせば入学間もない1年生の時。みんなが一心不乱にゴールめざして走る中、shinは実にうれしそうに楽しそうに、観客席に愛嬌を振りまきながら走ったものであった。観客のおじいちゃんが「なんじゃあ、あいつは! ちっともまじめに走っておらんじゃないか!!」と怒り出すほどであった。あの頃私は、「この人には“競争心”というものがないんだ」と思っていた。でも、今年の徒競走では、多少苦しそうな顔などもしつつ、なんとか速く走ろうと努力をしているように見えた。ハナマルである。 シンパイのタネであったクラス対抗リレー。shinの順番が来ると、周りの子がshinと一緒にサッと立ち上がった。shinは彼らによって、バトンゾーンの一番先端に誘導された。shinに「走りながらバトンを受け取る」などという器用なことは難しい。しかしここでじっと待ってバトンを受けとれば、ルールは守れる上に、彼の走る距離は最短になるのだ。なんという作戦! そしてshinの手にバトンが渡るやいなや、周りの子が「いけーっ!」と叫び、野球のコーチよろしく腕をグルグルとぶん回した。そういう周りの真剣な雰囲気がshinにも伝わったのだと思う。決して速くはなかったけど、真剣に走っていた。 今年からは高学年として、組体操もある。これにも不器用ながら、ちゃんと参加していた。逆立ちする友達の足を支えなければならないような場面では、近くにいる先生がさりげなくフォローしてくださった。4人で丸くなって肩を組み、その肩の上に2人を載せる……などという芸当も見せてくれた。これにはビックリ。 しかしなんといっても特筆すべきは、大玉送り! 大玉送りとは、全学年が3列くらいに並んで、大玉を後ろに送っていく競技。例年shinは大玉のゆくえが気になるのか、自分の場所を大玉が通り過ぎると、自分の持ち場を離れて大玉を追っかけて行ってしまうのだった。それが今年は! 5年目にして初めて!! 自分の位置をキープしたまま大玉送りに参加することができた。「うわ、shinが大玉と一緒に移動してないよ」「いったいどうしたんだ」「アレかしら、背が伸びたから、わざわざ一緒に移動しなくても大玉がどこに行ったか見えるようになったからかな」などと、オットとふたりで勝手なことを言い合った。 ともあれ、「大玉と一緒に走っちゃイケナイ」「ここにいなきゃイケナイ」ということに、5年がかりで気がついたのだ。そういうテンポで成長する子なのだ。だからこそ、その成長のひとつひとつがウレシイのである。 |