演劇・映画〜クラスのやる気で内容を決める〜

(1)クラス演劇の難しさ
  クラス演劇は演劇部と違い、「みんなが技術を持っているわけじゃない」
 「みんなやる気があるわけじゃない」という状態からはじまります。
  「文化祭は演劇をやる」ということが伝統になっている高校はともかく、
 それ以外の高校では、へたに難しいものをやるとボロボロになるので、
 ジャンルを慎重に選びましょう。
 

(2)キャスト向きの人材
  こんな人がクラスに何人いるかを数えてみましょう。
 本番を見ても、面白かった演劇には、必ずこういう人がいるものです。
  ・演劇部のキャスト、または放送部のアナウンサー
  ・いつも元気で、言葉でクラスを引っ張るタイプ
  ・(共学なら)いわゆる「姉御肌」の女子
 

(3)キャスト向き人材がほとんどいない場合
  普通の演劇をやるなら、練習時間がそれなりに必要になります。
 それを回避するためには、生徒に負担をかけない形式の演劇はどうでしょう?
 昔話・おとぎ話系
   …あまり私の好きなジャンルではないですが、失敗の可能性は少ないです。
    芝居の練習に時間がかからない分、衣装や背景を作りましょう。
 人形劇・影絵
   …みんなが恥ずかしがってしまうなら、誰もステージの上に立たなければ
    よいだけのこと。こちらも「昔話系」の話が中心になりますが、舞台が
    小さい分だけ、装飾もやりやすくなります。

(4)キャスト向き人材が1〜3人くらいいる場合
 お笑い系
   …脚本はオリジナルが多くなりますが「ドリフ系」や「吉本新喜劇系」の
    作品を見たことがあります。恥ずかしささえなければ、それほど難しく
    はないはず。閉め切った教室の中でやるより、中庭などにステージを
    作って、そこで何回か公演した方が面白そう。
    演じる人とは別に、「声優」がアテレコして、それをPAで流すのも
    いいのでは?
 ドラマ・映画系
   …最近のテレビドラマや映画なら、見ている人も多いし、ビデオを見れば
    台本は書けます。その意味ではわかりやすいのですが、テレビや映画と
    違って、場面転換をすぐにはできません。そこをどうつなぐか?
    あと、「水戸黄門」「金八先生」「サザエさん」は、「お笑い系」に
    なってしまいます。
 定番作品
   …「検察側の証人」「12人の怒れる男」「アルジャーノンに花束を」など、
    文化祭のクラス参加では一番おなじみの作品群です。
    練習はそれなりに必要ですが、1時間くらいの脚本にできれば
    大丈夫でしょう。

(5)キャスト向き人材がたくさんいる場合
  こういうのにチャレンジしてみてはいかがでしょう。
 ミュージカル・オペラ
   …歌の部分は別に録音しておいて、口パクでもいいとは思いますが、
    生で歌えれば、生徒の達成感も大きいでしょうね。
    今までで一番すごかったのは「王様と私」で、ちゃんと演奏隊が
    舞台の袖にいたことがありました。クラス参加でです。
 小劇場作品
   …鴻上尚史や如月小春、野田秀樹などの最近の劇作家は、テーマが難解で
    芝居も長いため、高校生でも「演劇部」向けといわれています。
    でも、これをクラス参加でやる高校も、いくつかあります。
    脚本の勉強会をしたりすることもあるらしいです。
    よほどのやる気が生徒にないと、とても形にならないと思います。

(6)映画、やります?
  映画という参加形態は、1980年代後半に一度、壊滅的なまでに減りました。
 8mmフィルムが一般に流通しなくなり、「映画部」のようなところ以外では、
 文化祭で取り組めなくなっていました。
  最近はビデオの編集技術が簡単になって、また少しずつ増えてますが、
 「冬の時代」も映画をしっかり作っていた「都立戸山高校」以外は、内容的に
 すごいと思うことはありません。
  演劇と違って、「当日の時間が自由(=生徒は遊べる)」というメリットは
 ありますが、準備段階が「本番」なので、手間はものすごくかかります。
 そこまでして映画を選ぶのは、どうかなあ?と思ってます。


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