Key警察Kanon署
第7話「地下食の魔女」
名雪「わたしAランチ」
佐祐理「はい、イチゴ定食ですねーっ」
栞「カルボナーラとミルクフロートお願いします」
佐祐理「はいーっ」
真琴「焼きそばと和風ピロシキ」
佐祐理「肉まんですねーっ」
舞「牛丼」
佐祐理「今日はタコさんウインナー付きですよーっ」
香里「日替わりは?」
佐祐理「本日はアジの開きに卵か納豆が選べますーっ」
香里「じゃ、卵で」
あゆ「えっと、たい焼きの活き作り」
佐祐理「ごめんなさい。活き作りは前日までに予約してください」
あゆ「うぐぅ。じゃあボクも日替わり。納豆で」
美汐「皿うどん定食を…」
佐祐理「はいーっ」
今日も署の地下にある食堂は賑わっていた。
そこはいつも綺麗に掃除されていて、ただ白いだけの無機質な壁はパキラの植木を置くことで印象を柔らかくし、濃厚で引きずり込まれそうな茶褐色の四角い木の机と椅子が部屋を満遍なく覆い尽くすように並べられ、それら全てを天井から吊り下げられた白い紙の笠をかぶった電灯が黄色く照らしている。
Kanon署の“地下食”は食事時はもちろん日中ならいつでも客を迎えられるよう準備されている。
警察署という24時間年中無休で動いている施設では、わざと人と食事の時間をずらすのが当り前だからだ。
だから食堂も深夜を除いては常に営業中である。
そんな営業形態だから、従業員の入れ替えが日に何度か行われる。
客室から四角い横長な窓のある壁で仕切られた厨房は決して広くはなく、昼食時などはサラダやらカツ丼やらラーメンやらが交通渋滞を起こし、あまり多くのコックを入れることができない。
よってここのコックは質よりも手際を重要視され、その辺りで未熟な者は容赦なく厨房から追い出される。
昼食時の今、接客をしている倉田佐祐理もそんなコックのひとりだった。
調理師として十分な才能を持つ彼女も、まだここでは見習い扱いなのだ。
もちろんコックの数が不足すれば、どんなに効率が悪くても厨房に立たされることになるだろう。
しかし佐祐理は、時たま行方不明になることがある…。
黒猫のゴン「佐祐理、篭城事件発生だ! 今こそ変身して世界に平和を取り戻すんだ!!」
佐祐理「はいっ。マジカル〜ミラクル〜エンジェルさゆり〜ん♪」
そのとき、まばゆい光があふれ出て、彼女の体を包み込む。
そう、見習いコック倉田佐祐理は魔女だったのだ。
佐祐理「あ、あれ?」
しかし、光っただけで何一つ変わることはない。
佐祐理「ふぇ、変身できませんーっ」
黒猫のゴン「やっぱり見習いの魔女に変身魔法は高度すぎたか…」
奇跡魔法天使サユリンの活躍は、まだまだ先の話である。
続く?
<あとがき>
1年ぶりです。(汗)
しかも半年前に書き掛けていたやつです。
その上、短い…。(これはいつものことか)
今までずっと出てこなかった佐祐理さんは、唯一警察官ではありません。
ま、ネタはお約束ですが。
残るは香里に秋子さんですが、秋子さんが先になりそうかな。
2003/6/6
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