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登極から半年、戴国再興に燃える泰王驍宗。反乱鎮圧のため自ら文州に赴いた王の悲報に、留守を預かる幼い泰麒は衝撃をうけ、大鳴動とともに忽然と姿を消した。王と麒麟を突然失い、偽王の圧政が始まった戴──。その行く末を案じ将軍李斎は命をかけて景王陽子に会うため空を翔るが……。(文庫裏表紙より) いや、それよりも何よりも。 え〜っ、どうしてここで終わるわけ!!!!その後はどうなるのよ、その後は!!! とにかくもう、この言葉に尽きる。すっきりくっきり、爽快な読後感を与え続けてきたこの作品にしては、珍しく終わり方に切れがない。もちろんこういう終わり方もありなのだろうが、私としては最後の最後で、必ず決着がつくいつもの十二国記に慣れ親しんでいたものだから、ちょっと裏切られたような気分がしたのも事実。 それでも、もしもこの作品をあえて擁護するのならば(~_~;) 作者はこれを、ターニングポイント的な作品として位置付けたかったのではないかということ。 というのも、今まで描かれ続けてきたシリーズとは微妙に違う価値観が、明らかにこの物語のそこここに顔を覗かせ始めているのだ。緩やかに繋がってはいるけれども、ひとつひとつが独立した形で成り立っていたこれ以前の物語から一転。景王陽子を中心として、何かが確実にひとつの方向へと向かいはじめているのかのような、予感に満ちた展開が続く。何と言っても、陽子が十二国を統べるという天帝のあり方そのものに疑いをもってしまうあたり、このままでは納まらないだろうなぁ、と思わずにはいられない。 というわけで、この作品だけを見てみれば、私としては決して満足できるものではなかったけれど、長いシリーズの中の一作品として捉えるのならば、十分に価値のある作品だったと思う(←今後の作品しだいではあるけれど(~_~;))。 (2002.05.27) |
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