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普通の児童文学かと思って読んでいたら、ラストのどんでんがえしに思わず泣けました。今年一番泣けた作品かもしれません。旅を通してひとまわりもふたまわりも大きくなったサラマンカや、彼女の周囲にいる人々の優しさもいい具合にじんわりと染みて来ました。 いや、あのラストでの心の震えは「染みて来た」なんて穏やかな言葉では馴染みませんね。もっと大きく心を揺さぶられるかのような感覚を得ました。 この先はどうなるのだろう?というちょっとしたミステリー的要素も含まれているので、ここで多くを語ることが出来ないのが残念ですが、少しでも興味を持たれた方は、読んでみて絶対損のない作品です。 ただ、サラマンカと同年代か、あるいはもう少し下の小学生あたりがこの作品を読んだ時、やはり同じようにいい作品だったと思えるかどうか、そこの部分に疑問は残ります。いい作品なんですよ、まぎれもなくいい作品。でも、主人公の少女とその親友、ふたりの母親が失踪してしまっているというこの状況設定は、子供たちにはやや過酷なんじゃないかと思うのです。 私自身「みなしごハッチ」というマンガにすら心を痛めてしまうような子供だったので、よけいにそう思うのかもしれませんが。
(00.12.22)
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