文学のコーナー
 お気に入りの作品を紹介します。

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 火野葦平

 文学史で「戦争文学」と結びつけて覚えられていると思います。芥川賞を出征先で授与された方です。ちなみに私の高校の先輩に当たります。図書館の書庫に全作品を入れた棚がありました。
 敗戦後にはGHQより追放処分になりましたが、決して戦争賛美をしていたのではないと思います。「麦と兵隊」で中国人捕虜が処刑されるラストシーンは、次のように結ばれてます。

 私は眼を反した。私は悪魔になってはいなかった。私はそれを知り、深く安堵した。


 加賀乙彦「帰らざる夏」

 これは今までで最も心を揺さぶられた小説です。作者は私の父と同じ年で、太平洋戦争時に陸軍幼年学校に在籍してました(ちなみに私の父は海軍兵学校)。当時は軍人となって天皇に命を捧げることが理想の人生になっていたそうです。
 日本が戦争に負けて人生の目標がなくなった。その時、新しい時代の流れにすんなり切り換えることが出来なかった人もいたのです。主人公である幼年学校生徒は玉音放送の翌朝、学校の裏山で皇居に向かって割腹自殺しました。
 で・・・魂の戦争を切り抜けた人たちは、政治思想・経済と様々な分野でアメリカへのリベンジを図ってます。また負けた感がありますが(涙)


 高橋三千綱「九月の空」

 高橋氏は中学・高校時代に剣道をされ、三段を持っておられます。現在はゴルフ一筋のようですが・・・。
 この作品は高校一年生の剣道部員を主人公にした三部作で、昭和53年に芥川賞を獲得しています。臨場感溢れる試合風景や思春期の微妙な心理描写が、評価されたとか。
 角川書店の文庫本で現在も売られてますので、同年代の剣士に一読をお勧めします。


 開高健「輝ける闇」

 開高氏はノーベル賞作家大江健三郎氏に芥川賞で競り勝った方です。大江氏の文体は「真夏の朝にカツ丼」を食べるようで胃もたれしますが、開高氏は「ソーメン」という感じ・・・。
「輝ける闇」は氏のベトナム戦争取材体験を綴った作品ですが、アメリカ兵との会話を読むと「あの国」の底流にある意識が今のイラクにもつながっていると改めて確認できます。この取材で氏は敵襲で二〇〇人中十七人しか助からなかったという危険な目にも遭いました。平成元年、還暦直前に亡くなりました。


 豊田穣の作品群

 海軍のパイロットだった氏は撃墜されて米軍の捕虜となり(日本では戦死と認定された)戦後復員して新聞社勤務を経て「長良川」で直木賞を受賞しました。
 海軍関係の小説が多数あります。今年は太平洋戦争から60年になりますが、歴史から学ぶという意味で機会があれば一読するのはどうでしょうか?


 リンク集

 鉄道クイズ
何故かココに・・・国土交通省の方でも簡単にクリアできない自信があります♪


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