皆さんの感想
YK.さん
日の名残り(原書:The Remains of the Day
カズオ・イシグロ著/(土屋 政雄訳)

日の名残り、わたしは好きでした。題が作品の雰囲気によくあっています。英国作家らしく、深刻な話題も正面からつっこむことなく、笑いと哀しみを交えて語るところが好きでした。

でもこの作家、主要長編は全部訳がでていますよね。やっぱり、日系というところも大きいのかな。


えー、わたくしの独断と偏見なんですけれども、、英国小説というのは、実はfunnyというのを大切にするような気がします。書評を見ていても、funnyというのがどう見ても褒め言葉で使われているのに、よくぶつかります。(「不思議の国のアリス」なんか読んでも英国伝統のはちゃめちゃさがよくわかるような、、、。)

まじめ〜なテーマでも、口の端がひくひくするような描写がさりげな〜く、混ざり込んだりしいています。実はわたしはそういうところが好き(だからそういう作品にばかり当たるのかも)。単にタイミングの問題かもしれないけれども、わたしのイメージでは、デッドシリアスなのはどちらかというと米国作品に多いような気がします。そういうのもいいけれどね。

「日の名残り」もわたしはかなりうぷぷ、ときたシーンがありましたよ。重厚、ということは全然ありません。題に似合った、薄れかけのやわらかい落日のひかりにひたされたような、印象を与える作品でした。

(01.04.26)

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