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このサイトは映画「ロード オブ ザ リング」でアラゴルンを演じた俳優ヴィゴ モーテンセンのサイトです
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四月十四日、夜、ビデオで「インディアン ランナー」を観る。夜中に何度も何度も彼の顔が浮かんで、眠れなくなってしまった。
冷静になりたくて、書てみようと思った。

「指輪物語」と「ロード オブ ザ リング」

「インディアン ランナー」に辿りつくには長い道のりがあった。


指輪物語旧版
旅の仲間上・下

指輪物語旧版
旅の仲間上・下

指輪物語旧版
旅の仲間上・下
今から二十五年前、その頃ファンタジーに嵌っていた私は、とある雑誌でトールキンの長編ファンタジー「指輪物語」を知って早々に読み始めた。日本での出版初年度の事だった。物語は素晴らしく、私は感動の余りこの長い長い物語を三回も続けて読むほど熱中してしまった。あまりにも壮大なこの物語は、その頃から映画化するのは難しいと言われていた。
それから四、五年ほどたった頃だったろうか。「指輪物語」が前後編のアニメ映画となって日本に上陸する事となり、私は早速映画館に足を運んだ。映画の事は今となってはあまり覚えていない。それでも後編がそのうち上陸するだろうと心待ちにしていたのだが、何年経っても後編は上映される事はなかった。
そして指輪の熱も次第に冷め、「指輪物語」の本も本棚の片隅にひっそりと眠って二十年ほどの月日が流れた去年の秋。久しぶりに映画館に足を運んでみると、そこになんと「ロード オブ ザ リング」の予告、というよりスポット広告のようなものが流された。来春公開。えっ、あの「指輪物語」が。とうとう映画化されたのか。嬉しい思いも確かにあったけれど、二十年も経ってしまうとどんな熱狂も過去の出来事。今更という思いもいくらかはあった。が、しかしやはり観ないわけにはいかない
改訂版旅の仲間上1

改訂版旅の仲間上2

改訂版旅の仲間下1

改訂版旅の仲間下2

改訂版二つの塔上1

改訂版二つの塔上2

改訂版二つの塔下
見に行く以上はもう一度内容を把握しておかなくては(何しろ相当複雑な物語なので)という思いから、本棚から埃をかぶった「指輪物語」を引っ張り出し四度目の挑戦をはじめた。旧版は新版に比べると字が小さく、近年老眼気味の私にとっては相当目に負担のかかる代物となっており、しかも追補編(文庫の新版には載っていない)は更に字が小さくて、悲しいかな眼鏡を掛けないと見えない状況になってしまっていた。しかし物語は何度読んでも素晴らしかった。読後は登場人物への思いで一杯になり、別れ難い気持ちにさせられてしまうのだ。
二十五年前もそんな思いに駆られて何度も読み返したように思う。疲れる目をこすりこすり読んだ甲斐があった。読み終わったのは映画上映開始の少し前だった。
映画に関していえば「ハリー ポッターと賢者の石」からのファンタジーブームの流れも手伝ってか、世間的にはずいぶん盛り上がっていた。

しかし私は少々懐疑的だった。今までにも原作を読んでから映画を見に行って失望させられた例は何度もあったし、かてて加えて私は最近のハリウッドのVFX超大作とかいう代物に少々辟易していたのだ。ましてやこの複雑なお話、何十年間も映画化は不可能と言われ続け、この世ならぬ者が山ほど出てくる物語おやである。
というわけで、上映開始日を十日ばかり過ぎた頃、たまたま通りかかったお台場のシネマコンプレックスが余裕で観られそうな状況だったし、そのとき時間もあったので丁度いいから観てみようかな、位の気持ちで映画館に入った。そしてそれ以後生活が変わってしまった。

