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誰もが経験したであろう青春の思い出を求めて、三人が旅に出る……、この物語の設定を見ただけで、興味をひかれてしまった作品です。 三十を過ぎた人なら「あぁ、あの頃は良かった」「もう一度あの頃に戻れたらなぁ」と思うこと、ありますよね。で、ふと不安になる。「こうしてこのまま歳を取ってしまうのかな。やっかいなしがらみばかりが増えて、ほんのささやかな出来事に幸せを見出すような平凡な自分になって行くのかな」って。 でも、結局のところ人生なんてそう簡単に変わらないし、また変わらないからこそ安心して毎日の生活を送ることができる……。そう、実は気づいているんですよね。過去には二度と戻れないし、今の人生が百八十度変わったとしても、それはそれでやっぱり困ってしまうということに。 だから。そうだからこそ、私はこの手の設定の物語に心ひかれます。現実では叶わない夢の断片を物語の中で覗きみたいと思うのです。 というわけで、そもそもボブ・グリーンという作家の作風自体がそうなのでしょうが、非常にノスタルジックで感傷的なお話です。物語のそこここに登場するほんのささいなワンシーンが、妙に心にぐっと来たりします。そうそう、そうなんだよねぇ、と相づちを打ちたくなるようなシーンが山盛りです。逆に、そこでぐっと来ない人には、心底退屈なお話かもしれません。三十代以下の人にはちょっとどうかな?という感じです。 というわけで、三十代に突入している私なんぞは、思いっきり感情移入をして読みつづけたのですが、ラストは今ひとつだったように思います。何というか、普通に終わってしまったんですね。淡々と流れて行くかのような物語ですから、これはこれでいいのだろうと納得しようと思うのですが、う〜ん、そうかぁ〜??と私の心のどこかが抵抗しております。(笑) (00.11.04)
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