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| エコノミークラス症候群(ロングフライト血栓症):その実態と予防法 |
(具体的な事例についてはこちらへ)
今では、飛行機は公私ともに私達の移動手段として欠かせない交通手段となりました。
しかしながら、その飛行機に乗っているだけで、死亡してしまうかも知れないというショッキングなニュースが昨年より日本のメディアでも頻繁に取り上げられるようになりました:
旅行中に起こる可能性のある深部静脈血栓症、またの名をエコノミークラス症候群(ロングフライト血栓症)。
日本とは違い、欧米では、数年前からこのエコノミークラス症候群が原因で亡くなった人の数が急増し、航空会社を相手取った訴訟問題にまで発展しています。もうこれは「他人事」ではないのです。エコノミークラス症候群の実態を把握し、その予防に努めましょう!
日本航空のホームページでは、このエコノミークラス症候群の原因をこう説明しています:
「長時間下肢を動かさずに座っていると、太腿の奥にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)ができることがまれにあります。この血栓が怖いのは、歩いている間にその一部が血流に乗って肺にとび、
肺の血管を閉塞してしまうことです(肺塞栓)。当初、深部静脈血栓が航空機内のエコノミークラスの旅客から報告されたため、エコノミークラス症候群の名前で知られるようになりました。」
また、この血液の固まりが、足から脳や心臓に移動すると、卒中や心臓発作を誘発する恐れもあるので、とても危険な状態になることもあります。
その上恐ろしい事に、「座席のクラスに関係なく、また航空機以外の交通機関や劇場でも一定の姿勢のまま長時間動かなければ、同様の危険性がある」とされています。
また、以下のような病気や症状をお持ちの方が深部静脈血栓症を起こしやすいとされています。
「下肢静脈瘤・下肢の手術・けが・悪性腫瘍・深部静脈血栓症(既往)・凝固能異常肥満・経口避妊薬の使用・妊娠中・出産後」
このような症状のある方は、「あらかじめかかりつけのお医者様に相談することをお勧めします。」と、日本航空は発表しています。
では、どのようにしてエコノミークラス症候群を予防することができるのでしょうか。
| 1. 常に体を動かす |
機内では、座りっぱなしでいる事が多いのですが、手足を動かしたり、歩き回ったりして定期的に体を動かすようにしましょう。機体の後方にはスペースがあるので、軽いストレッチ等をしてみてはどうでしょうか?また、立ったり座ったりを繰り返すだけでも血の循環はよくなります。
北米系の航空会社では、座席に座っていながらできるエアロビックス、または、軽い柔軟体操のビデオを流したりして、楽しみながら体を動かすことを提案しています。 |
| 2. 水分補給をし、アルコールを控える |
適度な運動の他に、有効な予防法とされているのが、水分補給です。飛行機の中は予想以上に乾燥しているので、いつもより多めに水分を摂取して下さい。
また、アルコールやカフェインの入った飲物は飲みすぎないよう十分注意をしてください。 |
| 3. ゆったりとした服装 |
| 飛行機に乗る際は、ジーパンなど体を締めつける服は避け、ゆったりとした服装を心がけましょう。 |
| 4. 飛行機に搭乗する前に、軽めに飲食をとる。 |
昨年の11月、オハイオ州立大学医療センターの研究チームが飛行機に搭乗する前に軽めに飲食をとると、エコノミークラス症候群を予防できるかも知れないと発表しました。
「搭乗前に、スナックを食べたり、軽めの食事をしたり、あるいは、ノンアルコール飲料を摂取することが、血行を促し、凝血予防に役立つ。食べ過ぎは、血液の流れが、消化器官に集中するため、適量の飲食がポイント。」と、いうことなので、ぜひ実行しましょう。 |
また、座席が内側の人は、座席間隔が狭いのでトイレにいくのも一苦労。
そんなことから、トイレに行くのを我慢したり、トイレに行く回数を減らすため水分を取らないようにしてしまうことが危険です。従って、水分をどんどん取り、トイレにも遠慮することなく行きましょう。ことは、あなたの生命の危険にかかわる事です。
もしも、逆にあなたが通路側に座ったならば、隣の人がトイレなどに行くなど席を立つときには、いやな顔をせず、快く協力してあげましょう。自分だけでなく周りの人にも配慮をする余裕を持ち合わせてぜひとも無事で楽しい旅を過ごして下さい。
ビジネスクラスやファーストクラスに乗った人もエコノミークラス症候群にかかっているようですが、圧倒的に多いのはエコノミークラスに乗った人のようです。
航空会社の経済効率の問題もあるかと思いますが、エコノミークラスの座席間隔はあまりにも狭いと思いませんか。ただ単に、水分を取りましょうとか、ストレッチ運動などをするようにすすめるだけではなく、座席の間隔のみならず、座席の配列も含め、是非とも積極的に工夫、改善をして欲しいものです。このページをご覧の航空関係者の方、ぜひとも検討よろしくお願いします。
最近のエコノミークラス症候群の事例
2001年01月05日の朝日新聞によると、成田空港で1992年から25人が「エコノミークラス症候群」で死亡したと発表しました。
この結果を受け、航空各社は対策に本腰を入れるようになったようです。日本系の航空会社もストレッチングのビデオを流したり、機内乗務員に水やソフトドリンクを勧める指導をしたり、HPに予防法を掲載したり、また、今後機内誌にも注意事項を折り込む予定だそうです。
また、この記事による蛬と、死亡25例の平均年齢が64歳であったため、日本では中高年の方に多く生じているとしているが、欧米では、年齢に関係なくこの症状で毎年多くの方々が命を落としています。
成田赤十字病院の調べによる最近のエコノミークラス症候群の事例
| 2000年09月: |
ニューヨークから成田空港に到着した愛知県の53歳の女性は空港に降りた直後に具合が悪くなり、心肺機能が止まり死亡。 |
| 2000年10月: |
首都圏在住の57歳の女性は、オランダから帰国した成田空港で、座席から立ち上がった瞬間に息苦しくなり飛行機の出口近くで意識がなくなった。約3週間入院し、回復。 |
| 2000年12月: |
ニューヨークから成田空港に着いた大阪府の62歳の女性は、機内を出て「呼吸が苦しくなった。背中が痛い」と言った後、意識をなくした。心肺機能が止まったため、空港近くの成田赤十字病院に運ばれたが死亡。 |
これからのシーズン、卒業旅行、ゴールデウィークと海外旅行にお出かけの方も多いと思いますが、エコノミークラス症候群を他人事と思わず、予防に努め、安全な空の旅をお楽しみ下さい。
ファーストクラスでは、この問題をこれからも追っていきたいと思います。新たな情報が入り次第お伝えしていきますので、ご期待ください。
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