改訂版王の帰還上

改訂版王の帰還下

始まって数分後、私は早くもこの映画の魅力に取り憑かれ始めていた。「なんて良く出来ているんだろうこの映画」観ている間中何度そう思った事か。指輪物語を読みながら頭に思い描いていた情景が、具体的な映像となって次々と目の前に展開していった。特にキャスティングが素晴らしかった。9人の旅の仲間に関しては100%以上イメージにぴったり。驚くほどだった。もちろんフロドが少々若すぎると言う指摘はあるだろうけれど、そんな事全然気にならない。フロド=イライジャ、私の中ではそれで何の違和感もなかった。


フロド(イライジャ ウッド)
映像と音響の素晴らしさに圧倒され、物語の展開に手に汗握り、最後には涙ぐんだりまでしながら過ぎ去った三時間。映画を観終わった後、私は本当に感動してしまって、立ち上がって拍手したいほどの気持ちになっていた。映画を観てこんなに感動したのは久しぶり、多分十五年ぶり位だろう。
昔は熱心な映画ファンでせっせと映画館に足を運んだものだったが(その頃は家庭用ビデオデッキなんて物は登場していなくて、映画を観たければ映画館に行くかテレビで放映されるのを待って見るしかなかった)レンタルビデオ店が出来た頃から映画館から足が遠のき、最近ではビデオさえもあまり観なくなっていた元映画ファンの私に映画から痛烈なパンチを食らわされた、そんな感じだった。
当然のことながらこの映画の事をもっと知りたくなって、これまた十数年ぶり位にパンフレットというものを買った。何しろ監督のピーター ジャクソンについても、出演している俳優についても、何人か見覚えのある顔は有ったけれどほとんど知らない人たちばかりだったのだ。特に人間の二人、アラゴルンとボロミアの事が気になって仕方がなかった。というのもわたしは子供の頃から中世の騎士の話が大好きで、テレビで外国の時代劇、いわゆるコスチューム ムービーを放映していると熱心に見ていた物だったからだ。という訳で今回も二人の騎士にすっかり魅了されてしまったのだ。
ボロミア役の俳優には見覚えがあった。前にテレビで放映された007シリーズに主演のビアーズ ブロスナンなんかより全然かっこいい敵役として出演していたのを覚えている。彼の名前はショーン ビーン。そしてアラゴルン役の俳優は、ヴィゴ モーテンセン。名前にも顔にも全然覚えがない。この時点ではまだ、私はヴィゴそのものというよりアラゴルン=ヴィゴ という存在に惹かれていたのだけれど、その後このヴィゴ モーテンセンという俳優に本当に驚かされる事になる。

ボロミア
(ショーン ビーン)

映画のパンフレットを隅から隅まで読んだ。ピーター  ジャクソンという監督について(前に見た「乙女の祈り」という映画がこの監督の作品である事がわかった)、メーキングについて、俳優たちへのインタビュー。私の好きなエッセイストの荒俣宏氏の映画評も載っていて、それなりに楽しめた。ところがどういうわけか、パンフレットを買ったときに私が一番熱心に見る俳優の紹介ページが妙に小さく、それぞれの俳優たちのデータも大して載っていなかった。(今ではインターネットで検索すれば、どんな俳優のデータでもかなり詳しく知ることができる。便利な世の中になったものだ)そしてこの時点では私の中ではヴィゴとショーンの存在感はほとんど同等、どちらかといえばショーンのほうが上に位置している位だったのだが。
前述したように、ショーンが「007」に出演していたのはよく覚えていた。そしてヴィゴの出演作品を見たときにあれっと思った。私が観た事のある作品が二つあった、「ある貴婦人の肖像」と「ダイアルM」だ。「ある貴婦人の肖像」に関しては、ずいぶん前に観た(「観た」と言うのは映画館、ビデオ、TV放映のいずれかで観た事を言う)作品だったので内容もよく覚えていなかったが、「ダイアルM」はつい一ヶ月ばかり前テレビ放映されたのを観たばかりだった。結構いいかげんに観ていたのだけれど、内容も出演者もまだよく覚えている。ところがどうもこの人に思い当たる出演者がいない。もしかしたらグウェニス パルトロウの恋人役をやっていた人?でも印象が全然違う。だってあの人はちょっと冴えない感じの人だった。要するに私はすでにヴィゴを知っていたのに気付かなかったという訳で、思えばこの時すでに変幻自在のヴィゴの片鱗を見ていたのだ。けれどもこの時点ではまだヴィゴに捉えられたわけではなかった。


「ロード オブ ザ リング」にすっかり感動した私はもう一度原作を読んでみようと思い立ち、今持っている字が小さくて読みづらい旧版を新版に買い換えようと、書店に出かけて行った。ところがどこの書店でも第二部の「二つの塔」が品切れ中、その代わり関連本が山ほど置かれていた。早速何冊か買い込んだ中に公式ガイドブックというのがあった。写真がたくさん載っていて、メーキングに関しても一段と詳しく解説してあるこの本では、今度こそ見開き二ページにそれぞれの俳優が詳しく紹介されていた。この本も隅から隅まで読んだ。
ヴィゴの出演作の中にはさらに三つ見た覚えのある作品があった。「刑事ジョン ブック /目撃者」と「柔らかい殻」と「ルビー カイロ」だ。これもずいぶん前の作品でやっぱりヴィゴの事は覚えていなかった。という訳で、私はヴィゴの出演作品を結局五本見ていたのだがヴィゴの事は何も覚えていないと言う有様だった。
そこでとりあえずビデオを何本かまとめて借りてみる事にした。ビデオショップに行ってすぐに見つかった作品4本を借り、「ダイアルM」 [GIジェーン」 「ある貴婦人の肖像」 「サイコ」 この順番で次々と見ていった。そして見終わった時、私はヴィゴ モーテンセンと言う俳優にしっかり捉えられてしまった事を感じた。



ヴィゴはすごい俳優だった。4本の映画(「ロード オブ ザ リング」を入れると5本)の映画の中で全く違う人間になり切っていた。4本のビデオを観終わった後、私は私の知らない驚くべき俳優が存在していた事を知り、ショックを受けた。映画を観るのをサボっていた事を後悔した。
(けれど、どう考えたって「ある貴婦人の肖像」以外は観たいと思う作品ではなかったのだが)
それからというものなんだか年中ヴィゴの事ばかり考えるようになってしまい、ヴィゴに関する情報が欲しくてインターネットで検索してみた。  「ロード オブ ザ リング」の影響でヴィゴに関するページは見ているときりがない位かなりたくさんあった。公式ガイドブックには載っていなかったヴィゴの30本近い出演作品の詳しいラインナップも載っていた。それはなんだか気の滅入るような代物で、ヴィゴに巡り会わなければ一生見る事もないだろうと思われる作品ばかりだった。でもそのとき私はすでにヴィゴの出演作品は借りられるだけ借りて観ようと決心していたので早速ラインナップをプリントアウトし、そしてそれから1ヶ月以上に渡る私のビデオショップ巡りが始まった。


ビデオは次のような順で借りていった。
新しいもの、観つけ易いもの、自分が観たいもの、古いし余り興味がないもの。
そして結果的に次のような順で観る事になった。
ダイアルM(1998) GIジェーン(1997) ある貴婦人の肖像(1996) サイコ(1998) ルビー カイロ(1992) 
クロムゾン タイド(1995)ボイリング ポイント(1993) デイライト(1996) インディアン ランナー(1991) 
カッティング エッジ(1994) オーバー ザ ムーン(1999) カリートの道(1993) 柔らかい殻(1990) 
28DAYS(2000) アルビノ アリゲーター(1996) 刑事ジョンブック(1985) 聖なる狂気(1995) 
プレイデッド(1993) 悪魔のいけにえ3(1989) ヤングガン2(1998) やくざVSマフィア(1993) 
ゴッド アーミー(1994)TVサルベーション(1987) バニシング ポイント(1996) ガンヒート(1989) 
プリズン(1987) 思い出のジュエル(1989) プロフェシー/ゴッドアーミー アメリカ公開版(1995)
以上28作品
次に年代を追って、それぞれの映画についてヴィゴを中心に書いてみたいと思う。

                                        (このレビューは2002年9月1日以前に書きました)

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